第三回 楽屋裏
(以下、高本→高、蒔宮→蒔)
高「第三回、楽屋裏でございます!」
蒔「とうとう三回目を迎えました!」
高「さてさて、今回もゲストをお迎えしております」
蒔「予告通りですね(笑)」
高「はい(笑)それでは、さっそく御登場願いましょうか?」
蒔「ちゃんとエスコートしてこれるかが心配ですが(汗)……『白黒と低音のセカイ』から金糸雀嬢、そして『ノスタルジア管理局』からJ君です!」
――「Dear」二人を無視し、珍しげに周りをキョロキョロする金糸雀(以下、金)。
金「……」
高「こら!挨拶っ!(汗)」
金「はぁい。こんにちわ〜」
――苦笑する蒔宮。
蒔「りっちゃんが母親に見えた……(笑)」
――金糸雀の後ろから、普通に登場してくるマイペースなJ(以下、J)
J「お邪魔しま〜す」
高「蒔宮さんトコの息子さんはしっかりしてて…ってオイ!」
――何故か、突然一人突っ込みをしだす高本。無邪気にはしゃぐ金糸雀。
金「わぁ、芸人さんだ」
蒔「いやいや、これがノリツッコミだよ〜……金糸雀嬢(笑)」
金「海苔突っ込み……」
高「金糸雀、変換おかしい!(汗)」
J「俺、息子ですか(汗)」
――Jの一言に、激しく抗議する蒔宮。
蒔「こんなおっきな息子持った覚えはないわ!」
――気を取り直して高本。
高「キャラクターは、作者にとっては子供みたいなもんですよ」
――軽く上から目線なJ。
J「だって(笑)……貴女良いこと言いますね!」
――がっくりと肩を落とす蒔宮。
蒔「もっと頼りになる息子がほしかった……(涙)」
――蒔宮の肩にそっと手を添え、慰めようとする高本。
高「まぁ手の掛かる子ほど可愛いって言いますが――」(金糸雀を見る)「どうでしょう」
金「あ、何か失礼な感じ」
――蒔宮、Jの方を見て苦笑。
蒔「そうですね……。とりあえず自己紹介して」
――イマイチ場に馴染めない白一点。歯切れのないJ。
J「はぁ……管理官補佐のJです」
金「西條金糸雀です!」
高「はい、よくできました」
――某テレビ番組のようなノリの蒔宮。
蒔「金糸雀嬢は新婚ですよね☆……どうですか(笑)?」
――驚くJ。
J「新妻さんかぁ……」
金「うーん、まだよくわかんない。旅してるし、ちょっと想像してた『奥様』と違うや」
高「お、愚痴?」
蒔「定住してないと夫婦らしいこともないよね〜」
――妙に実感のこもったコメントをする蒔宮。さすが既婚者(笑)
一方、首を傾げるJ。
J「そういうもの?……俺は一緒にいられるだけで楽しいけど?」
――いきなりテンションが上がる高本と金糸雀。
高「J君から純情発言が!!」
金「可愛い〜♪」
――赤面するJ。
J「そっ……そんなこと……」
――Jの後ろでほくそ笑む蒔宮。
蒔「残念だけど君の想いは叶わないよ(笑)」
高「良いですねぇ、純情少年の叶わぬ恋。萌えます(笑)」
――あらぬ方向を見据える高本。女子高生ばりに目を輝かせる金糸雀。
金「好きな人いるの!?どんな子?」
――J、真っ赤(笑)思わず顔を背ける。
J「ちょっ、金糸雀、俺のことはいいから!」
――そんなJを見て、薄ら笑いな蒔宮。
蒔「いつか報われると良いね〜……望み薄いけど」
J「あんたも余計な事言わない!!」
――渋るJに、頬を膨らます金糸雀。
金「つまんないー」
高「女子3人揃うと、男子は格好のエモノだね(笑)」
J「……!?」
――「エモノ」扱いされ、言葉にならずに口をパクパクさせるJ。
――俄に話題転換を計る蒔宮。
蒔「ところで……冒険はどう?」
金「疲れるけど楽しい!色んなモノが見れるから」
――高本、金糸雀の回答に一安心。Jに話を振ってみる。
高「J君はどう?」
――急に大人しくなるJ。一気にテンションの下がる蒔宮サイド。
J「不安です……」
蒔「私も心配です……」
――暗い空気を察知して、フォローを入れるJ。
J「あっ、でも金糸雀さんは今までにいない感じで楽しいです(笑)」
高「良かったね、金糸雀?」
