子爵の娘を治療するお仕事
「これが子爵の家かー。やっぱりでけぇーな」
立派な扉
3mはあるだろうか
鉄格子のような柵
庭が広がり
4階建ての立派な建物
情報収集した結果
ヘンレー子爵はこのコバルトの街を治める公爵を摂政している
つまり、この街を仕切っているのは
この子爵だ
武人な上に政治も出来る…なかなかだ
…じゃ入るか
「あのーお姫様の治療に伺いましたー」
ガチャ…ギィーー
「ギルド長よりお話は伺っております。治療をよろしくお願いします」
非常に品の良い老婆
スーツ姿
白髪はポニーテール
すらっとした身体…だが、鍛えられているな
表情の変化は乏しい
三階の奥
よく日の当たる場所
ベッドに横になる
17.8くらいの娘
顔は青白い
髪はブラウン
耳が二つ見える
犬人かな
そんなことは別にどうでも良い
仕事をサッサと終わらせよう
「では治療に入ります」
まずは状況把握
ー鑑定ー
情報
名前 ヘンレー・ルナ
種族 獣人 犬人
性別 女
LV. 3 (レベルアップまで 72 )
HP 22/31
MP 16/20
JOB なし
アクティブスキル
なし
パーソナルスキル
【人民の幸せ】
状態:呪い
運動機能低下 HP回復不能 微弱HP減少
なかなかエゲツない呪いだな。回復不能って…そりゃ回復魔法が効かないわな…
ルナに右手をかざす
吸収!
《マジックドレイン》
光り輝く
そして右手に吸収されていく
さて、これでどうだ
ー鑑定ー
情報
名前 ヘンレー・ルナ
種族 獣人 犬人
性別 女
LV. 3 (レベルアップまで 72 )
HP 22/31
MP 16/20
JOB なし
アクティブスキル
なし
パーソナルスキル
【人民の幸せ】
よし!吸収可能だったか!
さて。HPの回復をして、お仕事完了だな…
左手を伸ばす
放出!
《リターンエナジー》
自分の身体から光がルナに降り注ぐ
ー鑑定ー
情報
名前 ヘンレー・ルナ
種族 獣人 犬人
性別 女
LV. 3 (レベルアップまで 72 )
HP 31
MP 16/20
JOB なし
アクティブスキル
なし
パーソナルスキル
【人民の幸せ】
相変わらず、この能力は……ゼウス様々です
「これでよーし!さて、帰るか!ボルジュー御仕舞いだ。帰るかー」
「はぃ!」
老婆は隣に佇んでいる
一瞬眼が鋭い光を帯びたが…
「あのー!終わりましたので引き上げますね!何かあればギルドの方まで…では」
子爵宅を後にする
とりあえず明日くらいには回復しているだろう
「ボルジュー。一仕事終えたから、飯にするか!」
「はぃ!」
「何食べたい?」
「えーっと…女将さんとこにしましょう!」
「そうだな。2人で行ってないもんな!
決まりだ!」
久しぶりの来店だ
ちょっと羽目を外し、女将さんの店でどんちゃん騒ぎ
「みんな飲んでくれ!嫁さんの快気祝いだ」
「嫁さん!!!えぇぇ!」
一番ボルジューが驚いていた
ーおぉぉ!!
一同盛り上がる
そんな宴会から一夜明けた
顔なじみがたくさんいたからなー
盛り上がってしまった…
酔った勢いで大きな事を言って
店の支払いを全て持ってしまった……
まぁ。楽しかったから良しだな…
「そうです!イツミ様!みんな楽しんでましたよー!もちろん私も!」
キラキラ笑顔で俺をみる
最近、ダメっ子じゃなくなっている気が…
「そうだなー!ボルジュー!」
ギュッと抱きしめる
クーーン
クーーン
ボルジューが甘える際に出る声だ
抱きしめたまま、ベッドに押し倒す
ドンドンドンドンドン
「イツミさん!」
ドンドンドンドンドン
「イツミさん!」
ドンドンドンドンドン
「あぁぁーわかったよ!開けるから」
ベッドから起き上がり、扉を開ける
凄い勢いで部屋に入ってきた
「どうしたの?ギルド長!」
「イツミさん!あなた子爵様の娘さんを治療したんですか!」
「はぁ………だって、そういう仕事でしょ…」
「治療の仕事でも……そんな早く!何人もの治療者が関わって治らなかったのに!どのように!あの呪いはたぶん国家レベルでの呪い…それを1人で!!!
子爵様から直接御礼を伝えたいと!ルナ様の快気祝いの晩餐会に招待されています!」
「おっ!祝いができるくらい元気になったか!よかったよかった!
で、俺はランク7になれるのか?」
「わっ私から推薦状を書いて、本部に提出しました!!それより子爵様の晩餐会は!!!」
「ボルジューどうする?晩餐会だってよー」
「イツミ様は?美味しいものがありそうだねー」
「あー確かに…ほんじゃ行くか!」
「本当か!わっわかった!子爵様に伝えておく!明後日の夜だ。付き添いで私も参加する!服装を整える場合、服屋にギルド持ちとしてくれ!大丈夫!そのくらいは持つから!
よかった!では、私は失礼するぞ!」
慌ただしい人だ
「ボルジュー服見に一緒に行くか!」
「はい!」
「晩餐会だからお洒落しなきゃいけないなー」
「はい!楽しみです!!!」
「それじゃーさっきの続きを……」
2人はベッドに倒れ込んだ
投稿ペースが少し遅くなりますが、可能な限り1日一本は投稿させていただきます
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