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緊急指名依頼

16話目

少し間が空いてしまった。

「皆さん大変です!緊急です!Eランクに上がった『月華氷焔の盾』に私からの指名依頼ですよ!」


 朝皆がテーブルに揃うと、いきなり奥から出てきたコタリーがそう言い放った。


「お願いしますディルさん!貴方しか頼れる人が居ないんです。受けてくれませんか?」


 胸の前で手を組み祈るような仕草と、上目遣い&涙目で縋り付いてくる。可愛い。


「あぁ。このディル・バンディッド様に任しときな!」


 唯一俺に優しく、いつも健気でちっちゃくて可愛いコタリーについ、安請け合いしてしまった。


「ホントですか!?ありがとうございます!ディルさん大好きです!早速手続きしてきますね♪」


 もちろん俺も大好きだぜコタリー。いい笑顔だ超癒される。多分こうオートヒーリングみたいなのが、全身から俺に向かって放出されている気がする。いや、されている。


「ちょっと!勝手に何言ってるのよ!名前だけとは言え、リーダーの貴方が安請け合いしたら私達も受けることになるのよ!」


 完全に忘れてた。コタリー可愛かったんだもの仕方ないよね。だって男の子だもん。いや、全然男の子って歳じゃねーけど、ただの家出中のオッサンだしな俺。家出っていうか里出?里出だと意味分からんな。



 コタリーがとてとてと戻って来る。


「じゃあ皆さん依頼が受理されましたので、張り切って高台にある館の草むしりお願いしますね♡」



 ……やられた。かんっっっぜんに騙された。冒険者は言っちまえば信用商売だ。一度受けると言ってしまえば、後からやっぱり止めますなんてのはそうそう口にできない。依頼内容も聞かずに安請け合いした俺が120%悪い。


 しかも御丁寧なことに、指名依頼だ。もちろん指名依頼でも、割に合わないと判断すれば蹴ることも出来るが、1度受理された指名依頼を蹴ると罰金が科される。当然だ。だからわざわざ通常依頼と別けられてるのだから。


 その分報酬は高い。が、罰金も高い。ここで寝泊まりし、飲み食いすることで少し安めに色々と提供してもらっている俺の懐事情は、コタリーが1番良く知っている。


 そして俺に指名依頼を断れる訳が無いのはコタリーに筒抜けだ。天使だったと思ってたのに……お、女の子は強かだぜ。でも、「大好きです!」の時に腕に抱き着いてくれたし、すごくいい匂いがしたので許そう。


 けして、コタリーの愛らしさに負けた訳じゃない。抱き着かれたときの身体の柔らかさとか、女の子らしい匂いに、拐かされてなんかいない。指名依頼を受けるのはパーティの信用を上げ、パーティに貢献する為だ。なんたって俺はリーダーだからな。


 いつも一番にパーティの事を考え、パーティの為になる事をしてこそのリーダーだ。



「ディル」

「あい」

「草むしり如きに私を駆り出すなんて、随分偉くなったのね」

「え~この度はホントマジすんませんでした」

「この借りは高く付くわよ?」


 アルン様超絶怒っておらっしゃる。今日が俺の命日かもしれん。


「え?アルン手伝うの~私行かないよ?」


 フランこのおっぱい、手伝いやがれコラ。


「……外暑い。私眠い。ディル頑張って」


 ミューお前ふざけこの、鉄板胸に入れてんじゃねーぞクソが。つーかお前いつも眠いだろうが、そんなん理由になるかよ。


「私も嫌よ!汚れるじゃない!」


 シェーネお前はエレメンタルヒューマだろ。この中でエルフより自然属性だろうが。水魔法しか使って来ないダンジョンに、裸で捨ててきてやろうかなコイツ。



 もしかして、最初から手伝ってくれる気のアルンって、凄くいい人なんじゃないだろうか。


「あら、じゃあ貴女達は宿でゆっくりしてるといいは。報酬はディルと分けるし、手伝わなかった事を逆恨みされて、戻ってきたディルにいやらしい事されたくないしね。それにあの館確か大貴族の別荘だから、ただの草むしりでも、かなりの金額になると思うはよ」