――若干の皮肉さを感じつつ、微笑む高本。全く気付かず嬉しげな金糸雀。
金「えへへー」
蒔「女の子は可愛くて良いわぁ…(萌)」
――うっとりする蒔宮。眼が怪しい。
J「いや、危ないし!」
高「悠ちゃんの意外な一面が(笑)」
――やはり空気を読めておらず、普通に照れ笑いする金糸雀。
金「女の人から褒められるの初めてかも。ありがとうございます」
蒔「いやいや、可愛いモノは可愛いし(笑)」
J「……さんだって可愛いよ……」
――もごもごと呟くJ。
恋話には食い付く金糸雀嬢
金「おっきい声で!」
高「こらこら、金糸雀。そんな追求しちゃいけません」
――何となく察しがついてる高本。目線を交わし、ニヤリと笑う「Dear」。
蒔「……(笑)」
――そんな二人に青ざめるJ。
J「追求しなくて良いから……」
蒔「仲良くやってるみたいだね……良かったわ☆」
金「仲良いかな?」
――不思議そうに首を傾げる金糸雀。何故肯定しないのか。
高「まぁアッチの二人に比べれば、断然穏やかですな」
蒔「あっちは大変だったね(汗)」
――前回を思い出し、どんよりと肩を落とす「Dear」二人。
J「そんなにですか?」
高「そんなにだよ」
金「あやはは、ちゃんとしてそうなのに」
高「私もそう思ってたんだけどね……」
――腕組みをして、考え込む高本。
蒔「売り言葉に買い言葉というか……似てるから反発するみたいな?」
――大して興味のなさそうなJ。
J「ふ〜ん……」
高「あはは、似た者(笑)」
――素早く反応する金糸雀。
金「待って、あやはは誰と一緒にいるの?」
J「大丈夫だよ……金糸雀。雪さんとなら」
蒔「彩羽君は今女の子と一緒です(笑)」
――フォローを入れるJとは逆に、意地悪な笑みを浮かべる蒔宮。
机に手を叩き付ける金糸雀。
金「何ですってぇー!?」
高「オヤジか……」
金「どういうこと!?」
――作者の嘆きを踏み倒して、何故かJに詰め寄る。
心の中で「えっ、矛先俺!?」と焦るJ。
J「大丈夫!金糸雀の方が可愛いから!!……心配ないよ!?」
蒔「後で雪にチクッとこう(笑)」
――後ろで、意地の悪い笑みを浮かべる蒔宮。
J「ちょっ、これ以上ややこしくしないで!?」
――不穏なオーラを纏い、黒い笑顔を見せる金糸雀。
金「セツって言うのね、覚えておくわ」
高「うわ〜、女の嫉妬(汗)」
――金糸雀の黒さに驚いて、黙ってしまうJ。
J「……」
――何故か楽しげな蒔宮。
蒔「金糸雀嬢って腹黒いよね(笑)」
高「ま、女のセカイを生き抜いてきたわけだし?」
金「……今度会ったらシメる」
――誰にともなく、ボソッと呟く金糸雀。たしなめる高本。
高「ちょっと、ヒロインなんだから(汗)」
蒔「ん〜?……でも意外に気が合いそうな予感もするんだよね(笑)」
J「どの辺が?」
蒔「サバサバしてて腹黒いとこ(笑)!」
高「雪さん腹黒いんだ(笑)」
金「私お腹黒くないよ?ほら」
――「腹黒い」の意味を勘違いして、服を捲ってみせる金糸雀。
慌てて服を直す高本。
高「若い娘が腹見せるんじゃありません!」
――またまた真っ赤になり脱力するJ。意味深な溜息。
J「はぁ〜……」
蒔「悩んでるね、青少年」
高「ごめんね、J君。ちょっと刺激が強かったかな?」
金「この程度で?」
――思い切り不審な顔をする金糸雀。ヒロインなんだから、そんな反応はやめて頂きたい(笑)
蒔「純情だからねぇ……」
J「ほっといて下さい!」
――またもや話題転換を図る蒔宮。
蒔「金糸雀嬢にとって、彩羽ってどんな人?」
――突然話を振られ、赤くなる金糸雀。
金「えっ」
高「おや、可愛い反応(笑)」
金「改めて聞かれると困っちゃうけど……大事な人?かなぁ」
蒔「どんな処が好き?」
――話題が金糸雀にいき安心したのか、ノッてくるJ。
J「そもそも、どうして出会ったの?」
金「な、なにっ?二人して」
高「ほらー、ちゃんと答えてあげなさい」
――困る金糸雀を余所に、楽しげな高本。
金「他人事だと思って……」
