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27/55

ちょっと有名になったら、やたらと絡まれる……あるあるですよね…

少し長めです

よろしくお願いします

翌朝



「たまには仕事するもんだなー!気分が良い!」


完全に堕落した生き様になっている気がする



ゼウス様、申し訳ない!能力がチート過ぎて、楽しい生活を送っています!





「さて、ギルドに行って、報酬もらいますかね」

俺はギルドに向かった




……一方その頃……

ギルドは騒然としていた


斥候能力に長けたギルド会員が

朝一で下級竜の消息を追った



森は静かで平和

数名の調査の結果

…森に下級竜はいない結論となった…



つまり若いランク4の持ってきた2つの心臓は森の下級竜という事になったのだ…



ランク5のパーティーが全滅した下級竜が、たった2人のランク4に倒された。しかも即日で無傷。突然現れた異端の存在



羨望…嫉妬…憤慨…

様々な感情がギルド内に満ちていた…



ギルド長は焦っていた。ひょっとしてランク7や8に…それ以上になるかもしれない…

対応を間違えれば…

非常に苦慮していた……




因みにギルド会員はランク5以上になると

色々な特典がランクにより受けられる



名声。権利。地位。

ランク毎に当然大きくなる



ランク5 通り名を設定

ランク6 街外に土地を得る事が可能

ランク7 帝都に家が割り当てられる

ランク8 一代男爵となり領地拝命

ランク9 永代男爵となり、相続権

ランク10 王直轄騎士団の指揮権



細々した所はまだまだ色々ある…

だが…ランク5以上になれば貴族や商人のお抱えになり、様々な利益に有り付ける



つまりランク5になれば安泰という事だ…

そのためランク5に上がるためには

相応の実績が必要になってくる



今回の下級竜討伐は相応以上の実績である




のんきな声が聞こえてくる…

話題の当事者がギルドに入ってきた




見た目はどう見ても餓鬼から青年になる途中

こんな男が倒したとは…信じたくない奴らばかりだ…



「すいませーん!ギルド長いますかー?」



「はっっはいぃー!ただいまぁお呼びしまぁーす!!!」



周囲がザワザワしている



ーあいつか…まさかな…

ーあんな餓鬼じゃねーか

ー下級竜を倒しただと

ーそんな訳あるか!どっかの貴族のぼんぼんだろうよ!



…ガヤガヤ…



全部聞こえてますけど……有名税ってやつか…しゃーない。早く賞金貰って、朝飯でも……



「おぃ!てめぇーか!下級竜を倒したランク4ってやつは!俺が倒すはずの獲物を掠め取りやがって!!」



ーランク5 ビックベアーのゴンザだ

ーおい!やべぇーだろ



はぃはぃ…ビックベアーね。確かに大きな熊さんだ。いろいろ絡まれてもな…ちょっとだけ痛い目にみてもらうか…



「聞いてやがるか!!調子に乗りやがって!」



ゴンザが猛烈な勢いでショルダータックルをかます



「いきなりかよ…」



ドガっっ




俺は右手一本で受け止めた




攻撃力も防御力も100を超えている。コトミさん情報だと一つの能力でも100を超えていれば超一流って話だった



だから、避ける必要もない

ついでに



ー鑑定ー

情報

名前 ゴンザ

種族 獣人 熊人

性別 男

LV. 11 (レベルアップまで 10732 )

HP 147

MP 43

JOB 格闘家

アクティブスキル

【身体強化 】

【一撃必殺 】

パーソナルスキル

特になし



パーソナルスキルってない奴もいるんだなー?いやある奴がレアなのか…


闘い中に違うことを考えていた…


…俺がそんなことを考えていると



「はなせ!コラ!何しやがる!」



バタバタ身体を動かすゴンザ



タックルを右手で止めて、考え事をした結果

肩を握りゴンザを持ち上げ、足が浮いていたのだ……



ーやべぇーあの体格差で片手で止めた

ーいや、ゴンザ浮いてる…

ーマジでヤバい!



「てめぇ!降ろせ!」


「…うるさいな。ちょっと黙れ」



吸収!

《エナジードレイン》




ちょうどよく右手で掴んでいたので

ゴンザのHP は吸収していく……



バタバタしていた元気さが徐々になくなる



やり過ぎると死ぬからな。こんなもんか…



ー鑑定ー

情報

名前 ゴンザ

種族 獣人 熊人

性別 男

LV. 11 (レベルアップまで 10732 )

HP 23/147

MP 43

JOB 格闘家

アクティブスキル

【身体強化 】

【一撃必殺 】

パーソナルスキル

特になし



ゴンザは先程の元気もなく…

抵抗がなくなった…


右手に掴んだゴンザを放り投げる



ドスン



はぁはぁ…はぁはぁ…

はぁはぁ……


ゴンザは肩で息をしている



まぁーHP 8割減だもんな。そりゃしんどいわ。さーて……



「次相手する人いますかー?俺は構わないけど、この先絡んできたら、今のこの人のレベルじゃ辞めないからねー!わかるよねー」



……


ー静寂ー


……




「早くギルド長来ないかな。ボルジュー腹減らない?」


「はい!イツミ様!」


「終わったら、軽く飯行こいな!」


「はい!」



いい笑顔だ。癒される…




「受付のおねえさん!ギルド長まだですかー?」



さっきの件が、あった分十分な威圧になってしまう




階段の上から声がする




「お待たせして申し訳ない!イツミさん!

