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Re verse  作者: さいう らく
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12/43

Novice & Fugitive 12 雄牛

 

「……ッ?!」


 周囲の空気を轟かすほどの咆哮。雄牛のものと酷似したそれは、俺の身体の不調とあいまって嫌な予感を湧き立たせる。


「先輩、今の!」

「まずいな……多分、大型の悪魔」

「どうします?」


 ……ほう。


「真っ先に行きましょう、とは言わないんだな」

「僕にも考えるところはあります……というか、できましたね 先輩、さっきの聞いたことあるんですよね?」

「察しがよくなってきたな」


 多分、大型悪魔のミノタウロスだろう。獣人タイプの悪魔でも特に獰猛かつ剛力、俊敏なヤツだ。最も近い敵を狙う性質から集団で包囲戦を挑めば勝てる相手ではあるが……


「第二部隊は……分が悪い?」

「そうだな」

「でも、一定の距離を保って魔法の飽和攻撃をすれば……」

「ここでなければ、それがセオリー」

「……なるほど、狭い空間だと距離も取り辛いし包囲も不完全になりがちってことですか」

「あとは接近戦が苦手な魔術師から蹂躙されるだけってわけだ」

「じゃあ逃げた方がいいんでしょうか」

「いや、そうでもないぞ」

「え?」

「一度キレたミノタウロスは近くの人間全員を殴り倒すまで止まらない。嗅覚にも優れるから……」

「僕達もターゲット、ってことですか」

「そゆこと しかも奴ら厄介そうな敵から駆除する習性もあるし時間をかけるのはよくないな」

「の割りにはのんびりしてません?」

「今は味方が多すぎるんだよ」

「はい?」

「お前だって飽和攻撃とやらの只中に突っ込みたくはないだろ」

「まぁ、そうですけど」

「だから味方が減って動きやすくなるまで待つ。なんせ第二部隊、流れ弾でも致命傷だ」

「そんな、見殺しになんて……」

「結局は死んでいくのを直接見るか見ないかの差だぜ?人は死ぬ、これ確定事項」

「……」


 ジグは考え込んでいる。まださすがに甘い考えが残ってるか。


「それでも、救える命が少しでも増えるなら僕は行きますよ」

「何か策でも?」

「ありません ゴリ押しでなんとかします」

「おおう 大きく出たな」

「言っときますけど、まだまだ僕は本気出してないですからね?」

「まあいいや 勝手にしろ」

「止めないんですね」

「お前も魔術師である以上、接近戦を挑むわけでもないだろ それを護衛するくらいはわけないさ」

「へえ、珍しいですね」

「どーせ戦う羽目にはなるんだ お前がなんとかしてくれるってのなら、働かなくて済むってもんだ」

「……この人なんで教団に入れたんだろう」


 ぶつくさと言いつつもジグは音源へと走り出す。

 俺も走るの遅いなぁ、とか思いつつその後を追うのだった。





「先輩!そろそろ!」

「おうおう、派手にやってるねえ」


 街の中心付近。駅前広場兼ロータリーで、第二部隊は交戦していた。


 俺達は半壊した陸橋の上にいる。眼下には派手な魔法の連射とそれをものともしない、猪突猛進のミノタウロスが……


「……?!」

「先輩、どーしました?」

「いや、あのミノタウロス、赤い……?」


 通常ミノタウロスは無属性で体色は灰色のはずだ。それが、今暴れている個体は赤い。そして最初は魔術の残滓だと思っていた炎や爆発も、奴が引き起こしていた。


「突然変異かなんか、ですかね?」

「多分、コード付きだ」

「……コード付き?」

「ああ、通常悪魔は種族名で呼ぶもんなんだが、特徴的、もとい突然変異や異常個体、常軌を逸した被害を引き起こしたような奴には個体名が付く、それがコードだ」

「ってことは」

「ああ、ただのミノタウロスじゃない。恐らく……火属性」


 そう考察を交わしている間にも、それを証明するように眼下の光景は次々と爆発と炎、煙で埋まってゆく。


「でも、それなら水属性が有効ですよね」

「そのはずなんだが……」


 チラと顔を覗かせ、下を観察する。確かに第二部隊は水属性の魔術主体で攻撃を行っているようだ。だが、あまり効いている様子はない。というか、ほとんど届いていない。


 ……ん?