蒔「ほらほら……惚気話くださいよ(笑)」
J「うん。俺も聞きたい」
――意地悪な笑みを浮かべる蒔宮サイドの二人。
金「あ、あやはの好きなトコは……優しいトコとか、頭良いトコとか……」
――柄にもなく、真っ赤になって口ごもる金糸雀。
高「普通の女の子みたいだ(笑)」
――楽しそうにニヤニヤしながら詰め寄るJ。
J「出会いは〜?」
蒔「楽しそうだね、J」
高「出会いは聞かない方が良いんじゃないかな…純情少年は」
――純情少年を配慮した高本の忠告を無視して、サラッと続ける。
金「働いてた花屋に、お客様として来て頂いてたの」
J「お花屋さん?……そっか、お客さんか」
――納得するJに、視線を交わしあう「Dear」。
蒔「絶対意味分かってないよ……(汗)」
高「うんうん、J君はそれでいいんだよ……」
金「??」
蒔「恐るべき純情少年!」
J「何がですか……?」
高「彩羽も一応純情っていえば、純情なはずなんだけどなぁ……」
――思わず「えっ、どの辺が!?」とか思うが、顔には出さない蒔宮。適当に濁す。
蒔「へぇ〜……そうなんだ?意外だね……」
J「俺会ったことないから分からないや」
――必死なフォローを入れる高本。
高「一途な子なんですよ!金糸雀以外には手出してませんから!」
金「へー、そうなんだ」
高「金糸雀まで……(泣)」
――もはや蒔宮の十八番と言っても良い、話題転換の術。
蒔「なんかこの二人がゲストだと話が進まないね〜(笑)」
J「うわっ、なんか失礼だし!」
高「予想通りですけどね(笑)恋愛話に発展するとは予想外でしたが」
金「でも何か、楽しかったよ。いつもこんな話しないし」
――一人満足げな金糸雀。それを見て微笑むJ。
J「金糸雀が楽しかったなら、良かった」
蒔「実は女の子に優しいんだよね」
金「うん、優しいと思う。ちょっと意地悪な時もあるけど(笑)」
――タダでは褒めない金糸雀嬢。
――全員を窺う高本。
高「さて、まとまった所で(?)そろそろお開きにしましょうか?」
蒔「そうですね」
J「いつか彩羽さんに会ってみたいな……」
――小声で呟くJ。
蒔「なにか言った?」
――再び黒い笑顔を浮かべる金糸雀。
金「私もセツに会ってみたいなぁ……色んな意味で」
高「は、はいっ!二人共お疲れ様でした!」
――危険を察知し、無理矢理追い出す高本。
蒔「どうもありがとうございました!」
――同じく追い出す蒔宮。大人しく従うJ。
J「あっ、えと、お邪魔しました……」
――ようやく落ち着いたスタジオで、締めのお茶をすする「Dear」二人。
高「こっちはこっちで大変な感じになっちゃいましたね(笑)」
蒔「そうですね……黒い金糸雀にご注意を(笑)」
高「今度は男子ペア・女子ペアでゲストっていうのも楽しそうですね♪……収拾つ
かなくなりそうだけど」
蒔「うん、それは危険な賭けだね(汗)」
――思い付きを口にするものの、蒔宮によってあえなく却下。
高「女子ペアは乱闘になりそうだ……(汗)ってな感じですが、次回の『楽屋裏』はどうしましょうか?」
蒔「次回はゲストなしで、制作秘話などの話をしましょうか(笑)?……ゲスト来ると収拾つかなくなるし……、どうでしょう?」
高「あ、それいいですね♪どのようにして『Dear』の作品は作られているのかとか、読者様の疑問にお答えします(笑)」
蒔「読者様からの疑問より蒔宮からの疑問に答えてね、りっちゃん(笑)」
高「了解しました(笑)ドンと来いです」
蒔「でわでは、今回はこの辺で……」
高「それでは、どうもお騒がせ致しました!」
Dear二人「第三回、楽屋裏でしたッ!」
☆今回のゲスト☆
・白黒と低音のセカイ 西條金糸雀様
・ノスタルジア管理局 J様
今回もゲストをお迎えしてお送りしました「楽屋裏」☆
如何でしたでしょうか??
頼りない二人に「Dear」も突っ込みどころ満載(笑)!!
次回はゲストを呼ばずに二人でしんみり、しっとりと設定や裏話について語ります(^^ゞ
乞うご期待!