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二人は一緒にメモを見る  作者: 今泉龍二
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 エリは言った。

「ねえ、メモを見せてもらってもいい?」

ユウタは言った。

「うん、いいよ」

エリは言った。

「メモを一緒に見てもらってもいい?」

「うん」

二人は一緒にユウタのメモを見る。


その多いのを

緑色を使ってる制服

風船も鍵

ゆっくりもう一回する

夕方()

そこで止まったの

問えるの

ノートに()いてくれる

開いた扇子の真ん中

ベタなことをたくさん

うさぎが(くわ)持って

それだと聞こえない

下げて固定

最初に追いかけとけば良かった

皿にした

するといいのよ

離れないのに

聞いてたのに

言ったのを

捕まったのに

夕方かかる

早く進まないと

そうパパ

チャンスでよ

もみじの紅葉が薄い

テレビ鳥

顔の力を抜く

真面目に言ってますよ

置く数

2000件

○○()きのコンブ

岩石の表面

ベンチに座ってる人の足

レモン色のジョウロ

坂にある家

個体差

意味を持ち過ぎる

○○た後にやりたくなる

それより早くやる

並んでる○○なグループ

だいぶ迎えに行く

長いのストップ

私の残ってた

時々変なのを

枕の下に見える

いい時の

ブロック考えて

隠されるの

どんどんくねらせる人が

○○な態度の

気付いたの

遠慮バター

捨てるワニ

何人かで固まって

手のハンコ

緑の演劇

破るパンダ 


 エリは言った。

「破るパンダってなにを破るの?」

ユウタは言った。

「門限かな」

エリは言った。

「門限?門限破るの?門限ってパンダはどこに住んでるの?」

「寮」

「寮ってなんの寮?」

「なんの寮かなー、寮ってどんな物がある?」

「学生寮とか、社員寮?」

「なんだろうなー、女子寮だと想像できないしなー」

「女子寮で想像してみてよ」

「なんで?」

「いいから想像してみて」

「女子寮は無理だと思うよ」

「どんな女子寮?」

「うーん、パンダの女子だけの寮なのかなー」

「どんな感じの女子寮?」

「女子寮居たことあるの?」

「居たこと無いよ」

「女子校行ってた?」

「女子校行ってない」

「パンダの女子だけの寮では無い気がするなー」

「パンダ以外に誰が居るの?」

「狼かなー、狼のキャラ」

「狼の女子?」

「そう。女子寮で狼はなにしてるんだろう」

「狼なにしてるの?」

「イヤホン。狼はイヤホンして音楽聞いてる。それでパンダと同室で二人部屋」

「パンダと同室なんだ?それでパンダはなんで門限を破ったの?」

「狼はベッドで寝て音楽を聴いてる」

「狼じゃなくて、パンダの事を知りたいんだけど。なんで門限破ったの?」

「狼すごいいい匂いがする」

「いや、もう狼の話はいいから、パンダの話して。パンダはなんで門限を破ったの?」

「笹食ってたんじゃない?」

「笹食べてたの?」

「うん、笹のはしごをしてた」

「笹出す店そんなにある?パンダ以外も食べるの?」

「それでパンダは笹臭い」

「狼はすごいいい匂いするのに」

「狼は帰ってきたパンダを見て「どうだった怒られた?」って聞く。狼が耳から外したイヤホンからは音が聞こえる」

「そうなんだ、それでパンダはどうするの?」

「パンダは狼が耳から外したイヤホンから聞こえてる音が気になってる」

「そんなに気になる音なの?イヤホンからどんな音がしてるの?」

「ハイエナ達が骨を噛み砕く音」

「ユウタはそういう女子が好きなんだね」

 二人は一緒にユウタのメモを見る。


牛いるわ

重低音

38

出ようとしてる

番号控える

していたのに

()めてるのによ 

またね

ずっと腰の

注意して横書きの

それまでのか

正解のか

お腹が痛い神

思い出せないだけ

止まったのに

使ったのに

すり合わせてる

いつ言ったのか

棒を離れ

ツチノコ家族

聞いたのに

聞こえたのか

うるさかったら

いつ知ったのかよ

言っとくの

一週間ボディー

○○に居た

○○で他の事を考える

5キロの物を運ぶのを

マッチのキャラの口

太もも水色

まじめにお話を

雨でも言う

○○からの二歩

首根っこスリー

生見えて

今までの物と

相槌が

人間の頭の重さを

花を見たい人

呼んで来たのに

取り合えず買って

(よる)巻き 

といてるのに

楽だな

それ貼ったのを

大きいのだよ

売ってるのによ

別なのかよ

困ったのに

三角形に書く

捕らえるのに

塀に

聞いたのにか

売ったのを

タオル地の暖簾(のれん)

