スイーツダウン
入会後はじめての練習の日。
桜の花びらが舞い散るなかをジムに向かうイザベラと美由子。
今日は各々で昼食を済ませ、13時のボクシングに間に合うように集合した。
固定の曜日で練習するのではなく、
2人の休みが合う日に有宝先生に連絡をして、ジムに来ることにしている自称ビューティファイターズ(イザベラ&ビュー子)。
予約をしてジムに行けば、コーチが必ず教えてくれるため、初心者のイザベラも美由子も安心して行くことができる。
以前、別のスポーツジムに通っていた2人は、いかに自分達でストイックに運動することが難しいか知っている。
その点、ボクシングジムはコーチが教えてくれるので、マンツーマン的でありがたい。
イザベラと美由子は緊張と期待を胸にジムに到着した。
コーチに挨拶をして、
まず初めはウォーミングアップで縄跳びを3分3セットを行う。
やはり、イザベラの集中力はすごい。
3分間跳び続ける気合いがある。
それとは対照的に、美由子はほどほどに跳んでイザベラを見守るスタイルだ。
縄跳びを済ませ、2人はグローブをつけて、コーチとともにリングに上がった。
「はい、構えて」
有宝コーチにそう言われ、鏡の前に立つ2人。
構え方を忘れた2人はコーチに修正され、ボクサー風の構えをとった。
「肘を伸ばすイメージで、ジャブ」
コーチは無駄のない動きで、左腕を伸ばしジャブをうつ。
真似をする2人。
「体重を移動させて、右腕を伸ばしてストレート」
全然体重移動ができず、蜃気楼のようにゆらゆら揺れてしまう美由子。
日常生活においてはほとんどしない動きなので、なかなか難しいのだ。
美由子はコーチのようなパンチが打てるまで、相当な鍛錬が必要と思った。
そして、難しさの共有をするために隣のイザベラの様子を伺うと、、、
そこには、コーチ直伝の完璧なストレートを打っているイザベラがいた。
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「じゃあ1回目と3回目が大事なんですね」
「そういうこと」
イザベラと有宝コーチとの間で繰り広げられたボクシングの戦術トークに美由子は全くついていけない。
とにかく1回目のジャブで様子をみつつ?と、いうような話なのか、、、
とにかく、生来のファイター達との差を感じた美由子は見よう見まねでパンチを打つ。
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「ありがとうございました〜。」
ボクシングの初回のレッスンを終えて、2人は流した汗の水分を補給しなければならない。
「カキ氷の気分じゃない??!」
ジムの近くに神社があり、その隣に団子屋がある。春だけど暑いので2人はカキ氷があると信じて行ってみることにした。
神社周りの細い路地を抜けるとそこに団子屋がある。
「やってる!!!」
カキ氷を求めていた美由子はメニューの抹茶氷の写真をみてテンションがあがった。
イザベラはカキ氷の気分だったが、好物のぜんざいの写真が目に映り込んでしまったので、ぜんざいを食べることにした。
深い緑のシロップがかかった氷の山。
小さいお椀からこぼれそうになるのをうまくほぐしながら食べる。
さっぱりだけど、甘くしっかり抹茶を感じられる、ひと口ずつの幸せに、火照った身体も冷めていく。
「おいしい!!」
暑い日にあたたかいぜんざいを食べるイザベラ。粒がしっかりと残っている小豆をスプーンですくい、熱さを冷ましながら食べる。
ほどよく口に広がる優しい甘さに全身の力が抜ける。
「安らぐ〜」
それぞれが激しい運動後にクールダウンならぬスイーツダウンをし、カロリー消費はプラスマイナスゼロとなった。




