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壊れ始めた関係と世界
この世界はどうしてしまったんだ。
そう誰もが言った。
「この物語は人間の手で壊れてしまった」と。
第一話「壊れ始めた関係と世界」
この話の主役は天使と悪魔。いわゆる天国と地獄のお話
天国と地獄は敵対視しているのではなく、
手を結んでいた。
それは特別意味があるわけでもない。
天国の支配者、ミカエルと、
地獄の支配者、閻魔が
あまり自由を奪いたくなかったからだ。
地獄の住民たちが閻魔に要求した、
「共有広場」までもつくられるほど、自由に暮らしていた。
そう、あの日までは
あの日とは、共有広場にいる悪魔たちを次々に殺しまくる
「悪魔絶滅隊」と名乗る人間だった。
その部隊は共有広場を乗っ取り、
天使を脅し、
手を結ばせ、
悪魔を皆殺しにしようという
自分勝手な部隊で、
「反抗する奴は殺す。」
それがモットーだったのだ。
それを知った閻魔たちはこれ以上仲間を犠牲にしないように、
閻魔自身がたちむかうのだった。