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50/55

知り合いになる人が貴人になっているんですが……

台風被害に遭われた方など早い復興をお祈りしています。



おかげ様で50話までたどり着きました

結婚式を終えた翌日

再び、家の扉がノックされた



トントントン



「イツミ殿。いらっしゃいますか?

ギルドマスターのマイク・マルクです!!

いらっしゃいますか!!!」




完全に居留守したい




ドンドン…ドドンドドン…




家…壊れますよ…





ドッッッン……ドッッッン……






「はぁい!います!いますから壊さないでくださーい!」



急いで玄関扉を開ける



「あっイツミ殿!おはようございます!

ギルドマスターのマイク・マルクです!」



「はぃはぃ…そんなに玄関を打っただいて…挨拶だけじゃないんでしょ…」



「はい!以前お願いしていた依頼ありがとうございました!第6皇妃様より完治したとの事で皇帝城に戻られると手紙を頂きました。そこで御礼のパーティーへの招待状が届いています……なんと……皇帝陛下の名前で…」



「皇妃様元気になられたんですね!それは良かった!!で……パーティーですか……これってお断りは難しいですよね……」



「なっっ今、なんと!!皇帝陛下の名前で招待されるのは帝国において数名のお方しかいらっしゃいません!今回皇帝陛下のお気持ちで呼んでいただけている訳です!断るなど滅相も無いことを!!!ですが……ても……いぃですが……」



「ですよね……冗談…です」




「わかりました!後でギルドに伺いますので、はぁはぃはぁい……今はお引き取りください」




ギルドマスターを追い出し、扉を閉めた



ギルドに行くと約束が効いたようで、ギルドマスターは帰ったようだ……




しかし、色々やっかいだな。




まず、

皇帝陛下に会う事で今後貴族とかになってしまう可能性………70%


ーこの場合どうやって断るか……ゼウス様に貴族になるなー!的な事を言われた……で逃げ切る作戦かな…ー




次に、

ドール家の血筋ってバレて骨肉の争いに巻き込まれる………50%


ー俺と同じように【鑑定】を持つ者がいたら……もしくは特殊アイテムで同じような効果があるやつとか……あー考えても方策がたたん…ー



最後に、

政略結婚……10%

ーこれは何とかなるな…昨日ゼウス様承認で結婚した訳だし…ー




なんにせよ……貴族にさせられて、身元がバレて、厄介になる事はさけてば…

俺はボルジューとのんびり生活を楽しみたいだけなんだから……




とりあえず、ギルドに向かった



ボルジューは家事が溜まっているから…と珍しく留守番をした


まぁ…俺と指輪を交互に見てはニヤついていたけどな…

可愛いから良し!



しかし……ギルドに来ると厄介毎に絡まれている気がしてならない…



いっそ会員を脱退するか……



そんな事を思いながらギルドに入る



この街のギルドに入るのは2回目か…

やたらと自宅に押し掛けてくるからな…



受付嬢が俺に気づき、近寄る



「あの…イツミ様ですか?」



「はぃ。そうですが…」



「ギルドマスターがお待ちになっています。こちらにご案内致します」



「あぁどうも…」



この受付嬢は…エルフか⁉︎

ついにファンタジー定番の…

本当は盗み見はよくないんだが……



ー鑑定ー 情報


名前 サーピュ

種族 精人 風人

性別 女

LV. 5 (レベルアップまで 713)

HP 42

MP 72

JOB 秘書

アクティブスキル

【ストーム系 】

【補正系】

パーソナルスキル

【風の寵愛】



精人か…初めて会ったな…

風人や風の寵愛って事は風に関わる一族なんだろうな…興味深い…



そんな盗視まがいな行為にふけっていたが、目的の部屋に着いたようだ…




「はぁいりまぁーす」



我ながらやる気のない声だ…



応接室にはギルドマスターと知らない女性が話し合っていた



「あ……すいません…出直します……」



「いや!待ってくれイツミ殿!今、イツミ殿の話をしていたんだ!こちらに座って頂きたい!!」



どこのギルドトップも会う度に態度が軟化していく……なんか申し訳ない気もしてくる



はいはぃ。。。



とりあえず腰をかけた



で、この人は、誰だ……?



華やか過ぎず地味過ぎず…ただ気品がある

年は30代後半から40代前半ってとこ

穏やかな顔つきだが、眼はしっかりしている



ギルドマスターの対応からすると皇帝関連の相手か……



「カリン様。御紹介させて頂きます。先程話をさせて頂きました。ギルド会員のイツミ殿です

イツミ殿。こちらにおられる方は第一皇妃のカリン様です」



はぁぁ…皇帝の前に第一皇妃の登場ですか…



俺は立ち上がり、跪いた



「お初にお目にかかります。イツミと申します。知らぬ事とは言え、御無礼を」



「いえいえ。イツミ殿。非公式の場ですので、席にお戻りください」



「では、失礼致します」



俺は席に戻った。一度断り、再度勧められて座るみたいなまどろっこしい事はやめた……



俺は自由だぁー!心で叫ぶ

社会人マナーは少しありますが……



「マルク殿。ギルド会員とはこのように礼式のある貴人が多いのですが…?それでしたら妾の近衛兵に推挙して頂きたいのですが……」



「いえ。皇妃様…イツミ殿は特別でございます……皇妃様のお眼鏡に叶う会員は極少数かと……」



ギルドマスターは汗を拭いながら答えた



「そうですか。残念ですね」



やはり皇妃と言った感じで…優雅に受け答えた



「で、ギルドマスター…要件は…?」



「あ…あぁ。皇帝陛下からの招待の件。あと依頼達成の報酬。それに第6皇妃様からの追加依頼。そして、第一皇妃様からの御面会希望。できれば、それとギルドからの依頼を受けてもらいたい」



