男の子に懐かれた場合はお菓子をあげてみればいい?
(枝を抜いてくれて有り難う!お姉さんのお陰だよ!)
そういうと、蛇の様な生き物は鱗をサラサラっていうような音を立てると、サーシャに顔を近づけた。
蛇といっても牛程の大きさの顔だ。
近づかれたら丸のみにされるんじゃないのかと、恐怖で片足だけ後退った。
その瞬間蛇の様な生き物が全体的に赤く発光すると球体に変化し、目の前には10歳位の赤髪の長髪の男の子に姿が変わった。
一瞬の出来事だ。
男の子の地面に生えた草を踏むカサカサッという音を立てながら、サーシャに近づいて来ると地面に座り込んでるサーシャの目線に合わせる様にしゃがみこんだ。
「お姉さん、枝を抜いてくれて有り難う!あれが刺さっていたせいで、人型になれなくて困ってたんだ!」
笑顔でそう言うと、嬉しそうにサーシャの手を取り立たせてくれようとする。
「え?さっの大きな蛇?男の子?」
突然の出来事で頭がついていかない!蛇って人に変化するって聞いた事が無いけど蛇じゃ無かったの?
今、目の前で起きた事に混乱しているとされるがままに男の子に手を取られ立ち上がった。
立ってみると、男の子の身長はサーシャの肩ほどの高さだった。
瞳の色もルビーを思わせる透き通った真っ赤な赤。髪と瞳の見事さだけでなく顔の作りも
村やたまに出かける大きな町で見かけた事が無いような美形だった。肌の色は健康的に焼けた様な小麦色。
さっきまでの恐怖を忘れ心の中で、
カワイイ!!!なに、この生き物!!神様は不公平だ!私はこんなにも平凡なのに、目の前の生き物は何?きっと、神様の寵児ってヤツね。
蛇だったって事をすっかり忘れ、今度は一人で目の前のカワイイ生き物に悶絶していた。
そしたら、目の前の男の子が耳まで赤くして、俯いてします。
「お姉さん、頭の中で思った事、全部筒抜け・・・・・・」
「あ・・・・・・」
頭の中が一瞬真っ白になったけど、持って来た籠の中に本以外に焼き菓子を入れているのを思い出した。
「お菓子、食べる?」
うん、自分でも唐突だったのはわかるよ。
さっきまで大きな赤い蛇に恐怖を感じて、今は目の前の男の子にメロメロ。
でも、だれかが言ったけど『カワイイは正義』だ!!
読んでくれて有り難う御座います。まだまだ森の中が続きますが、もう少しお付き合いお願いします。
また、感想は執筆の励みになりますが、辛口のコメントはまだ、受け止める容量が無いためご容赦お願いします。