20.バルーンアートの兜をつくっていました。
ひさびさの更新です。今回のテーマは兜!
あちこちでイベントが再開され、にぎわいをとりもどしたゴールデンウィーク。こどもの日は天候にも恵まれて、観光地の映像がニュースになりました。
まあ、それはそれとして。
バルーンアート(風船工作)をインドアでたのしみ、4月から、いくつもバルーンのカブトをつくっていました。まとめて紹介させていただきます。
これまでこどもの日… 端午の節句が近くなると、もっぱ『鯉のぼり』のバルーンアートをつくっていました。
夜に泳ぐ鯉のぼり(過去作)
鯉のぼりと蜘蛛の姫 (過去作)
……後者のミスマッチな写真は、ファンタジー小説のファンアートと、鯉のぼりの制作がたまたま一致して一緒に撮影したときのものです。
あとで大鯉の登場する新たなエピソードが書かれるという、うれしい誤算が…(話の脱線)
そうして多数つくっていたバルーン鯉のぼりでしたが、本年度、制作数ゼロ。
なぜバルーン兜に集中したのか、マイブームだったのか、――― こうしてふり返ると、われながらくびをかしげたくなります。
(しかし、たのしかったので無問題)
①天狗のバルーンカブト。
長いオハナがインパクト大の『天狗』。今回のカブト作品群がスタートは、ここからでした。
天狗カブトの第二弾。赤ら顔の「カブト」はどちらも、もちろん頭にかぶることができます。
この天狗は過去作、それも、およそ9年前(!)の作品です。一度つくったきり、すっかり忘れていました。
それが、この記録写真をきっかけに再トライし。
『天狗の鼻をもっと大きくつくろう』
……… カブト造りに取り組んだとき、そのくらいしか意識していませんでしたが、シンプルな過去作から、なぜか一足飛びにゴージャスな感じに!
②ノーマルなカブト
天狗カブトの後、ふつうのカブトに取り組みました。ちょっと大きな前立て、鍬形のついたカブトです。
もちろん、バルーンカブトは頭にかぶれます。
★★★★
コロナ禍よりも前につくった、ノーマルなバルーンカブトは、こちら。
バルーンアートの天狗のカブトは、過去、一点だけでした。一方、ノーマルなカブトは毎年、数点づつつくっていたものの、寄付した先の評判は微妙でした。
贈った先は小学校の学童保育が多く。まず、子どもが取り合いになるため、置き場所に困り。その手の届かない高さに、女性スタッフは飾りにくい(かわりに飾り付けをしていったこともありました)。
壁際に吊るすと、バルーン兜はなかなか正面を向かない……
そうして、もっぱら大小の「バルーン鯉のぼり」をつくるようになり。カブト造りをすっかり、忘れたのでした。
★★★★★
今回、バルーンカブトを(リクエスト無しに) 四月からいくつもつくり。買い物の寄り道などして、あちらこちらの文化施設やお店に寄付しました。
小学校の学童保育は、コロナ禍で|ボランティア(部外者)は入れなくなり。まだ、足が遠のいたままです。
すると学童保育の部屋とちがい、バルーンカブトは受付の天井へうまいこと吊り下げられたり、台座にのせて飾られ。親が、子どもにかぶせて記念撮影もしたということです。
バルーンカブトは、大きく、軽く、やわらかく。子供にかぶせても、重さや硬さで怪我をさせる不安がなかったそうです。
(パーン!と破れそうで怖い、という声はあったので、万事問題ナシではなかった)
③うんちく(読み飛ばしても問題ナシ)
ここであらためて『端午の節句』と鎧兜の飾りについて説明しますと……
日本の五月の行事の『端午の節句』。これはもともと、中国に由来する古い祭事でした。
しかし、鎌倉時代になり、武家が実権をとると大きく変化し。男の子の誕生を祝い、健やかな成長と成功を願う、日本の独自の風習になりました。