二階に上がっていただいて!」



及び腰な受付のおねえさんが案内してくれた



最近よく来るな。応接室…



中に入ると昨日と同じ面々



ブルックは渋い表情



で…すぐに報酬受け渡しの雰囲気じゃないな…



「率直に伺いたい。下級竜をどのように倒した?」



ギルド長が発言した



「どのようにって…普通にだよ。普通に。俺からしたら、大した相手じゃないからな」



言っているのは16歳の男

ギルド長からすれば息子くらいかも…



「いい加減しろ!」



……んー斥候の…誰だったけな…



社会人スキルが低下している…

天狗気味か……気をつけねば…



ボルジューが小声で囁く



「キャンノさん…」



ナイスフォロー!ボルジュー!

ダメ子返上だな



「いい加減にしろ…とは?普通に倒したんだから、仕方ないだろ」



少し嫌味っぽかったかな…



ダンッ



その瞬間、キャンノがキレた


たぶんMAXスピードで俺に斬りかかった




…やっぱりそうなる?




シュッッ


短剣が鋭く

空気を切り裂く




俺は慌てる事なく、短剣を左手で止め、右手で首を掴む。相手は女性だから優しくね




キャンノは苦痛で顔が歪む



いや…軽くだって本当に…




「まっ待ってくれ!!」


ブルックさんは焦っているな低下



「すまなかった!本当に申し訳ない!キャンノを解放してもらえないか!」



「はぁー…これでいいですか?」



椅子の方に放つ



ドサッ


ゲホゲボゲホ…



俺が悪役ですか……



ギルド長は真っ青だ



そりゃーランク6の斥候のスピードに簡単についてくるんだから



「さっき下でも絡まれましたし…この街に受け入れられてないね。ボルジュー話し合い終わったら、街でようか?」



「はい!イツミ様がおっしゃるなら私は付いていきますよー!」




ボルジューは素直だなーうんうん

ありがとう…



「まっ待ってくれ!ギルドとして謝罪はもちろん。改善に努める!だから…!」



「まぁーとりあえず買取なんかの話を進めませんか?」



「あぁー!もちろんだ!!」




話は随分と俺らに優遇されたものになっていた。金額も上乗せされているんだろう

金貨1 大銀貨 8枚と大雑把な計算をされていた




そんなに貰えるのか。うまい仕事だった

街に起こる被害を考えると安いのかもしれない




話し合いの最中、赤斬りの皆さんは黙っていた




「じゃ。話し合いは終わりだな!ではでは」



「ちょっと待ってくれ!!」


ブルックさんが声を上げた


「ブルックさん!揉め事は!!」


再びギルド長は真っ青に


「なんでしょう?」


「お…俺とひと勝負してくれ!!!」


「ブルックっっ!!」


「んー。いいですが、これ以上絡まないでくださいよー」


「もちろんだ!では裏の訓練所で!!」


「わかりました。腹減ってるんで早くやりましょー」



…正直…サクッと終わらせて、早く飯が食べたい。空腹は人を短気にさせる



訓練所は若いランクで活気づいていた



「悪いが、空けてくれ!」



ブルックの一声で訓練所の中央が空く



「俺はこの斧だ!お前は?」



「どうすっかな…あんまり武器使わないからな…」


「……いいや…気にしないで始めてくれ」



これが確実にブルックの怒りに触れたんだろ




ダッッ




凄いダッシュ力だ。身体強化の効果もあるんだろう



ビューン



斧が唸りを上げて襲いかかる




どうしようかな…まず避けるか…


バックステップで回避



ガッッ



すると即座に横一線



ブヒュー



風圧がすごい!

はやっ!さすがランク6!

が、申し訳ないが……



襲いかかる斧の刃を止める


シュッ…



左手の指先で摘んだ



真剣白刃取りみたいだ…



。。

。。。



ブルックは愕然とした

そして、膝から崩れる


これはプライドガタガタだよな…ちょっと調子に乗ってしまった




…少し後悔…




ブルックは放心状態…

崩れたまま立ち上がれず、チームメンバーに支えられて去って行った




「ボルジュー終わったなー飯行くか」


「はい!」



ボルジューの表情には敗北の予想など一切なかった



「ちょっと遅くなったからガッツリ食べるか?」


「はい!久しぶりにお肉などは?」


ちゃっかりリクエストするようになっている


「そうだなぁー肉を探すかー!」




そんな雑談をしながらギルドを出た




ギルドが大変な事になったことは言うまでもない

が。俺には関係ない事だ



うん!美味い肉を食べに行こう!!

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