だいぶ混み合っているな…



「うむ…妾も仕事をお願いしたいのだが…」



「かっ畏まりました!」




あぁあ…受けちゃったよ

ギルドマスター大丈夫か…




今の状況を簡単な順にまとめると……


①第6皇妃の仕事の報酬

②皇帝陛下のパーティー

③ギルドからの仕事依頼

④第6皇妃からの仕事依頼

⑤第1皇妃からの仕事依頼



「さーて。で、報酬から進めるか」



皇室より報酬が支払われました



「で、いくら?」

金貨1枚くらい貰えるのか……



皇室より大金貨3枚

第6皇妃様より個人的に大金貨1枚


計 大金貨4枚です



…だぃきぃんかぁ??



前世の金額で大金貨1枚は…

1000万円!!!

「わ、わ、わ、わ、」

4000万円!!!!!!!




も…貰いすぎじゃないの…




「いえ…今までの治療師では良くなりませんでした…このくらいが妥当かと…皇帝陛下も政務も滞りなく…」



そういえば陛下が心を痛められていたみたいだったな



まぁぁいい。頂いておきますよ

で、次はパーティーか…



「では妾は失礼するとします。パーティーでお会いできるでしょう。その時にお願いの件はお話致しますわね。では、ご機嫌よう」



第1皇妃様は颯爽と去っていった

もちろん扉を出ると、即座に護衛が着いた



「で、話を聞きますよ……断れないんでしょ…」



「助かるよ…」



「ギルドマスターも疲れてるな…」




パーティーの内容は…


第6皇妃の快気祝いが主目的

だが、実際は皇子達の顔見せの場

皇子の騎士や指導者など役職もその場で決めていく可能性が高い

招待客の中には役職に選びたい人選が含まれている



…はぁぁ。

と言う事は囲い込みか…



「そのパーティーにヘンレー子爵は来るのか?」



「ヘンレー子爵様ですか?もちろんいらっしゃると思いますよ」



「そうか……。

で。パーティー開催日は?」



「来月ですので…20日後ですね」



「政界みたいなの面倒だな……でももう逃げれないかな…だったらサッサと貴族的な感じになっちゃう方が楽かな……ボルジューとも相談だな…」



「私も参加する…と言うよりも私も一応貴族になるのでね……皇帝陛下に私がイツミ殿を紹介する形になる訳だが……イツミ殿は爵位はなしでよかったんだよな」



「あぁ。爵位なんてないぞ」



「では、ギルドとしてイツミ殿をランク8にupさせるか会議を行います。ランク8になった場合、一代男爵となり、爵位を得られる。陛下に紹介する場合、無爵位ではなかなか…」



「あぁーまぁそうなるわな。この帝国で一番偉い訳だもんな…ちなみに…無爵位で会った例はないの?」



「ないわけではないが…」



……色々面倒なんだね…お察ししますよ…



「とりあえず嫁さんと相談するよ」



「良い返事を待っています」



「で、ギルドからの依頼って言うのは?」



「以前話したワーインの街に向かい、モンスターの長であるアンデットキング討伐して貰いたい…防衛ラインがギリギリになりつつある…」



「長って事は大群なんですか?」



「あぁ…アンデットモンスターが数千…グールやスケルトンなど雑魚はいいのだが…司令官レベルのノスフェラトゥやエルダーリッチなどのモンスター数体が厄介で……全てを統括していると考えられるアンデットキングを討伐してもらいたい……できるか……断ってもいぃ……だが……」



「最後何と…聞き取れん!

にしても、なんか強そう……」



「取り巻き含め大群だからな」



「ワーインはどのくらい離れてるんですか?」



「馬車で4日。単騎であれば3日程だ」



「パーティーまでには間に合うって話ですね」


「………。

……すぐに終わればだがな……

まぁ……おわ……だな……」



「ん…?だから聞き取れんって!

まぁー大丈夫だと思いますよ」



大群だとボルジューは危ないか……



「馬は貸してもらえますよね」



「あぁもちろんだ」



「ん…馬乗れたっけ…

何とかなるか…最悪走ればいいしな」



「ほんじゃ、嫁さんに相談して早ければ今日から向かいます」



「おぉ頼めるか!では書類をすぐに作る!ランク8の件だけは、私の全ての力を使ってでも上げてみせる!!だから……してくれ…」



「語尾!聞き取れんって!

しかもランク8に対して、そんなやる気ださなくても…」



じゃー第1、第6皇妃の依頼は保留って事で……



ギルドマスターから依頼書類を預かり、家路を急いだ




……すまん……




応接室を出るとき何か聞こえた?

気のせいか…?



依頼書類には馬の貸し出しについても記載があり、区画の城門で見せれば直ぐに貸してくれるとの事であった



各区画がでかいから帝都を出るまでに時間がかかるよな…

少し憂鬱になりながら家に着いた



「おかえりなさい!」



新婚夫婦なのだ

もちろん盛大におかえりのキスでお迎え



……

……しばらくお待ちください……

お読みいただきありがとうございます。

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