 前言撤回。全然いい人じゃ無かった。金銭のリターンと自己保身しか考えて無かった。


「コタリアさん。因みに報酬は幾らなのかしら?」

「1人銀貨20枚ですよ!5人で申請してるのでちゃんと終わらせれば、ディルさん達は5人なので銀貨100枚ですよ!大貴族様の曾孫様が急遽遊びに来るようでして、金はいくら使っても良いから、兎に角早急に草むしりする様に。と、仰せつかった使用人が出した依頼です。依頼人からすれば、最大級にして超弩級の緊急クエストですね!」


 一人頭銀貨20枚。☆4の討伐依頼の一般的な額だ。それが生命の危険無くただの街中の屋敷の草むしりで手に入る。地味な事と面倒な事を除けば破格だ。破格も破格大盤振る舞いだぜ貴族サイコー!


「いやぁ~実は私さっきからすっごく草むしりしたい気分だったんだよね~!やっぱエルフだし?緑を愛してこその人森族じゃない?」

「ほんっと調子いいなお前」

「う、うるさいな~良いじゃない手伝ってあげるって言ってるんだからぁ!そういうみみっちい事を一々気にしてるからディルはモテないんだよ!図体がデカくて、顔も繊細さの欠片も無いんだからその成で細かい事気にしないでよ!」


 モテないのとデカいのは事実だけど、俺のみみっちさと顔は関係ないだろ。


「あ"あ"ん?別に俺はフランに手伝ってもらわなくていいんだぜ?パーティへの指名依頼だから全部で銀貨100枚をアルンと2人で分けるしな」

「わー!わー!ごめんってば!私も連れてってよぉ!ズルいズルい!」


 なぁにがズルいだ。……まあ、いい感じに目の前でおっぱいがぴょんぴょんしてるので連れて行ってやろう。うん。仲間って良いよな。


「……私眠く無い。おめめパッチリ。メインヒロインの私が居ないと始まらない」


 一体何のメインヒロインなんだお前は。どの辺がメインヒロインなんだ言ってみろコラ。始まらないどころか、睡眠に始まり睡眠で終わる睡二ストが何言ってんだふざけんな。あんまりふざけてると俺の枕とお前の枕入れ替えんぞ。


 心優しい俺は、ミューが勢い良く立ち上がった時に、パンツが見えたので、快く連れて行ってやることにした。俺ってウルトラ紳士だな、感動した。水色だった。仏頂面に似合わず可愛いの履いてんじゃねーか。


「い、嫌とは言ったけど……行かないとは言ってないじゃない!勘違いしないでよね!皆が行くって言うから私も着いてくだけで、独りで宿に取り残されるのが寂しいとかじゃないんだからぁ!!」


 ……あんまりに可哀想なので連れてくことにした。ここまで情けないと流石に惨めだ。可愛い女の子と綺麗な女性はいじめたくなる質だが、ここで問い詰めたりはしない。いと憐れなり。



 こうして緊急指名依頼『草むしり』をすることになった俺ら一行は、屋敷へと辿り着いた。


 敢えて言おう。



「広っ!!!」


 おいおいマジかよ、俺らだけじゃ終わんねーよ。草むしりしてる間に冬になっちまうぜ。かと言って、俺の龍の吐息やシェーネの火属性魔法で焼き払って、屋敷に引火しようもんなら即刻打首だ。


 しかもアルンの頭脳を徹底的に駆使されれば、俺だけのせいにされること間違いなしだ。全力でアイツらなら、俺に罪を擦り付けて来るに決まってるからな。


「当たり前じゃない。大貴族様の避暑地みたいなものなのだから、無駄にただっぴろいに決まってるは。どうしてこう機能的じゃ無いのかしらね?いつも思うのだけれど、使わない部屋のが多いのよね。パーティー等は本邸で行われるのだから、別荘ぐらいもう少し実用的な大きさで良いと思わないのかしら?」


