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たりない人たち  作者: なんじゃかんじゃ
6/11

伝わらない記号

パソコン越しに様々な文字が新島の目に飛び込んできた。た。

ゲームの中とは言え、キャラクターを操っているのは生身の人間である。

今までは耳の中に音としてしか聞こえてこなかった言葉が、目に入ってくるのだ。新島にとっては、とても新鮮なことだった。


しかし、言葉を学べなかった新島にとってはいくら言葉を見ようとしても記号化されてしまう。

言葉が文字へと変わった興奮と現実世界同様に輪に入れないもどかしさを液晶越しに学んだのだ。


しかし、ゲームだからこそ大胆にだってなることができた。

新島はたくさんの記号を並べて輪に入ろうと試みた。

「vりれlうぃ3n」

自分自身でも何を打っているのか分からない。現実世界では、キーボードを打つ音だけが響いていた。

新島に返信する者はだれもいなかった。

相手と直接的に対面しているわけではないが、周囲の人からの視線を感じていた。それが事実かどうかは分からないが、新島の脳内で補完することは容易であった。


新島の記号は、だれにも伝わらなかった。

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