ポカリスエットカラーの暖簾

実物の○○に

重機聞く時に

かかとの方が広いビーチサンダル

ロボットのラクダの足

パソコン使ってる所で

そこから作るのを

出していけるのが○○

変な物入る

変なの出た

溶いたの

とんとんと叩いてる

波と指揮

伸ばしていいのか

アニメでどう○○するのか

形よせる

言っているのを

パリッとするのに

電気空気

分かったのを

どっちか外す

かえるのび

こっちも○○になる

不思議なお地蔵さん

透明な門


 エリは言った。

「透明な門」

ユウタは言った。

「透明な門」

エリは言った。

「透明な門でなにか考える?」

「透明な門で考えるか」

「考える?」

「透明な門扉(もんぴ)の外にお地蔵さんが見える」

「不思議なお地蔵さん?」

「普通のお地蔵さん。石の」

「それで?」

「それだけ」

「それだけなの?」

「それだけ」

「他になにか考えないの?」

「うん。終わっていい?」

「終わっていいけど。終わるんだ?」

「うん」

 二人は一緒にユウタのメモを見る。


マネージャーに

違う事のをか

勝手にからのに

フットワークが軽い親

浅草ジュゴン

変わってるのにな

あついのに

そうしたのを

あったのな

ちくわの鼻の穴

して巻いたのに

すっきりたまたましたの

かいてしるのに

乗ったのにな

一つの中のか

パン作る腕の

休みの日の前の日

変わったのになのか

ケーキの上で○○決まった

ピンク グレー 制服

早くなったのにな

見つけたのによ

探すのを

かける餅

炒めたのになのか

秘湯のにな

聞いたのにな

言ったのをよ

(かわ)の 

胃の中で宙に浮いてる宇宙船

はったのをな

冠の字

見つかったのをよ

つけてるのになのよ

詰まったのをよくてよ

砂浜で見る雲

走ったのにだよ

言われたのかよ

火鉢の前の幽霊

一人で作れる物を作る

待ってるのでも

なんなのに

はいたのにかと

染まるのをよ

たったのにかな

去ったのにな

山筋肉

確かめるのか

一人ではかってる


 エリは言った。

「これ長さを測ってる?それとも一人では勝ってる?」

ユウタは言った。

「長さを測ってるか、重さを量ってるか。どっちか決められ無かったんだと思う」

エリは言った。

「長さを測ってるのか、重さを量ってるのかどっち?」

「鬼がはかってる」

「誰がはかってるかじゃなくて、長さか重さかなんだけど」

「茶色の鬼」

「茶色の鬼なんだ?はかるの長さ?重さ?」

「茶色の鬼はTシャツにショートパンツって格好。大人の男の鬼。季節は夏だと思う」

「夏なんだ?外にいる?」

「外かなー」

「外?」

「縁側かなー」

「縁側でなにはかってるの?」

「でかい手ではかってる」

「大きい手でなにはかってるの?」

茶鬼(ちゃおに)は人間の友達の家の縁側でなにかはかってる。茶鬼は大きいからその家は茶鬼には小さい」

「茶鬼はひとん()で一人ではかってるの?」

「一人ではかってる」

「人間の友達はなにしてるの?」

「家には居ると思う」

「茶鬼を一人にしてなにしてるの?」

「家のどこにいるんだろう」

「家のどこ?」

「台所じゃない気がする」

「どこ?トイレ?」

「トイレではない」

「どこ?」

「茶鬼は一人になって二十分くらいたってる」

「ひとん家で一人で二十分もなにはかってるの?」

「その家の庭の小石の重さを量ってる」

「ひとん家で庭の小石の重さを一人で二十分も量ってるの?なんのため?」

「自分が小石だと思う石の平均の重さを出してる。茶鬼はマンションに住んでるから自分()では出来ない。それを何年もやりたい。まだ一年しかやってない」

「一年で十分(じゅうぶん)だよ。それ友達に嫌われてない?」

「嫌われてない。放って置かれてるだけ。量り終わったら呼んでって友達にいつも言われる」

「終わったら呼んでって友達に言われるんだ?そういえばユウタって友達いるの?」

とエリは言った。ユウタは少しだけ()を開けて自然に言った。

「エリちゃんって友達なの?」

「友達じゃないよ。私はほぼ付き合ってると思ってる」

「えーなんで?俺ほぼ付き合ってるなんて全然思ってないよ」

「なんで思ってないの?ほぼ付き合ってると思うよ」

「一緒にメモを見るのと、その後に話をするくらいでしょ?」

「好きじゃないと一緒にユウタのメモを何回も見たりしないよ」

「そうなの?」

「そうだよ。だから私達はほぼ付き合ってるよ。それで良くない?」

「いや、いいんだけど…。付き合うんだったら一緒にメモを見るの()めてもいい?」

「そんなの駄目に決まってるじゃん」

「エリちゃんと話したいから一緒にメモを見てたけど、付き合うんだったら一緒にメモを見るの止めてもよくない?」

「だから駄目だって、なに言ってるの?」

「止めたいんだけど」

「なんで?」

「考えるのしんどい」

「しんどくても頑張って」

「続けないと駄目なんだ?」

「続けないと駄目だよ」

「なんで一緒にメモ見るの続けたいの?」

「ユウタに質問し続けたいから」

「質問し続けるんだ?そんなに好きなの?」

「好きだよ。だからずっと続ける」

「ずっとなんだ?」

「ずっとだよ」

「そうか…」

「そう、ずっとだよ」

「分かった。今日も続ける?」

とユウタは言った。エリは言った。

「今日も続ける」

「どこまで話したっけ」

「茶鬼が人間の友達を呼ぶの、友達はどの部屋にいたの?」

「自分の部屋に居た」

「自分の部屋に居てなにしてたの?」

「生きてるアサリとかの二枚貝の殻と殻をこすり合わせて演奏してた」 

「ハハッ、茶鬼の友達もマニアックだな。それで本当に演奏してる人いるの?」

「知らない」

「なんの曲を演奏してたの?」

「二枚貝こすり合わせて本当に演奏出来るの?」

「私知らないよ」

「じゃあ適当に言おう。友達はいつかハンドベルみたいにみんなで二枚貝で演奏したい」

「私は演奏に誘われたくないな」




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