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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

異世界三人衆

作者: るむるむる

 パァーンと夜の街に乾いた音が鳴り響く。普通日本に住んでいれば、まず聞くことのない音だ。その音はそのまま闇に吸い込まれる。

 時刻は午前一時を少し回ったところだろうか、いわゆる真夜中である。人気のない路地裏での出来事だ。


「いてえ……いてえよォ。なんなんだよ! おまえ何やってるのか分かっているのか!?」

 右膝から赤黒い血を流しながら座り込んでいる男が目の前の男に悪態をつく。男の目はセリフとは裏腹に涙目だ。

 そんな男に対して目の前の男は嗜虐的な笑みを浮かべる。

「あ? んなこたあ充分承知だよ。つうか今更だろ? お前こそ何してんのかわかってんのか?」

 嗜虐的な笑みを浮かべている男の手には銃が握られている。状況を説明するとたった今、この男が目の前の男に対して銃を向け発射したという事である。


「人の庭でずいぶんとはしゃいでくれたみたいだな? ああ? 最近ブームになっている脱法ハーブだけでなくしっかりと非合法な麻薬の類まで扱うたあいい度胸だな? あげくの果てに未成年にまで売りつけやがって」

「い、一応顔役には話は通してるぞ!? いいのか? 俺にこんなことして……上が黙っちゃいねえぞ!」

「上ね……大方今井組か? それとも橋本建設さんか? どっちにしろ雑魚だろ? そしてお前は雑魚の尻尾ってわけだ」

 男は笑みを深め銃口を相手の体に狙い定める。再び音が鳴り響く。


「いぎいい……はぁはぁ。お前誰なんだよ!」

「倉科良太≪くらしなりょうた≫。ただのチンピラだよ」


 その名前を聞いた途端、男は震えあがった。やくざにも屈せず。文字通りたった一人でこの辺一帯を仕切っているある種の顔役である。性格は獰猛で誰にでも牙をむく厄介者でもある人物だ。年は見た目間違いなく少年だ。どう考えても高校生以下としか思えないほどの童顔で、顔つきだけで言えばむしろ女みたいな優男である。

 ただし目つきは凶悪の一言に尽きる。どのような人生を送ればこのような少年がここまで凶悪な目つきが出来るというのか。

 倉科良太の名前は今銃口を向けられている男ですら知っていたが、まさかここまでギャップのある人物だとは思えなかったのだ。


「別にさあ自警団とか、ガーディアンとか気取っているわけじゃねえんだけどよ……てめえの売ったクスリのせいで女が一人自殺未遂してよ。なんつーのかな? まあ気に食わねえんだわ」

「お、俺のせいじゃねえ! 買うほうが悪いんだ! そ、そうだ! お、お前も一口乗らねえか? 分け前は半々……いや七・三でどうだ? もちろんお前が七で」


 三度乾いた音が鳴り響き男の言葉が途中で途切れた。相手の男の額にぽっかりと穴が開いていてそこから血が流れ出ている。


 倉科良太は無言のまま銃を仕舞い込み相手の懐を探り財布を見つけ取り出す。中には万札がぎっしりと詰まっていた。まあそれだけクスリを売り散らかしたのだろう。それはともかくどんな金であろうと金は金であるしっかりと有効活用してやろうと彼は金だけ抜き取って自分の懐にしまいこむ。

 男がもっていたクスリは全て近くにあった下水道に流しこみ倉科良太はそのままその場を後にした。



 壷矢悠里≪つぼやゆうり≫は繁華街を歩いていた。様々なネオンに照らされ夜は昼のごとく輝いている。だが本来であれば彼女はこの時間帯を歩いていてはお巡りさんに補導される年である。なぜなら彼女は華の女子高生であるからだ。

 だが彼女はそんなことを気にせずに適当にぶらついていた。

 

 財布の中には七万円ほど入っている。女子高生にしては大金すぎるお金である。であれば彼女は良家の子女なのだろうか? いやそれも違う。彼女は至って普通の女子高生だ。いや普通というには少し語弊がある。彼女の容姿は間違いなく美少女の類に入るからだ。

 軽く短めに切りそろえられたセミロングの黒髪。低く女の子らしい可愛い背丈に小さな顔。あどけないすこし垂れ下がった瞳に可愛らしい唇。百人が百人とまでもいかなくても十人に七、八人は振り返るであろうと思われる、いたって普通の美少女である。

 

 そして彼女の財布の中に入っているその金はどうしたのかと問われれば彼女は親しい相手にだけはきっとこういうだろう。

 年上のおじさんとベッドで遊んであげたらくれたのと。

 要するに援助交際というわけである。ちょうど一戦終えてただいま絶賛帰宅中というわけだ。

 そんな彼女に軽く声をかける男がいた。


「ありゃ? 悠里じゃん? どったのこんな時間まで? もしか客さがし? だったら俺が」

「おあいにく様。金のないフリーターの若僧には興味がないの。あたしを抱きたかったら最低でも五万はくれないとねえ……それにもうすでに今日はくたくたなので帰るところなのです」

