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エリは言った。
「ねえ、メモを見せてもらってもいい?」
ユウタは言った。
「うん、いいよ」
エリは言った。
「メモを一緒に見てもらってもいい?」
「うん」
二人は一緒にユウタのメモを見る。
暫く出て来たの
置いて分かる
動いて無いとこが
決まったのを
スニーカーをブラシでゴシゴシする主人公
磨くのに
消したのに
そのうちのに
してたのかよ
柔らかくの
○○の時に頭の中に
温かいのに
とってるのによ
カレー粉の色の
あいてくるのを
イタコの物へ
痛いので
黄色いワイン
ついたのに
重なりそうなので
ポップコーンになるトウモロコシの粒
されたのを
俳句を作る
追って○○する
ビッグシチュー
丁寧なのに
それ塩を
カリントウの
新しく考えるの
遠くに居る二人が話してるの
首谷
どっちを先に
足音を早く
急だけど
ヒゲ終わってる
流れる波
付いたの
骨終わると
シソが先に終わる
書いて下さいと
誰の物だ
中に居るのが
寒い朝に額の右側に当たる
していたのに
言ったのに
混ぜてる木
エリは言った。
「混ぜてる木」
ユウタは言った。
「混ぜてる木」
エリは言った。
「混ぜてる木ってなに?」
「混ぜるのに使ってる木なのか、木がなにか混ぜてるのか」
「どっち?」
「木がなにか混ぜてる」
「木がなにを混ぜてるの?」
「木のモンスターが混ぜてる」
「木のモンスターがなにを混ぜてるの?」
「木のモンスターがゆっくり混ぜてる」
「なにをゆっくり混ぜてるの?」
「塀の近くで木のモンスターがゆっくり混ぜてる」
「塀の近くで混ぜてるんだ?木のモンスターって自分では動けない木なの?」
「いや、自分で動ける木。レンガの塀の近くでゆっくり混ぜてる」
「なんでレンガの近くで混ぜてるの?」
「木のモンスターが自分で積んだレンガの塀」
「そういう事やるモンスターなの?」
「そういう事やるモンスター。家具も自分で作ったりする」
「木のモンスターが自分で家具を作るんだ?木製の家具を作るの?」
「木製の家具」
「それ木のモンスターはどういう気持ちで木材を使ってるの?」
「木材をけっこう丁寧に扱う。でも自分が木材になった時は雑に扱われてもいいと思ってる」
「なんだろう、怖い話なのかなんなのか、どういう気持ちで聞いていいか分からない話だな。話を混ぜてる話に戻そう。木のモンスターはなんでレンガの近くで混ぜてるの?」
「外が好きだから」
「だから屋外で塀の近くでなんか混ぜてるんだ。なんで外が好きなの?」
「木だから外が好き」
「シンプルな答え」とエリは少しゆっくり言ってさらに続けた「木のモンスターはなにをゆっくり混ぜてるの?」
「イワシのミンチに調味料とか入れて混ぜて、つみれ汁を作ってる」
「木のモンスターが手で混ぜたつみれ汁はなにか食べたくないな」
「木のモンスター素手じゃないよ。ちゃんとビニール手袋してる」
「それだったら食べられるかな。ところでなんで木のモンスターは混ぜるのがゆっくりなの?」
「木のモンスターは動きがゆっくりだから」
「ゆっくりつみれ汁を作るんだ?」
「そう、人間のゆっくりした人くらいのスピードでつみれ汁を作る」




