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送別会

子爵との交渉から三日


トントントン



「はぁーい!」



ガチャ



最近よく来るな!ギルド長…



俺は笑いながらギルド長を迎えた

ギルド長はブスッとした表情



「何怒ってるの?」




「イツミさん…帝都に行くんですか…」




「元々言っていただろ。ランク7にする理由も!帝都にまったり住みたいからだよ。予定と違うが家も手に入るしなー」



「これ。ランク7の証です」



「おー随分不機嫌な」



「いろいろ世話になったな」



「本当に…」



「イツミさんのおかげで難題がいくつ片付いたか……今後どうするんですか…

これを帝都のギルドマスターに」



一枚の手紙を渡された



「これは?」



「帝都で難題を降り注がれるようにな!!」



「はっはっは…嫌がらせか?」



「嫌がらせだ!回避したければ、コバルトの街に留まってくれ!」



随分安っぽい嫌かせだ…なんてな…



「ギルド長、世話になった!ホントにヤバい依頼だったら受けるから、連絡くれ」




「今の言葉聞いたぞ!約束したからな!」



わかったよー駄々っ子かよ…

…俺は幼気な青年だぞ…



「まぁー手紙は持っていけ。無駄にはならんだろうからな!」



「ありがとう。って言っておくよ!」



「いつ出立だ!?」



「明日の朝には出るつもりだ。

道筋の地図も手に入ったしな。

徒歩だから大体1週間程度で到着するみたいだな。

ギルド長は帝都に行った事は?」



「あぁ貴族任命式の時にな。一代貴族だから、陛下にはお会いしてないがな」



ギルド長は一代貴族なんだ」



「あぁまぁーたまたま長くギルド長をやっていたからな」



「帝都ってどんなところだ?」



「色々あるな。贅沢もスラムも色々な世界が混ざっているな。政界は派閥でドロドロだ…あまり近寄るなよ…」




「あまりというか…全く近寄らないさ」



「ならいい。で、今日は飲むぞ!」



……何故……




「送別会だ!参加しろ!女将さんの店でやる!必ずこい!」



「はいはぃ!わかったよー!ボルジュー最後の夕飯は女将さんとこだな!」



「はーい!」




その夜、どんちゃん騒ぎは日付をまたいで続けられた

俺らが街を離れると聞いて、港の連中が大勢集まった

酒が入ったギルド長は泣き上戸になっていた

正直、面倒くさい




なんだかんだで、居心地の良い街だったなー




女将さん!お世話になりました!また必ず来ます!港の連中がまだ飲んでるので、好きなだけ飲ませてやってください



テーブルに金貨を1枚置く



あいよ!ボルちゃんと結婚するんだってーあんたもやるねー!幸せにしてやるんだよ!



あぁ!帝都1の幸せ者にしてやるさ!!



聞いたかい!!この坊ちゃんは言ってくれるねー!!

ボルちゃん!あんたもいい旦那を捕まえたねー!!



豪快に笑う女将さんの横に顔を真っ赤にしたボルジューがいた



しばらく楽しい時間が過ぎたが、俺らは先に宿に戻った




明日は朝が早い




今日は大人しく二人で寝る




いよいよ明日は街を出て、帝都に向かう

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