 少し煙の中に目を凝らすと、どうやら相手はミノタウロスだけではないらしい。サラマンダーもちらほらいる。

 ということは、悪魔だけに任せるわけもなく……


「ジグ」

「どうでした?」

「下は地獄絵図だな」

「それは知ってますよ」

「んで、完全にこれは俺のミスなんだが」

「へ?」

「後ろ、見てみ」


 ジグが見たくない、とのようにギギギ……と振り向く。


「あれって……」


 駅ビルの中腹あたり、窓から見覚えのある砲口が口を覗かせていた。

 それ以外にも数多の人間の姿が見える。


「えーっと……」

「ジグ」

「なんでしょう」

「飛ぶぞ」

「え、ここ3階くらぁぁぁぁぁあいぃ!」


 無理矢理かついで飛び降りる。直後、頭上で爆発。瓦礫が飛んでくるのでジグを盾にする。


「いだい!痛いですって!」

「これからもっと痛くなるんだから問題なし」

「うええ?!」


 風のコアを左手に携え、真下に展開。今度はさっきより出力弱めで……


「ぶっ……」


 仰向けになっていたジグがモロに風を受ける。着地の衝撃を和らげるどころか少し浮いてしまったが気にしない。


「こんくらいかねえ……出力と落下距離はおいおい実験していくしかないかあ……」

「……」

「おいコラ起きろ」


 足元でうずくまるジグを蹴っ飛ばした。


「鬼ですか!」

「さあ?白い悪魔らしいよ?」


 ちゃらけた口調で返す。いかんいかん。少し楽しくなってきた。


「で、ここは……」


『なッ!白い悪魔?!なぜここに!』

『ただでさえ厄介な状況だというのに……』

『俺、ここで死ぬくさい』


 戦場のど真ん中に降りてしまったらしい。ということは勿論……


「ゴゥモォォォォォァアア!」


 ミノタウロスが突っ込んでくるわけだ。あー、めんどい。


「あ、やべ」


 突進の軌道上にジグ。このままだと確実に人身事故だ。


「てい」


 さらに強くジグの横っ腹を蹴っ飛ばす。


「ちょ、まごふぁ……ッ」

「かーらーのー?」


 足元のマンホールに左手をつく。錬成してる余裕はないので、ただの鉄塊にして下水道へと落とす。


「ほい」


 そのまま後を追うように俺も縦穴へと降り、はしごに掴まる。


 ミノタウロスは対象を失ったのかそのまま通り過ぎた。


「……あ」


 ひょこっとマンホールから顔を出すと、奴はそのまま第二部隊の方へ突っ込んでいったらしく数人弾き飛ばされていた。


「まあいいや」

『何も良くない』


 背後から感情の篭っていない声が聞こえる。振り向くと、小柄だが威圧感を放つ、黒の短髪の男が立っていた。


「おやぁ……?これはこれは」

「ボルカノ、ここで何をしている」

「何って、なんでもいいでしょう?(レン)隊長?」

「質問に答えろ」


「痛ぁ……先輩、その人は?」

「ん?ああ、第二部隊隊長、要はここの指揮官の輪だ」

「た、隊長……!」


 魔術師が大半を占める第二部隊のトップに君臨する、現代最強の魔術師だ。


「おおかたまた陸の奴にでも煽られたんだろう」

「まあな」

「……しのごの言っている場合じゃないのはわかってるな?」


 手当たり次第暴れた結果、標的がいなくなったミノタウロスはこちらにゆらりと視線を向ける。

 俺達は顔を見合わせる。


「協力はするが、後で便宜はかってくれよ?」

「フン、規律違反をチャラくらいにはしてやる」

「さっすがー、話わかるぅー」

「からかうな……来るぞ」

「へいへい……」


 強力な爆発を起こしつつ、ミノタウロスが加速する。なるほど、突進力の上乗せか。


「水属性で足止めする とりあえず一回斬れ」

「命令すんなよ……しかも危ねえし」

「おいそこの見習い」


「は、はいっ?」

「微力だろうが、ないよりかはマシだ 手伝え」

「わかりましたっ」


 2人が俺の両脇から前に出て、後方では精鋭達が失敗した場合に備えて術式を準備している。相変わらずいい連携してやがる。


「今だ」

「はい!」


 水属性の魔術が同時に起動する。これで少しは足止……





「!」


 跳んだ。


 ミノタウロスが、その脚力と足元の爆発で跳んだのだ。

 そのままロータリーを超え、駅ビルの壁面にしがみつく。


 全員が唖然としていた。


 避けた?あのミノタウロスが?