 まるで自分が、普段から屋敷に住んでるみたいな物言いだな。自分のものでも無い、貴族様の別荘をみてここまで言えるアルンさん本当凄い。


「なんだアルン。貴族みたいな物言いだな。まあ、見た目は貴族のお嬢様でも、どっかの国の姫様でもおかしくないけどな」


 そう茶化してやると、予想外のところから返事が返ってきた。


「ねぇ~ディルっておバカさんなの?アルンは良いとこのお嬢様だよ」

「え?マジで」

「アルンの回復魔法見てれば分かるじゃん!子供の頃から魔力操作習って無かったら、あんな回復量と詠唱速度無理だよ」


 成程な。魔法ってのは一種の高度な技術だからな。優秀な人間を教えに付けると、目ん玉飛び出るぐらい高いらしいからよぉ。


 アルンの回復魔法の威力は司祭レベルだ。Cランク以上のパーティと比べても、アルンの方が優秀だろうな。まあ、自衛手段を持たない時点で入れてはもらえないだろうが。



 アルンの魔力量は一般的なので、魔力操作が飛び抜けて上手いという事だ。魔力量は体内にどれだけ、魔素を溜める器を用意できるかで変わってくる。要するに魔素干渉を受けた時間に直結する訳だ。


 長くて100やそこらしか生きない人族は、総じて魔力量が高くない。並の魔術師がアルンと同じ精度の魔力操作をしたら、1度唱えただけで疲労困憊は否めないだろう。


 更に魔法には、イメージを維持するための集中力も必要不可欠だ。なので、あっちこっち気がいく、人猫族とか俺は非常に向いてない。



 つまりアルンは、俺達に細かく戦闘指示を出しながら、詠唱待機でイメージを固定しつつ、適宜相手とコチラのステータスを、鑑定で確認しながら回復魔法を飛ばす。と言う非常に複雑な事をしてる訳だ。