例えば『鯉のぼり』は新たに付け加えられた飾りです。
鎧兜や日本刀を飾ったのも、男子の武勇を尊ぶ武家でした。
江戸時代、平和で豊かな社会になると、庶民が『端午の節句』を武家をまねて祝うようになり。本物の鎧兜や日本刀のかわりに、ミニチュアがつくられました。
明治時代になると武家の力はなくなり、新政府が新しい暦への切り替えを押し進め、かつての支配階級の風俗や行事はなくなってゆきました。
しかし、『端午の節句』は広く親しまれていたことから廃れず、庶民の手で、全国各地で祝いつづけることとなりました。
④変わり兜
バルーンアートのカブトに話をもどします。
天狗のバルーンカブトは目立つかたちですが、じつは日本の歴史にもっと奇態なカブトがあり、戦場で、あえて武将がまわりの目をひくために使われました。
戦国武将の直江兼続は、NHKの大河ドラマに取り上げられたことがあり、『愛』の前立てが知られています。
『愛』のカブトに今回、チャレンジ…し………かけて。さすがにバルーンで漢字を造形できず、ハート風船にチェンジしたものは、こちら。
……変わり兜は、室町時代から江戸時代にかけて人気があり。和紙や皮革の飾りでカブトをおおったり、なかには、金属の鉢のかたちそのものを奇抜なデザインに造ったものもありました。
モチーフは動植物(熊、兎、魚、百足、茄子など)、山(富士山)、帽子(烏帽子)、日用品などなど…さまざま。
(今のところ、天狗の変わり兜は見つけていません。なぜなんでしょうね)
本来、端午の節句との関係はとくにありません。
✔鯉の変わり兜
単品では、カブトではなく、『バルーン鯉のぼり』にみえるため、ひよこ風船(既製品)とセットにしました。
こちら、魚の変わり兜(本物)
✔兎の変わり兜
三番目に制作したモチーフは兎でした。
今年の干支は『兎』。そして、実際の変わり兜も、兔をモチーフにしたものがありました。
それも、カブトからウサミミだけ、生えているのが何種も。そこで、バルーンカブトの方も、こう……
なお、本物のウサミミの変わり兜は、こんな風。
あるいは、ここで満足すればよかったかも知れません。その後、ウサギの『顔』もついたバルーンカブトをつくったところ、妙な出来上がりに??
ウサギの目つきに殺意…… 戦意が(肉食性?)。
ちなみに正月の神社の『バルーン兎』はこちら。
数ヶ月後…… 今年の三月のウサギ雛(すまし顔)
そして、今回の変わり兜のウサギは、第一弾がこう。
…… お面風?無表情?
第二弾は一転、けわしい顔つきに。
ウサギたちの変遷―――いったいなにがあった⁉
( 造り手のメンタルがバルーンアートに反映? )
( そういえば、あの時期職場で・・まさかね )
なお、ウサギ兜(目鼻あり)の第一弾にそえたのは、ニンジンをモチーフにした刀でした。
✔蜘蛛の変わり兜
蜘蛛をモチーフにしたカブトにもチャレンジ。
本物の変わり兜の中には、金色の百足をのせたものがあり。『それなら!』と…
第一弾は、単体ではこう。↓
ちょっとカブトにみえません。蜘蛛そのもの。
ひよこ風船に、カブトを被らせると……
…………?
( これは )
(ひよこが、ハデな蜘蛛につかまった絵面??)
第二弾の蜘蛛カブトは、ロゴマーク、シンボルマーク風にして、こう。↓
変身ヒーロー、快傑『蜘蛛カブト』!!
(ふとうかんだ言葉)
◉むすび
今回のバルーンカブトシリーズは、意吐せず突発しました。
しかし、少し先を考えるとよい予行演習だったかも知れません。なぜなら、今年のハロウィンはきっと、弾けたイベントになるからです。
バルーンアートのド派手なハロウィンマスク、あるいはコスプレの需要が、きっと?
最後まで読んでいただきありがとうございました。では、また、次回の記事で!