『なんだ、これは……』


 輪の一言。その一言で、その場の全員が我に返るが、また口をあんぐりと開ける羽目になる。


 ジグの前面、ロータリーから駅前広場、そしてさらにその向こうの道路を超え、扇状に前方約500mが氷に包まれていたのだ。


「え?」


 さすがに俺も驚いた。普通、前方を凍らせる魔術の射程なんて、50mもいけば優秀とされるくらいなのに。


「え、えと、避けられちゃいましたね」


 その中で唯一申し訳なさそうにしている魔術師。ジグである。


「今のを……お前が?」

「え、ええ あの威力でないと足止めなんて到底不可能だと思ったので……」

「おいおい、とんでもない化け物を連れてきたな、ボルカノ」


 輪が半ば呆れたように目線を向けてくる。

 だが、俺はそんな視線に応えている余裕はなかった。


 あの、どんな攻撃をも避けずに突進してくるミノタウロスが、攻撃の威力や規模なんて予測しない馬鹿が……攻撃を避けたのだ。

 すなわち、あの個体には少なくとも状況判断できる知能が備わっている。恐らく、もちろんそれ以上の……。


『え、今の隊長?』

『すげえ、あのミノタウロスが避けたぜ?』

『さすが最強の魔術師ね……』


 どうやら第二部隊の面子は今のは輪がやったもので、ミノタウロスが本能的に避けたと思っているようだ。


「ジグ君、といったか?」

「あ、はい」

「今のは俺がやったということにしておく」

「へ?」

「今君の力が露呈すると、色々まずいだろう」

「……そうですね、お願いします」

「まぁ、俺でもあそこまでのはできないんだが……」

「またまた、謙虚なんですね」

「君は天然なのか……?」


「与太話はそれくらいにしとけ」


「……なんだよ、ボルカノ」

『何よ、偉そうに』

『ていうかなんでここにいるんだアイツ』

『邪魔だろ』

『はぁ……輪様ステキ……』

『あいつ訓練生の分際で』


 なんか余計なのが混じっていたような気がするが……


「予想が正しければ、そろそろ来るはずだ」

「何がだ」

「何って、この煙だ、向こうとしてはこれ以上の好機はないだろ」

「……?」


 運がいいのか、近くにはバスの残骸という鉄塊がある。どこから来るかわかれば……




『ヴォオウ!』



「来る……全員伏せろ!」

『なんでこんな奴の命令を……ぐああっ!』

「ちっ」


 すぐさま吠え声があった方向へ、バスのフレームを錬成して壁を作る。一瞬判断が遅れたせいか、一人被弾したようだ。


『く、くそ……俺の足が……』

『テロリストか!』


「どういうことだ、ボルカノ!」

「こうなるんじゃないかなー、って思ったらこうなっただけだが?」

「お前、知っていたなら……」

「確証はなかったさ。でも、あのミノタウロスもどきが駅に向かって避けたあたりからなんとなく、な」

「……それがどうした」


 バス一台分使った上に、先ほど開けたマンホールの穴に固着させた贅沢な壁だ。銃弾はおろか、榴弾だってものともしない。

 少しの間なら、ゆっくり話ができる。


「どうにもおかしいと思ってたんだ。恐らく残った人間側の戦力を駅に集めたんだろうが、その割りにはおとなしすぎる」

「それで?」

「あと、さっき今回の主導者に会ったんだが……」

「(早く言えよ)」

「そいつが悪魔を制御してはいたんだが、どうにと腑に落ちないところがあってな」

「なんだ」

「悪魔が命令に忠実すぎる。あと、悪魔の状況のフィードバックが正確すぎる」

「……確かに」


 命令である程度行動を制御できるとして、所詮は悪魔だ。そんなに細かな指令が持続するわけがない。

 それに、悪魔がやったことを人間側が把握するのも早すぎる。命令はできても、報告させることはできないはず……


「……なんだけどな」


 風のコアを解放して、周囲の煙を一斉に吹き飛ばす。第二部隊がまた度肝を抜かれていたがそんなのはもうお構いなしだ。


 ミノタウロスがビルから飛び降りる。すると、申し合わせたようにビルの中の人間は全員銃口を下ろし、様子見するかのように引っ込んで窓から顔を出す。


 奴はうってかわったのように、こちらの状況を見定めるかのようにゆっくりと歩いてくる。


「あ、おいボルカノ!今出たら蜂の巣だぞ」

「先輩」


 制止を振り切って壁から出る。銃弾の嵐はもうない。


「おい牛もどき」

「……」

「もうタネは割れてんだよ、とぼけんじゃねえ」

「……」



「お前、俺の言っていることを理解できている(・・・・・・・)だろ」


 その言葉を聞いて、ピタリとミノタウロスは歩みを止め……




 ニヤリと、笑ったのだ。


よく気づいたな、人間(フシュゥゥゥウ)