「かー……五万ってお前そりゃプロでもとらんだろ。ったくいつか痛い目に会うぞ。まあその前に親父相手だと物足りないんじゃないか? ん?」

「むしろしつこいくらいよ。おじ様たちは。一回出すのに三時間かけるとかありえないでしょ。なので今日は店じまい。あんたがどんだけ願っても無理。あ、パンツくらい見る? そのくらいなら五百円でサービスするわよ?」

「いまどきパンツなんてネット検索すりゃいくらでも見れるし……そんなんで喜ぶのって中学生でもいねえんじゃねえの?」

「あはは。だよね、それじゃまたね」


 そう言って悠里はそのまま繁華街を抜け、家へと足を向けた。残された男は「五万かぁ」などと言いながら繁華街へと向かっていく。



 加賀見八夜≪かがみはちや≫は夜の街で笑われていた。彼を笑っているのは四人ほどのグループだ。理由は彼が現在四つん這いになって犬の真似をしているからである。八夜は何が楽しいのかさっぱりと分からない。しかし逆らえるはずもなく「ワンワン」と必死になって犬の真似をしている。

 端的に言えば同じクラスの連中から笑いものにされているのである。直接的な暴力はない。八夜を含めた彼らのグループは夜遊びに興じて八夜を笑いものにしているのだ。

 八夜と彼らのグループは一種のいわゆる仲良しグループとクラスでは認識されている。しかし実態は一番弱いとされている八夜を時々……いや頻繁にこうやって笑いものにしているのだ。 

 

 だが彼らの中にはこれをイジメととる者はいない。また八夜もこの程度は騒ぐほどの物でもないと受け止めている節がある。

 なぜならこれは罰ゲームだからである。ゲームセンターで誰が一番強いか試そうぜと誰かが言い出した。

 そして一番負けた奴は罰ゲームなとまた誰かが言い出した。

 そうして罰ゲームをかけた格闘ゲームが始まり八夜が全敗という形で罰ゲームになったのだが、これはある意味デキレである。なぜなら八夜はあまり格闘ゲームやアクションゲームと言った類のゲームは遠く委ではないからである。それを知っていてあえて格闘ゲームを選び罰ゲームを提案したのだ。


 一応はお仲間グループである。八夜自身も入学当初からの付き合いであり、嫌とは言えない性格のため多少嫌な事があったとしてもお付き合いを続けているわけであるのだが、本音を言えば嫌なわけだ。彼らはこうやって何だかんだ理由をつけて八夜をいつも笑いものにしてきたわけであるが、八夜もここでいい加減にしてほしいなどと言ったら待っているのはボッチな高校生活である。ゆえに中々嫌とは言えないのだ。

 一応頑張って格闘ゲームを勝つことが出来ればこうした罰ゲームを拒否できた可能性もあるし、これは遊びなんだと自分自身に言い聞かせてるわけなのだ。


「も、もういいかな? どうだった? 結構うまかったでしょ?」

 したくもない愛想笑いを浮かべながら、まるで相手のご機嫌とるような言い方である。見る人が見ればあきれ返るほどの態度だ。もちろん八夜自身も本心からご機嫌伺いしているわけではないが、彼の性格ゆえ致し方なしという部分がかなりある。


「あーあ、笑った笑った。面白かったぜ。しっかしまさかの全敗とはな。もうちょい頑張れよ。ほらジュース飲め。おごりだぜ」

「え? マジで? ありがとう」


 自分でも白々しいと思いながら喜ぶふりをする。嬉しくもなんともない。罰ゲームだなんて何が楽しいんだかさっぱりである。だが顔に出すわけにもいかない。


「もう一時回っちゃっているよ。さすがにやばくね?」

 仲間の誰かが時間を指し示す。


「だな。今日は解散と行きますか。明日は日曜だろ何時集合だっけ?」

「明日っつうかもう今日だけどな。まあ取りあえず二時くらいでいいんじゃね?」

「んじゃまたなー」


 そうして彼らのグループは解散することになった。また明日か……とそのことを考えると気が重くなる。どうせ明日もまたなんやかや理由をつけて笑いものにされるんだろうな。いっそのこと仮病でも使おうかななどと考えて彼は家へと向かう。


