第2話 タブレットの機能 ①ミリタリーショップ
今回のと含めて3話程タブレットの説明です。
俺はタブレットを起動すると、初期設定欄が出てきた。とりあえず名前と年齢を書いた。
荒波 勇気 20歳
設定が終わると、現在のステータスが表示された。
名前:荒波 勇気 20歳
職業:異世界の兵士
〈レベル〉1
〈HP〉1000
〈MP〉0
〈体力〉200
〈魔力〉0
〈腕力〉180
〈頑丈〉175
〈脚力〉177
〈幸運〉???
〈スキル〉なし
〈固有スキル〉オールガンマスター
数値がどれほどのものか分からなかったが幸運がなぜか?マークで数値が分からなくなっていた。ステータスを見てみると〈固有スキル〉に目がついた。
(オールガンマスター?)
表示されてる文字を触ると詳しい説明が表示された。
オールガンマスター(※1)
・すべての銃火器の扱いに長けている。またレベルの上昇や出来事によって射撃時に補助スキルが使用可能になる。
(これって、確かチートスキルってやつか?)
まさに殺し合いに長けたスキルといった感じだがようは使いようだな。それより今は他にどんな機能があるのか見て見ることにした。
サバイバルショップ
・サバイバルに必要な道具を購入することが出来る。
ミリタリーショップ
・銃火器やアーマー、その他を購入することが出来る。
そこまで見終わるとこの世界の通貨を持っていないことに気付いた。そして不意にプレゼントマークが画面中央に出てきたので押してみると、
『そっちのお金持ってないでしょ、これで武器でも買って死なないよーにねー!』
イライラする文章を読み終わると金貨30枚がタブレットの購入欄の残高に送られてきた。
(あの狂った創造神《悪魔》から貰うのは癪だが素直に貰っておくか。しかし、価値はどれくらいなんだろう?)
金額が表示されているところを押すと通貨についてと書かれたヘルプが出てきた。押すとご丁寧に日本円で価値が表示された。
銅貨=100円
銀貨=銅貨×10枚=1,000円
金貨=銀貨×10枚=10,000円
大金貨=金貨×10枚=10万円
聖銀貨=大金貨×100枚=1000万円
聖金貨=聖銀貨×10枚=1億円
白金貨=聖金貨×10枚=10億円
(7種類の通貨があるのか。白金貨は破格だな、本当に使われてるのか?)
それはさておき、異世界なら魔物とかいるはずだ。昔はこういう異世界物の小説を時々読んでいたことがあるので少しは知識がある。俺としては刃が長めのナイフか安定した火力でストッピングパワーのある護身用の拳銃を持っておきたい。
まずはミリタリーショップで武器を探す。メニューからミリタリーショップを押すと『購入可能な武器をアンロックしました』と画面に表示される。タップするとアンロックされた武器が表示された。
アンロックされた武器
《ハンドガン》M1911・P08・C96
《ボルトアクションライフル》Lebel M1886・三十年式歩兵銃
《リボルバー》SAA・M1848・M1895
《近接武器》三十年式銃剣・トレンチナイフ・スティールクラブ
俺はこの中から迷うこと無くM1911(※2)を選択した。価格は金貨2枚で、少し高かったが買うことにした。購入すると、テーブルの上に大きめのプラスチックケースが出てきた。タブレットを置いてケースを開けてみると、中には箱に収まったガバメントとガバメント用の予備マガジン2つ、リボルバー(※3)用のものだろうか、底に穴の開いた革製ホルスターと6つの革製弾薬ポーチが付いたガンベルトが収まっていた。ケースに入っていたものをすべて取り出すと、ケースが勝手に消えていった。どうやら中のものを全部取り出すと消える仕組みらしい。俺はまず、ガバメントを手に取るとずっしりと重い鉄の感触が手に伝わってきた。安全のためマガジンを外してスライドを引くとチャンバーから弾が出てきた。マガジンとチャンバーから出てきた1発を並べると、下がりきったスライドを元に戻してマガジンの横に置く。ガンベルトは革製で、腰に巻いてポーチやホルスターの位置を調整する。6つある弾薬ポーチを前に4つ、後ろに2つ付け右腰の方にホルスターを取り付けた。そして、ホルスターにマガジンを抜いたガバメントを入れてみる。元々大口径リボルバーを入れるように作られているらしく、大きさも少し大きめで取り出しやすく、簡単に収めることが出来た。そして、ガバメントを取り出し、テーブルの上のマガジンを装填して再びホルスターに収める。前の弾薬ポーチの一番左側に残り2つのマガジンを入れ、残った1発をその隣のポーチに入れると、そのままガンベルトを外してテーブルに置く。そしてタブレットを取り、他の機能も使ってみることにした。
※1 オールガンマスター
・勇気の持つ固有スキル。しかし、勇気はこのスキルをあまりよく思っていない。
※2 M1911
・コルト社が開発した軍用自動拳銃。1911年の正式採用から1985年までの間、アメリカ軍の制式拳銃として第一次世界大戦、第二次世界大戦などで用いられた。勇気がM1911を『ガバメント』と呼ぶのは初めて手にした銃がM1911のガバメント・モデルだったため。45ACP弾を使用。装弾数7+1発。
※3 リボルバー
・日本名は回転式拳銃。拳銃の中では古い型式だが強力な弾丸を撃ち出すものが開発されている。有名な物はSAAやコルトパイソン、S&W M500など。
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