 そして、荒息混じりに……




 間違いなく、人語を発したのだった。



「おかしいと思ったんだが……今の攻撃で確信を得た、そっち側に人間ばりの知能と人語を操れる悪魔がいるってな」

『バレなきゃこのまま演技し通すつもりだったのだがな……やむを得ない』


『やれ』



 俺は再び壁の中に戻る。すぐさま銃弾が雨あられと壁に降り注ぐ。


「うひゃあ!まさか本当にいるとは!」


『……』


 全員、輪まで余すことなく、今度こそ信じられないみたいな顔をしている。


「せ、先輩……冗談ですよね?」

「なんで俺なんだよ、あの牛に聞け」


「どこから判断した……ボルカノ」

「隊長の輪様のことだからとっくに気づいてたと思ってたんですけどねー、……マジ残念だわ」

「なっ」

「あのミノタウロスが指令をかけなかったから、駅の奴らはさっきまで銃撃を控えてたんじゃねえか」

「!」

「人間様だけが命令してるのであれば、あの状況なら加勢するのが普通だ……まあ、さらに上からの命令とかも考えられるが」

「確かにそうだが……」

「確信したのはついさっき、あの煙の中にいるのに、吠え声と共に正確な射撃がきたことだな」

「……あのミノタウロスが俺達の位置を正確にテロリスト共に伝えた、と?」

「あの状況下でそれができるのはあの牛しかいない」

「そういう……ことか」


 俯く輪。こいつ、冷静かつ大胆で、自分の力に自信を持っている節があるが、力及ばなかった場合は素直に受け止める器量もある。つくづく上に立つ者向けだ。


「……だが、そこまで予想してたのなら、前もって煙を晴らして、敵の方向に壁を作っておけばよかったのでは?」

「……」


『……確かに』

『そうだな』

『でも、なんで?』


 その場がざわめく。といっても大半が発砲音と爆発音でかき消されるが。


「そりゃ、予想を確信に変えたかったからだ」

「……は?」

「煙の中の俺達の位置を正確に伝達する、それが俺の立てた仮説の証明になる」

「おいおい……まさかそのために」


『俺達を危険に晒したってのか!』


 足を撃たれた男が声を荒げる。


『この外道!』

『私達は囮だったっての!?』

『白い悪魔というのは本当だな!』

『噂通りか』


 次々と抗議の声。手のひら返し早ぇなぁ……。


「じゃあ俺に八つ当たりでもするか?ま、全員返り討ちだがな」


『……』


「どうした?来ないのか?」


『ッてめえ!』


 足を撃たれた男が俺に杖を向ける。


「あー、このまま俺は殺されてしまうのかー。そしたらこの壁ももう保たないだろうなー」

『……あ』

「というかそもそもー、この壁なかったら全員蜂の巣だったわけだしー、でもー、俺が悪いというのなら仕方ないかー」

『……くっ』


「っていうことで、自分の立場わきまえたか?お前ら」