 どう考えても、人族の脳にはオーバースペックなんだが、それを可能とする、アルンの先天的な頭の回転の早さと、幼少期の英才教育は苛烈を極めたことだろう。



「アルンって割とマジでアルン様だったりする?」

「うん。そうだよ!」


 うわぁ……確かに非常識な程の罵倒と、俺の酷使具合いはそういう事か。


「あ、アルン様は如何程の御方でございまして?」

「ディルって旅してたんでしょ?三大国の1つダルダバニス帝国の古参貴族ネルフ家の名前聞いたことないの?って言うかアルンの自己紹介の時に気付かなかったの?」


 帝国貴族ネルフ侯爵家と言えば、帝国建国時代から続く、屈指の神聖魔法の一族じゃねーかよ。血筋も一級品かよアルン様。


 教会の運営や諸々に大きく食い込んでいて、神聖魔法、浄化魔法、回復魔法を習得する上で、この名前を避けては通れない程の名家だ。


 侯爵家って事は、王家やその血筋の分家である公爵家を除いて、最高位の爵位だ。めちゃくちゃお嬢様だった。


「なんで、帝国貴族であらせられるアルン様が、こんなところで草むしりしてるんだ?」

「草むしりしてるのは貴方のせいだけど、ここに居るのは本家が窮屈で、嫌気が差したからかしらね。兄や姉が多いから私が継ぐ必要なんて全くないし、継ぐ気も無いもの」


 俺なんかとは全然違う高貴な家出だった。


「次いでに言うなら、フランもエルフのお嬢様よ」

「えっ!コレが!」

「コレって酷くない!」


 こんなバカがお嬢様だと。許せん。お嬢様ってのはもっとお淑やかで可憐でって……アルンもちっとも当てはまってねーな。


「いくら私が放蕩娘でも、侯爵家となんの面識も無い人間を家で飼えるわけないじゃない」


 おい、今コイツ飼うって言ったぞ飼うって。


「飼うってなんだし!飼われてないし!居候じゃん!」

「あら、貴女ペットじゃなかったのね」

「犬猫と一緒にされたぁ!?」

「犬猫の方が貴女より頭が良いから一緒にしてないはよ。犬猫と家畜諸々に謝りなさい」

「家畜より下だったぁ!?!」


 俺もそう思う。


「うぅ……ご、ごめんなさい……って謝るのおかしくない!?」

「そんな事より、フランはどんな感じのそれなんだ?」

「抽象的過ぎるし!私は絵か!」


 絵の方が五月蝿くなくていいかもしれん。


「このボア・モアから一番近いエルフの森の族長の玄孫(やしゃご)さんだったかしら?」

「違うよ!族長のひひ孫じゃなくて、ひひひ孫だよ!」

「そう。来孫(らいそん)だったはね」


 流石エルフ。超長寿。


「ん?待てよ。こっから一番近い森って言ったら、人間嫌いで有名な《迷いの森》のエルフか!」

「そうなるはね」



 見た目だけの奴等だと思ってたら、まさかの本物のお嬢様だったらしい。じゃあなんで、冒険者になったんだ。


 草むしりしながら聞いてみるか。



「んで、なんでお嬢様方は冒険者になろうと思ったんだ?つーかフランは良く森から出てこれたな」

「私が冒険者になったのはフランのせいね」


 フランのせいだと。どういうことだ。


「フランはトレジャーハンターになるって聞かなくてね。スライム1匹入り込めない、迷いの森のエルフが成れるわけ無いじゃない?流石に家で預かってて死なれたら寝覚めが悪し、私も放蕩娘だから、ずっと屋敷にいるのが辛かったから丁度良いと思ったのよ」


 え……コイツトレジャーハンターになりたかったのか。確かにトレジャーハンターを名乗るには、冒険者になる必要が有るからな。


 ちゃんと許可が無い遺跡や、ダンジョンの宝を持ち出すと盗掘扱いになって、最悪冒険者達から狙われるからな。アルンの言う合理的な判断なんだろう。


「それに独りで外に出したら、ダンジョンに着く前に売られてしまうもの」


 確かにな。奴隷商からすれば、最高の商品だからなフランは。


「しっかし、戦えないのにトレジャーハンターなんてどうする気だったんだ?罠とかは、お手の物かも知れんけどよ」

「考えてなかったそうよ。トラップの回避と解錠が出来れば、トレジャーハンターが成り立つと、本気で思っていたみたいなの」


 やはり正真正銘筋金入りのバカか。


「じゃあシェーネもどっかのお嬢様だったりすんのか?喋り方がお嬢様っぽいし」

「アンタ馬鹿じゃないの?喋り方だけでお嬢様な訳ないじゃない。これだからディルって嫌いなのよ」


 男ってとかじゃ無くて、俺限定かよシェーネ可愛くねーな。ディルさんはスゴく腹が立ったので、後でトイレに乱入してやろう。泣き喚きながら「早く出ってよ!バカぁ!」と言うのが目に見えるぜ。ざまあみろ。


「私は普通に庶民よ。中流階級ですらない本当にタダの小市民よ。って言うかパーティにお嬢様が2人も居る方が特殊な状況に決まってるじゃない!冒険者なんて言い方してるけど、お金さえ出せばなんでもやる荒くれ者達の集まりを聞こえよくしただけじゃない!」

