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ギルドマスターからの依頼

帝都二日目の朝



昨日は朝方までボルジューと愛を確かめ合っていた関係で、2時間程度しか寝ていない

チェックアウトを遅くして…なんならダラダラと連泊してもよかったのだが、それを邪魔するようにギルドから知らせが入った



あーぁー。昨日言って、朝一でギルドマスターが会ってくれるって。どんだけ、受付のおねぇーさんは頑張ったんだよ……



大きく欠伸がでる



「しゃーないな。ボルジューは休んでるか?」



「私は少し兄妹にあってきます……」



「そうだな!ゆっくりしておいで!

あ…ボルジュー仕送りの分は足りているのか…?」



「はい!ありがとうございます!!

お小遣い分がありますから」



「足りなければ言ってくれよ」




ほんじゃ着替えて行くかな…




気怠そうに着替え、下に降りる。一応チェックアウトの手続きを済ませる

入り口にはギルド職員が待機していた




「お待たせしました」



「いえいえ。ではギルドマスターがお待ちしております。行きましょう」



とても丁寧な職員だ。ギルドマスターの教育が窺い知れた




ギルド5階の応接間に通された

10畳程度か。比較的小さい

ソファーとテーブル。それに紅茶とお茶菓子が用意されていた



「それでは、しばらくお待ちください」



職員が部屋をでる



俺は起きたてだった事もあり

お茶菓子をパクり




「おっっこれは美味いな」



クッキーのようだが

食感がモッチリしている

紅茶を啜る



「落ち着くわ…」



ガチャン




扉が開く




「おーお前さんがイツミ殿か!呼んで悪かったな!座ったままで結構だ。コバルトのギルド長からの手紙を読んだら早く会いたくてな!」



勢いよく入ってきた。小柄な体の男性。その後ろからスラッとした女性



「わしはマイク・マルグと言う。これでもギルドマスターだ!一応子爵って事になっている。で、こっちの女性が…」



紹介された女性が喋る



「帝都のヘンレー子爵邸でメイド長をしておりますクレアと申します。早馬にてお嬢様の病が治ったと聞いております。治療師の方はイツミ様とおっしゃり、帝都にいらっしゃると。また家を当家からお渡しするとの内容を聞いております。子爵様が仰られたイツミ様でよろしいでしょうか?」



「その通り。間違いはありません。子爵様からの手紙も、こちらにありますので、どうぞ。今日伺おうと思っていたので、助かります」



子爵から受け取った手紙をそのままクレアに渡す



「間違いなかったようだな!さて、ギルドでの話だが今イツミ殿はランク7。お連れのボルジュー殿がランク5。若いのに大したもんだ。ボルジュー殿は別行動ですかね……我々のギルドでも依頼を受けていただきたい。帝都もランク7となると数パーティーしかおらんからな」



「それは構わないですよ。どんなのがあるんですか?」



「コバルトのギルド長の手紙では下級竜を倒し、レアな宝石を採取したり、優秀な治療をしたりと…イツミ殿の活躍が多岐に書かれいる。これだけ優秀であれば今の難問を解決してくれると思っている!」




現在、依頼したい内容は3つ


1.帝都北西のビリップ山脈に中級竜バルブロの活動が報告された。50年周期で活発になるとされている。この中級竜バルブロの調査、討伐。主体は調査。情報をまとめた後に、大規模討伐隊が結成されるとの事



2.東関所の街。ワーインでアンデットキングと言うモンスターが統括する大群に度々襲撃されている。外城壁の崩れが顕著になっている。帝都から軍隊も派遣しているが防衛と復興で討伐まで手が回らない。そのためアンデットキングの討伐依頼が出ている



3.帝都に住まわれている第六皇妃が病にかかっている。皇女を産んで以来、ベッドから起き上がる事も出来ていないと。皇帝も心を痛めて手は尽くしているが良くならない。この依頼はランクではなく、ギルドマスターからの推薦で行われているらしいが、すでに二回失敗しているようだ



「で、ギルドマスター的にはどれを引き受けて欲しいんだ?」



16歳のガキんちょが言い放つ言葉ではないんだが



「ほーどれでも受けれると!こりゃ頼もしい!ギルドとしては2が優先してほしいとこだが、個人としては3だ。人民の生命は今守れているが、皇帝陛下が気に病んで公務に支障がでている。皇妃様のお加減が良くなれば、陛下も心穏やかにされるだろう!」



「ほんじゃ3で。皇妃様って事はお城かー!ギルドマスター。いつ行く感じだ?俺はいつでもいいけど…」



「早い決断に感謝する!2、3日後には謁見し、治療に当たれると思う!」



「では、その2、3日で家の引き渡しなどを行ってはいかがでしょうか?」



「それでお願いできますか?」



「話はまとまったようだな……わしは今から城に登り、陛下に御許可を頂いてくる!わざわざ来てもらって助かった!許可が下りたら家の方に話を伝えに行く。それまで帝都を楽しんでくれ!」



慌ただしくギルドマスターは部屋を出ていった



これから帝都での新たな生活が開始していく


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