 数瞬後、彼は妙な浮遊感を感じ次の瞬間目の前が真っ暗になる。何が起きたかわからず一種のパニック状態だ。

 声を出そうにも全く声を出せずまるで水に溺れたような息苦しい感覚だ。

 それがしばらく続いた後、ようやく視界が開けた。


 目をパチクリとさせてあたりを見回す。まったく見覚えのない場所である。周りには何やら等間隔に杖のような物が円形状に置かれていて、その中心に自分がいる。地面のあった場所には赤い絨毯が引かれていて、何やら紋様みたいのが浮かび上がり淡い光を放っている。さらによく見ると何人かの人達がこちらを凝視している。


「な、なにが……」

 先ほどの浮遊感からまだ抜け出せないのか八夜は頭を軽く抑える。そこへ一人の女性が静かに歩み寄ってきた。

 白いドレスに光り輝くほどの金髪。その髪の毛の上にはティアラのようなものがつけられている。女性の服装には詳しくないが凄まじくおしゃれだなあというのが彼の感想である。

 そしてどう考えても美人さんだ。柔らかい優しそうな目がまず第一印象であるついで、日にあたったことのないようなきめ細やかな白い肌。桜色の唇に自己主張の激しい胸元。ハリウッドの世界の夢でも見ているんじゃないかと思ってしまう。

 その女性はにっこりと微笑みかけながら彼に声をかける。


「ようこそ。異世界の人々よ」

 ……は? いまこの女性は何と言った? イセカイだと? イセカイ? 伊勢街道の略称ですか? うん聞いたことないな。

 率直な感想である。さらに彼女は人々と言った。えーとなどと思考しているうちに八夜とは違う口が動き出す。


「どーいう事だ? 意味がわかんねえんだけどよ?」

 どすの聞いた声である。今にでもかみつきそうな唸り声ともいえる声だ。こういう人とは絶対にお近づきにはなりたくない。心の底からそう思う。そしてチラリとみるとその声を発したものが以外にも可愛らしい顔をしていることにさらに驚く。どう考えても女でしょ!? などと驚愕するがそれを言ったらどうなるかたまったものではないので黙っておく。


「まあ、そうですわね。端的に申しませば、ここは貴方達が先ほどいた世界とは全く違う世界。すなわち異なる世界というわけです」


 異なる世界と書いて異世界。うん……ますますわからんなどと八夜が思っているとパァーンと乾いた響が大広間に響き渡る。


「いくつか教えておこう。俺は案外気が短い。そして相手が女だからと言って手加減したりもしない。最後に日本語で話せ」

 異なる世界で銃……うん間違いなく異なる世界です。銃なんて僕の日常じゃまず見ません。さすがは異なる世界。などと思考フリーズしている八夜をよそに会話が進む。


「おや? おかしいですね言語変換は召喚の時点ですでに成立しているはずなのですが? 私の言葉が通じてない? 召喚時に何か不具合が」

「……死ね」

 狂犬のような男はそのまま女性に向かって銃口を向ける。女性はきょとんとしている。まるで自分が向けられているものがなんなのかわかっていない様子である。このままじゃ美女の死体が出来上がりだ。

 やばいと思って思わず目をつぶる。ここで「やめろ」などと言えないのが彼の性格だ。

 そしてそんな彼に変わって別の声がその言葉を放つ。


「ちょっとやめなさいよ! いきなり人の目の前で死体を作成しないでくれる? 一応言葉は通じているんだから今の状況をちゃんと説明してもらうのが先でしょ?」


 もう一人いたよ。しかも好みのど真ん中ストライク。一生縁がないであろう美少女だよ。こんな可愛い子と同じ空間に入れるだけでドキドキしてきたよ、などともはや八夜の思考はあさっての方向に向いている。


「ちっ」

 男は舌打ち一つもらすと銃口を舌に下げる。懐にしまわないところを見るとまだ戦闘意欲は衰えていないようだ。


「まずは自己紹介。あたしは坪谷悠里。んでこっちの」

「……倉科良太だ」

「えっと……あの。あはは」


 八夜はいつものようにへらへらと愛想笑いを浮かべてしまう。


「何がおかしいんだ? テメエ」

「いや、その……べ、別に」

「イライラすんなあ! はっきり喋りやがれ! ケンカ売ってんのか! こらあ!」


 いきなり胸ぐらをつかまれ八夜は引き寄せられる。思わず「ひッ」と声が漏れる。不良などの類は彼みたいな人間にとって天敵である。ましてやこの女顔の男は不良どころか銃まで持っている人間だ。がくがくと足が震え声がまともに出ない。


「弱い者いじめはやめなさい! あなたねえ! さっきからそんな調子だと話が進まないでしょ!」

「るせえぞ! クソビッチが! てめえは親父相手に股ひらいてりゃそれで満足なんだろ!」

 

 その言葉に悠里の目がそっと細まる。


「へえ……あたしのこと知ってるんだ? 狂犬良太」

「はん。あのへんじゃ有名だからな。てめえこそよく俺のこと知ってやがったな」

「女みたいな顔で体系も男とは言えないような小柄な体系。けど目つきだけは凶悪で誰にでもかみつく狂犬は夜の街で一等危険。あの辺で出歩くからには絶対に知っておかなきゃならない情報よ」

