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9.黒嶋グループ



2020年3月。前年度のフォーブスの世界長者番付の発表から1年が経って、新たにランキングが発表された。

勿論その中に僕も入っている。基本的に会社は個人の資産とは数えられないので、必然的に株式、現金、物品や美術品、骨董品、物件などが総資産に数えられる。


前年度は合計で約1兆円······つまり約100億ドルであるわけで、150位くらいにランクインした。

が、今年度は色々あって総資産は2兆円を少し越す位で、これは日本では現在第三位の額であるから、今年度のフォーブスの長者番付ランキングは55位である。


もうここまで来ると桁が違いすぎて笑えないような総資産額であるが、まあいい。こっちも見てて楽しいからね。

総資産額が倍増した理由としては、自らの会社に大量に投資して、そして会社も見事なまでの成長を遂げた。もう何度ストップ高を経験したかも忘れるくらいだ。

そんなわけで、黒嶋グループを設立してからはもっとやりたい放題していた。

僕のグループは他の企業グループとは違って、各企業の総利益を纏められる。つまり、実質的には一企業も同然なのだ。

確かに各企業には社長が居るけれどもね。


それと、現在の黒嶋グループは設立から半年経過している。現在の黒嶋グループの中核を担うのはKS株式会社、黒嶋不動産株式会社、黒嶋流通株式会社、黒嶋総合保険株式会社の四社でそれに続くのは黒嶋重工業株式会社である。

ここで少しだけ各社の説明をしておくと、これらの企業を買収したときには単なる中小企業に過ぎなかったが、会社が増えて利益が拡大すると共に一気に他社の買収を行い、現在に至る。買収を完了してからの半年間で大体10倍位の利益になった。凄いよね。

で、KSは半導体会社で、黒嶋グループの全体利益の1割近くを担っている。黒嶋不動産は僕が買収した二つ目の会社。今ではビルから一軒家まで取り扱う総合不動産。黒嶋流通は地上輸送から海上輸送までを担う。近々航空機輸送にも手を出すつもりだ。黒嶋総合保険は総合と付く通り、生命保険を初めとしてありとあらゆる保険を取り扱う。実はこの会社が現在の黒嶋グループに於いて一番利益を上げている。

最後に黒嶋重工業は主に工作用の大型精密機械を生産して販売している。主に顧客は企業であるが、少数ながら個人の顧客も居る。


で、他にも現在グループで急成長を遂げているのが黒嶋建設株式会社。(もうこの際だから黒嶋グループの関連会社は全部社名に黒嶋を入れようと思っている)黒嶋建設は現在は主に一軒家を中心としているが、いずれは高層建築物の建設も視野に入れている。

手続きなど時間のかかるものが建築は多数だが、それでも非常に利益は多い。


黒嶋グループ全体として行っているは、黒嶋不動産所有になるが、ブラックタワー(仮名)なる超高層ビルを大手建設企業に依頼して既に土地の確保を完了して、着工している。それは東京の品川区に建設中で、完成すれば高さ240メートルの東京でも屈指の高さの超高層ビルとなる。

まあ、黒嶋グループの宣伝という側面も勿論あるが、このビルの内部施設は主に低層階を商業施設に、中層階をオフィスに、高層階はホテルで最上階は展望階となっている。

もっとも、完成は今から3年後の2023年を予定しているが。これでもこの規模の建築物としてはかなり短い工期である。


建物と言えば、別荘を田園調布に買ったのだが、そちらはあくまでも別荘である。

今の自宅も会社(KS)も品川区だし、後本社予定のブラックタワー(仮名)も品川区だ。なんだか品川区に集中しているけど、まあ、集中しているのも悪い点だけではないので······

どちらにしても拠点は品川区の方が便利だったので、自宅はここから変わることは品川区内だけの話だろう。

後は関西にも自社としてビルをまるごと一つ買っておいた。場所は神戸市内だ。

不動産などの店舗は既に全国各地に展開させている。


これら含める黒嶋グループの社員数は40000人近くに上る。そのおよそ6割は女性社員だ。その理由としては、育休制度などを他社よりもより充実させているのと、子持ちで子供を保育園に預けなければならないという親のために、グループで運営している一時預かり所がある。

それ以外の要因も多々あるものの、主にはその二つが理由で女性社員が多いが、現在は男性も増加傾向にある。

それと、半年という超短期間で大手企業入りしてしまったので、人材不足が目立ってきているので、AIやICTの導入で人員削減を行っている。

そういうふうに大規模に行えるのも潤沢な資金あってのことだ。

それと、光栄なことに2020年度就職したい企業ランキングで大手企業としては第一位を獲得できた。これで人材不足も解消に向かえるだろう。



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