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今更「天気の子」で、公開されてから随分経っているし、既に重要なことは言い尽くされたあとで何も残っていない不毛地帯のようなものかもしれませんが、先行する誰かしらの意見と重複するところは多々あるとも思うのですが、なんとなく個人的に今更になって感想をまとめておきたかったので書きます。


この作品を観て、いくつか共通点があると思えるような映画があって、まずは「千と千尋の神隠し」、「MOONRISE KINGDOM」、「WAKE UP GIRLS! 続劇場版 青春の影」、他にも見る人によって連想する作品は異なると思いますが、とりあえずこの三作品はモチーフであったり主題であったりする部分に重なるところが多いのかなと思い挙げました。


特に「千と千尋の神隠し」は、冒頭の映像からしてそうですが、物語の組立自体に明確な引用の意図を感じさせるところがあり作者側もある程度念頭に置いていた発想の元として下敷きにしたところがあるのではないかと考えられます。


「天気の子」においては、働くということが物語を構成する上で重要な要素になっています。働いて対価を得る(作中では金銭の授受が何度も強調されます)、そして自己実現を果たす(自分にふさわしい仕事、居場所を見つける)。そもそも、何も知らない子どもがいきなり労働の現場に立たされるという構図が「千と千尋の神隠し」ですし、苦境の主人公の前に現れて理由もなくご飯を恵んでくれる存在、「天気の子」におけるヒロインは、「これをお食べ。大丈夫、食べても豚にはならない」の白であると考えられます。


「働かないと豚になる、しかし働き続けると名前を奪われて、いつか自分が何者か分からなくなる」というのが「千と千尋の神隠し」の基底に流れている主題、というかルールのようなもので、白は千尋との関わりの中で自分の本来の名前「白龍」を取り戻すわけですが、「天気の子」においてもヒロインは主人公との関わりの中で、空を天気にしてみんなを笑顔にするという、自分にふさわしい仕事、人のためになる自己実現の場を手に入れて「本当の私」になります。

(こう書くとめちゃくちゃマイナビっぽくて胡散臭い感じで、概ね外してはいないと思うのですがどうなんでしょう)


「MOONRISE KINGDOM」はアメリカの実写映画で、行き場のない少年少女が家出的駆け落ち的逃避行をするというめちゃくちゃざっくり言えばそういう話なのですが、これは「千と千尋」ほどの確信はないにしても下敷きにしてそうではあるなと思いました(RADWIMPSの野田洋次郎さんはこの作品の監督のファンだということもありますし、作中でサリンジャーの「キャッチャー・イン・ザ・ライ」が登場するのもこの作品的だと思いました)。


そして「WAKE UP GIRLS! 続劇場版 青春の影」は、地方アイドルが東京に進出して消費社会に打ちのめされるみたいな話です。これは作者が見たとか見てないとか影響を受けたとか受けてないとかは一切分からないですが、「消費」というキーワードが「千と千尋」にもそうですが「天気の子」にも共通してあるなと思うので挙げました。


疲れたので続きは今度にします。


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