64:ロドニー・デュー視点29
「バードストライクによる航空事故」
は鳥が飛行機にぶつかって起こる事故だが…
ハニートラップやらフリーセックスやらに引っかかって
常識や一般感覚を尊重できなくなった連中が引き起こす
「自由を求める闘争」
による悲劇もまた
イメージ的にはバードストライクに似ている。
常識や一般感覚によって積み立てられる地道な労働と無力感。
「地に足をつけて生きる」
という心と言動の一体化。
そういったものが社会的安定が生み出される土壌にはある。
なのにハニートラップやらフリーセックスやらに溺れる者達は
「地に足をつけて生きる」
という
「心的重力の尊重」
が如何に大切であるかを理解できない。
「過剰な快感を供給する連中の真っ黒な腹の中にある悪意や侮蔑」
に対して、それを察知する感覚を持たない人達は
過剰な快感を供給されれば、溺れて自分のバランスを失う。
自分自身を律する自律性を失い、それを取り戻せなくなる。
南方系美女達によるハニートラップは比較的分かりやすくて
効果が出るのも早かった。
引っ掛かった阿呆どもの主義・思想が不自然に歪められた事と
ハニートラップに掛かった事との関連は
早目に騎士団上層部にも認識され
騎士団訓練場への部外者立ち入りは制限された。
だが騎士団上層部側の認識は
「南方系人種が自分達の貧しさの責任を差別にあると見做しランドル人を逆恨みしている」
という南方系人種の被害妄想的怨嗟を表面的に捉えたもの。
「ランドル人のフリをしているアザール人の関与」
に関しては不自然なくらいに言及が避けられていた。
それを知った俺は当然
「なんでそこまでランドル人のフリをしたアザール人の悪事を隠蔽して庇うんだ?」
という疑問を持った。
悪人の所業を明らかにせず
悪人の所属を明らかにせず
その所為で
恨む相手を間違った逆恨みが起きているのなら
恨む権利を持つ者達に
「真に恨むべき相手が誰なのか」
を教えてやれば良いのだ。
「騎士団上層部の連中のアイデンティティが本当にランドル王国に在るのか」
がすこぶる怪しく感じられる事例ではある…。
騎士団上層部が本当にランドル王国の国防を担うに相応しい
「ランドル王国にアイデンティティを置くランドル人愛国者」
だと言うのなら…
こうした不自然なまでのアザール人達の悪事に関する隠蔽は
「濡れ衣を着せられ逆恨みの矛先にされてる我々ランドル人は、アザール人様が断罪されずに済むよう、盾となるべく逆恨みされ続ける事態に甘んじましょう」
と言っているようもの。
「頭がおかしいのか?」
と正気を疑わなければならない事態だ。
だが騎士団上層部首脳陣が既に
「アザール系による戦略的身内贔屓」
によって
「アザール系の人員にすり替えられてしまっている」
のなら…
「ケッケッケ。俺達の悪事は全部ランドル人になすりつけて、ランドル人どもの富は俺達アザール系が搾取してやる。
奴隷は自分が奴隷だと気付いてない方がよく働くんだ。
俺達は奴隷であるランドル人どもを上手く使う為にランドル人のフリをしているだけで、ランドル人のような下等人種とは違う。
ランドル人どもなんぞ家畜と同じよ」
といった傲慢な心情がそこにある筈だ。
悪を優越感にすり替えた倒錯した心情。
恨まれるべき悪行を繰り返している悪人達を庇い
その罪を有耶無耶にしようとする者達というのは
俺には余りにも気持ち悪い。
「真に恨むべき相手が誰なのか」
を教えてももらえずに
酷い目に遭わされても
誰も報復を手伝ってもくれず
「濡れ衣を着せられた標的を逆恨みする」
時にだけ不自然なくらいに支援が入って
トントン拍子に事が進む。
そんな罠の中で素朴な魂が逆恨みへと流され
逆恨みに狂ったまま罪を犯し
永劫に下等動物レベルの次元に囚われる事になる。
そんな図式の中で
延々と騙され続け
延々と虐待され続け
延々と逆恨みの罪を犯し続け
延々と囚われ続けるような地獄を…
「お前らだったら味わい続けたいのかよ?」
と疑問に思うのだ。
「自分がやられても許せる」
という程度の過ちしか
人は人に対して犯してはいけない。
その程度のことを理解できていない外道が
何故か人間社会には湧いてきて
呪われるべき嘘と欺きを魂レベルの領域で行うのだ…。
バードストライクのような肉弾。
濡れ衣着せられて逆恨みされる肉盾。
そういうものを上手く使って賢く生きてるつもりで
どんどん人間離れしていく外道達…。
そんな醜悪極まる存在が在る事に気づかずに居られたなら…
俺ももっと無責任に気ままに生きられたのかも知れない…。




