第4話 村人救出
こんな早くにテンプレだしてよいのやら?
一本道をタブレットのマップを見ながら歩き進む。これといって何も無い道を進むがまだまだ歩きそうだ。
2時間ほど歩き続けたがマップに町のようなものは見あたらなかった。リュックからペットボトルを取り出し水を一口飲む。
日も高く登りその上雲1つ無い快晴なのだが長袖を巻くっておかないと暑くて熱中症になりそうだった。
(帽子被ってくればよかったな)
そしてもう1時間歩くとやっと分かれ道が見えてきた。分かれ道に着くと左右に別れていたが勇気が歩いてきた道は脇道らしく、目の前の道は歩いてきた道よりも2倍ほどの道幅でこっちが本道のようだ。
マップを見て東か西、どちらに行こうか悩んだが取りあえず東に進んでみることにした。
「その前に腹ごしらえだ」
腕時計を見ると午前11時過ぎ、そろそろ昼食の時間だった。俺は分かれ道の空いているところに座るとリュックから惣菜の缶詰と堅パン、ペットボトルを取り出して昼食を取る。今日までに町に着かなかったら明日から一食だなと考えながら食べた。
食べ終わると立ち上がり東の道を歩こうとしたとき、その道の向こうから何かが来る音がした。来た道を少し戻って森の中に入ると、身を潜めた。タブレットをしまい双眼鏡を取り出して覗いて様子を見る。少しすると数頭の馬に乗った男と荷台を付けた馬車がやって来た。
「~~~~~~~、~~~~」
「~~~~、~~~~~~」
ここからでは声が聞こえないのでスキル“聞き耳”を使ってみる。
『あんな小っさな村にこんな上玉があるとはな』
『あの小娘、奴隷商に売ったらどれくらいになるんだろうな?』
『金貨500枚はくだらないと思うぜ』
ぎゃはははッと気持ち悪い笑い声が聞こえてきた。どうやらあの男達は人攫いのようだ。それに話からしてどうやら布で覆った荷台には村からさらった少女が乗っているらしい。
(それにしても日本語か、違う言語を話すのかと思っていたが)
『なあ、少し休憩しないか?馬もばててきてるみたいだし』
『たっくしょうがねぇな、俺たちは先にアジトに行って親分に報告しに行く。だから荷台の小娘、逃がしたり、手を出したりするなよ?』
『逃がすもんか。それに手なんか出したら親分に殺されちまう』
『ちげぇねぇ』
そして馬に乗った男達は先に西の道へ走っていった。残った馬車はさっき俺が休憩したところに止まって馬を操っていた男がそこで休憩しようとしていた。俺は双眼鏡をしまうと森の中を進んで男の背後へと近づいていった。
男との距離が20mまで近づくと鞘から銃剣を左手で抜き、右手に持ち替える。男は呑気にパンを食べていた。
そしてギリギリまで近づき、銃剣の頭金の部分で首に叩きつけると呻き声を上げ前のめりに倒れた。首に手を当てて脈があることを確認すると銃剣をしまい、荷台の後ろに走る。下りている幕を上げると中に檻があり、その中に赤髪の少女がいた。
犬耳?と尻尾を生やした少女が。
一瞬驚いて固まったがよく見ると服は布1枚しか無い薄着のまるで奴隷の着るような服しか着ておらず、首には妙な赤い宝石が取り付けられた首輪が手には手錠が取り付けられており鎖で檻の中心にある細い輪っかに繋がっていた。
少女は俺のことを見て驚き、檻の奥へと引っ込んでしまった。とにかく助けるため檻を開けようとしたが鍵がかかっており、俺は戻って檻の鍵を気絶させた男の懐を探って鍵とナイフを見つけると鍵を取って檻の扉を開ける。そして少女に近づき首輪や枷をはずそうとしたが鍵穴が無かった。
少女が何をされるのかと震えながら俺のことを見てきたが何とか外せないか考える。そしてホルスターからガバメントを取り出してスライドを引き、檻の中心にある輪っかに銃口を少女へ向けないように押し当てる。
「耳を塞げ!」
少女は言葉が通じたのか怒声に驚いたのか耳を塞ぐ。そして俺は輪っかに向かって引き金を引いた。
バキンッ!