「警告してやる。顔と体系について今後触れてみろ。てめえの穴をさらに増やすことになるぞ?」

「脅し文句にしてももう少し上品にできない? 教育が知れるわよ?」

「けっ……んでテメエはどこのどなた様なんですかねえ?」


 などと悠里の視線と良太の視線が八夜に突き刺さる。え? なにこの状況? この二人あの街でそんなに有名なの? 全然知らない。つうかあんな清楚な子に向かってクソビッチはないんじゃないかなあ……とかなんとか思いながらも自己紹介する。


「ぼ、僕は加賀見八夜……久留間坂高校の一年生」

「坊ちゃん校じゃねえか。アホらしい」

「ってことは加賀見君の家ってお金持ち?」

「いえ……多分それほどでもないと思うけど」

 

 ついっと悠里が八夜に近づいてくる。あっという間に距離を詰められて八夜は一歩も動けなくなる。ツン甘い香り八夜の鼻孔をくすぐる。きっと香水か何かなのだろう。髪の毛からも心なしかほんのりといい匂いがしてくる。夜だしシャワーでも浴びてたのかなとドキドキしながら相手を見つめる。


「ねね、月のお小遣いってどれくらい?」

「え……えっとお小遣い? うーん欲しいものがあれば普通に言えばお金くれるから」

「ああ、そういうスタイルか……今までで一番高い買い物はいくら?」

「パソコンかな。別にそれほど詳しくないけど無駄に高性能のやつにしたら二十五万くらいして……でも結構安かったかな」


 それを安いと言い切れる高校生が日本にどれだけいるのだろう。悠里はにんまりと笑みを深め、良太はおもいっきり舌打ちを漏らす。


「ふーん。そっかあ安いんだあ。そうだよねえ」

 などと言いながらにじり寄ってくる悠里。八夜は下がっていいのかそれとも下がらないべきなのか迷いどころである。


「で、でも友達とかそんなの普通だって言ってたし……」

「さすがは久留間坂の坊ちゃん高校だな。金持ちがわんさかだわ」

 めんどくさそう良太は言い放つ。そしてさらに続ける。


「ま、自己紹介を終えたところでもう一度聞くぞ? ここはどこだ?」


 良太に発言によって視線が金髪の女性へと移る。なぜかその女性は涙を流して地面にしゃがみのの字を書いていた。


「せっかくの一大儀式なのに……ここで私がドヤ顔で異世界について説明するはずだったのに」

 などとブツブツといじけているような声である。


「いいからきちんと説明しろ! マジで風穴あけるぞ?」

 良太に促されようやく金髪の女性が立ち上がり説明する。


「まあ要するに異なる世界というわけであってですね」

「それはさっき聞いたわ。よーするに召喚されたんでしょ? んでここは剣と魔法が支配する世界ですか? 科学の科の字もない野蛮人があっちゃこっちゃで戦争していて魔物やら魔族がいて的なおきまりなパターンじゃないでしょうね?」


 なにやら先ほど八夜に見せた顔とは全く別の顔と口調の悠里である。まるで何か相手を見下すような擦れた感じの話し方だ。金髪の女性は一気に地に崩れ涙を流している。完璧に図星をつかれぐうの音も出ないみたいだ。


「はあ? んだそりゃ?」

「あんたアニメ見てないの? まあそういう感じのやつがよくあるのよ」

「よくある? あっちゃこっちゃで召喚ってやつが?」

「聞いたことない? あたしの客にも召喚された奴いるよ」

「マジかよ!」

「嘘よ」

 以上悠里と良太の会話である。ちなみに良太は銃口を悠里に向け今にも引き金を引きそうな雰囲気だ。


「殺す!」

「いけません!」

 突如その間に金髪の女性が割り込む。


「あぶ! ちょっと危ないじゃない!」

「だ、ダメです! 殺したらダメなんです! 誰かが死ぬとみんな死んじゃうんです!」


 その言葉に八夜、良太、悠里の三人はそろって言葉を失う。今この女はなんといった? 一同、心を一つにして六つの視線を金髪の女性に向ける。


「しょ、召喚の際にですね生命のつながりという部分を組み込まなければダメでして……つ、つまりお三方の誰か一人でも死ぬと貴方達みんなが死ぬことになってですね」


 一人は怒りでプルプルと震え、一人は呆れたように大きなため息を吐く。最後に一人は腰が砕け地面にドスンと座り込んでしまった。


 チンピラ、援交少女、いじめられっこ、 まったく縁もゆかりなくも性格も違う三人がまさに一蓮托生となり異世界に挑んでいくそんな話である。

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