『……』

「俺がいなきゃそもそもお前ら死んでたんだ、というかお前ら残して俺達今すぐトンズラしたっていいんだぜ?」


「そのくらいにしておいてくれ、ボルカノ」

「……はぁ、つくづく教団ってのは頭がお花畑な連中が多いから困る」

「ちゃんと便宜ははかる、だから今は頼む」


 頭を下げられる。ああ、もう、こういう馬鹿正直なタイプは苦手だ。


「でも先輩」

「なんだよ」


 ジグがすかさず横槍を入れてくる。


「さすがにみなさんを意図的に危険に晒したことに関しては弁護しようがありませんが」

「お前に弁護を頼んだ覚えがないんだが」

「でも……」

「それに」

「はい?」


「俺はきちんと“伏せろ”と言った」

「……はあ、もういいです」


「それに、どちらにせよここにずっと籠城してるわけにはいかんしな」

「それって、どういう……」

「ほら、それ」


 分厚い金属製の壁。文字通り鉄壁の防御を誇る壁の中央部が、赤くなり始めていた。


「えっと……これは……」

「そりゃ、火属性だからな」


 そうこう言っている間にも、赤い範囲は増し、中央に至ってはもう白くなり始めている。


「どうするんですか!」

「どうって、素直に戦うしかないだろ」

「難しいこと言いますね」

「さて……そろそろだぞ」


 その場にいる全員が身構えた。杖を、剣を、俺は刀を向ける。


『フシュゥゥゥウ……』


 荒息とともに、溶解していく壁。両手の蹄から、鉄をも溶かす高温を発するミノタウロスの姿が見えた、その瞬間……





 その姿は消えていた。


 黒い影が凄まじい勢いで、ミノタウロスにドロップキックをかました所までは見えた。

 そして瞬きしたら、その姿はなく直後に駅の根元から轟音が聞こえてきたのだ。


『え……?』


 今度こそその場にいる全員、俺も含む全員が唖然とせざるを得なかった。


 さっきまでミノタウロスがいた場所、そこに翼をたたみ降り立ったのは……




「あれ?ボルカノ、ここまで来てたんだ」


 黒い女(ヘレナ)だった。


・ミノタウロス

 獣人種に属する大型悪魔。無属性だが、それは同時に弱点がないということであり、持ち前のタフさも相まって正面から撃破するのはかなり困難とされる。

 だが、知能は無いと同然であり、罠にはめてしまえば比較的簡単に処分できる。

 …はずなのだが。

・コード付き

 通常、悪魔は種別、種族ごとの名前で呼称されるが、1体しか存在が確認されていないもの、過去に甚大な被害をもたらした異常個体、突然変異体やまだ研究があまり進んでいない種類には「コード」と呼ばれる識別名がつけられ、その対象を総じて「コード付き」という。

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