「そりゃそうだ忘れてたぜ。俺みたいなのでも成れるんだから、よくよく考えりゃ無法者の集まりに毛が生えた程度の存在だったな」


 宿には強い強制力が有るからな。まあ、中身も外見も皆俺みたいな奴等だから、守らない奴と、言われてもよく理解出来てない奴が多いんだがな。


「……私は今非常に驚くと同時に感謝している」


 このくっだらない会話の何処に感謝する要素があったんだ。


「……アルンは私のお母さんだった」

「何訳分からんこと言ってんだ。お前ら両方人族で歳そんなに変わんねーだろうが」


 人龍族やエルフの長寿種族からしたら、人族は皆小童みたいな年齢だしな。


「……私孤児だから。ネルフ家には感謝している。だから、アルンがそうで驚いた」

「驚いたなら驚いたなりの声と表情があんだろ。頑張れ!もっとやる気出せ!ずっと眠そうな半目から変わってねーぞ!」

「……こんなに驚愕に満ちた表情をしているのに、伝わらないなんてディルはユニーク」


 お前の方がよっぽどユニークだよ。面白すぎだろ、一体何処のどの辺が変わったのか、オジサンにも分かるように詳しく頼みたいもんだ。出来るなら部屋で2人きりとかなら尚よし。


「ミューも最初の時に気付いて無かったんだな!」

「……半分しか起きてなかったから」


 なにそれ凄い。どうやってんの。


「それはある意味私よりスゴイはね。半分だけ寝るなんて魚みたいなことが出来るのね?貴女本当に人族なのかしら?」


 いくらミューでも、人族オーバースペックのアルンに言われたかねぇーと思うよ。



「にしても草むしり一向に終わんねーな。マジで俺達だけなの?バカなの?」

「馬鹿は貴方でしょディル。貴方が安請け合いするから、草むしりしてるんじゃない」

「そうだった。チクショウ草が下過ぎて腰が異常に痛いぜ!」

「折れたら治してあげるから、馬車馬以上に働きなさい」


 労働環境の改善を求めたい。馬車馬の如くじゃ無いのかよ。イジメか。クッソ俺のせいだから言葉もねぇ。


「てか、せめて折れる前に回復してくれよ。なんで、折れるまで待ってるんだよ」

「だって魔力が勿体無いじゃない」

「そうだ、シェーネとディルで焼き払いなさいよ。屋敷に燃え移ったら、私達は貴方達2人を残して逃げるけれどね」


 あ、これあかんですは。殺られる。しかも間接的に。アルン様おねげぇしますだぁ許してくだせぇ。今ならシェーネも付けるからぁ。


「嫌よ!まだ死にたくないし、死ぬにしたってこんなデリカシーの無い、クソドラゴンモドキと一緒なんて絶対嫌!」

「なんだとこの半端精霊め!誰がドラゴンモドキだ!頭から喰ってやろうか。あ"ん?」

「うるさいわねこの野蛮人!紅蓮の炎に焼かれて死ね!」

「お前如きのマッチみたいな火で死ぬわきゃねーだろ!」

「言ったはね、このエセドラゴン!もう絶対許さないんだからぁ!」

「上等だやってみろ!」

「私が勝ったら椅子にしてあげるは!」

「じゃあ俺が勝ったらお前のパンツ全部喰うからな。」

「えっ!!ちょっ……待ちなさい!」

「問答無用!喰らえオラァ!」

「あ!っちょっと!いきなりなんて反則よ反則!」



 この下らない喧嘩はアルンが止めるまで続き、辺り1面は焼け野原だった。

 しかし、なんと屋敷は燃えてなかった。なんでだ。


「貴族のそれも大貴族の屋敷に別荘とは言え、保護の魔法陣が施されて無いわけないじゃない」




 かくして、俺達の草むしり(?)は終わりを告げたのだった。



 因みに勝負は俺の勝ちで、シェーネは今履いていないのだ。美女の脱ぎたてものは大変美味かった。そしたらシェーネが泣きながら謝ってきたので、残りの持ってるパンツは許してやった。


 あれだな。女の子や女の子が持ってるものってどうしてあんなにいい匂いがするんだろうな。不思議。


 また草むしりの依頼来ねぇかなぁ……

「今度はフラン騙してパンツ食おうかな。アルンのも良いなぁ…しかしミューとコタリーも捨て難い…裏をかいてもう1度シェーネでも有りだな!」

「無しね。そして死になさい。」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


こうして世界に平和が訪れたのだった。

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