火花が飛び散ると輪っかが千切れ俺は無理やり鎖を輪っかから引き抜いた。首輪や手錠に鎖が半端に残ってしまったがこれで移動できる。ガバメントをホルスターに戻すと少女に手をさしのべたがその子はどうすればいいか戸惑っていた。
「さあ、急いで逃げよう」
何とか話が通じたらしく少女は手を握り、俺も握り返すと引っ張って檻から出た。
檻から出てすぐ馬車を引いていた馬を使って逃げようとしたが、
「おめぇ、なにしてる!?」
運悪くさっき気絶させた男が目を覚ましていた。そいつは懐からナイフを取り出すとこちらにふらふらと歩いてくる。
(あの時、ナイフも取っとくべきだったか)
俺は少女の手を放すと前に出て何も持たずに構えた。
「死ねぇ!!」
男は走ってナイフを突き出し刺そうとしたがそれを避けると腕をつかんで走ってきた勢いのまま背負い投げで地面に叩きつける。
「ぐへッ!」
男は叩きつけた衝撃で意識が朦朧としていたが念のためトドメに顔面へ拳骨をお見舞いすると再び気絶した。握っていたナイフは危ないので拾って森へ放り投げた。振り向くと少女は呆然としていたが倒れた山賊を見ると安心したようで、
「ありがとう」
と、少女はお礼を言った。俺はなぜ山賊に捕まっていたかを聞いた。少し俯いていたが顔を上げると山賊に捕まっていた理由を話し出した。
「私の村がその山賊達に襲われてそれで家に隠れていた私を見つけてあの檻に入れられていました。服は・・・入れられる前に山賊達の目の前で着替えさせられました」
そのあと俺は少女に両親はいないのか訪ねると父親がいるらしかったが仕事で村から離れていたらしく襲われたときはいなかったそうだ。もし居たらで彼女の目の前で殺されていたらしい。
聞き終わるとよく見れば彼女は両腕を抱えて下を向き震えていた。当然だろう、まだ彼女は恐怖から抜け出せていないのだ。俺はそっと近づいて肩に手を置く。
「なら急いでここから離れた方がいい。山賊の仲間がもうすぐ戻ってくるかもしれない」
そして俺は馬の方に歩き出し、彼女もあとを追ってきた。馬を使って逃げようと荷台から外したはいいが正直言って馬に乗った経験が一度も無い。どうしようか悩んでいると、
「私が馬に乗って村まで案内します。えっと・・・」
なんとも頼もしいと思ったが急に黙り込んだ。そう言えば自己紹介がまだだったのに気づき、自分の名前を言った。
「まだ名前を言ってなかったな。ぼ・・・俺の名前は」
そこで1度言うのを止めた。確か小説とかでは外国人のように名字と名前が逆になった名前が普通だった気がする。
「・・・俺の名前はユウキ・アラナミ。旅人だ」
「分かりました、ユウキさん」
どうやら合ってたみたいだ。前に読んだ小説がこんなところで役に立つとは思わなかった。何の小説かは忘れたが。
そして彼女が先に乗ると俺はその後ろに乗って彼女の腰に手を回した。一瞬驚いて身震いしていたが馬を少しずつ走らせていった。初めて乗ってみたが思ったより早くないことに驚いた。
「そう言えば君の名前を聞いてなかったな」
風で声がかき消えないように大声で呟く。
「君の名前は?」
そう聞くと返事はすぐに帰ってきた。
「リリカ・ガランドです!」
その声と共に馬の速度が上がった。
「これは、どういうことだ?」
山賊の男が馬車に残した仲間を迎えに来るとそこには馬が消えた馬車と鼻から血を流して倒れている仲間の姿があった。男は他の仲間に檻の中を調べるように言うと倒れている仲間の方に駆け寄る。
「おい!なにがあった?」
倒れた仲間の体を揺さぶるとそいつはうっすら目を開けて最後の力を振り絞るかのように言った。
「見知ら・ぬ・・男・・・に、ぐふッ、上玉を・・・連れて・かれた」
すると男は目を閉じて気を失った。
「おい!檻にあの小娘がいねぇぞ!」
倒れた仲間をあとにして檻に向かうとそこに入っていた小娘は居なくなっており、中心の輪っかは千切れていた。
「おい、このままだとまずいんじゃないか?」
仲間の一人がそう言った。親分に知られたらただで済まされるわけがない。
「親分に知られるとまずい。とにかくお前らは一度親分のところに戻って何とか時間を稼げ、俺はその間に小娘を連れて行った野郎から小娘を奪い返す」
男は消えた馬の足跡から小娘が村に向かったと判断した。男たちは馬に乗ると1人は小娘がいた村へ走り出し、他の山賊は時間を稼ぐため親分のいるアジトへ向かった。
自分でも上手く書けたと思う・・・・思いたい!
てことで次回 再会と再来