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第1話 恋の味?

 問一

 ○○は恋の味をどう思っているか


 それは当の本人にしかわからないじゃないか。

そんなこと聞かれても困ってしまう。

でも私はこの答えを知ってる。

砂糖菓子のように優しく、そして時にはレモネードのように酸っぱく。

...意味わからない。

 でも一応その答えを解答欄に記入する。

 高校になったら、もっと難しくなるかと思ってた。

人間関係も、課題も、テストも。

でもそんなこと無かったな、意外と。

県では上から数えた方が早い。

全国レベルならきっと、下から数えた方が早いけど。


 キーンコーンカーンコーン


 テスト終了のチャイムが鼓膜を揺らした。

 2日に渡った長いテストも今日でお別れ。

 ひしひしと湧き上がってくる幸せ。


「やっと終わったね、日咲鈴ちゃん。」


「ね。

どう?できた?」


 結杏の可愛らしい顔が今日もキラキラしている。


「...まぁまぁ?」


「自信ないね。」


「日咲鈴ちゃんの前だったらみんなそうでしょ。なんたって今までずっと学年1位!」


「だって滑り止め、だよ?」


「私だって滑り止めなのに...。

 それにスポーツもできるし、容姿端麗だし、まさに非の打ち所がない!」

  

 まるで自分のことのように私を自慢する結杏。

私から見たら結杏だってそんなもんなのだ。

モテまくるし、実は強いし、可愛らしいし....。

何より学校で1番可愛い。


「結杏もあんまないよ、非の打ち所。」


「そう?日咲鈴ちゃんが言うなら...そうかもな。」


 女子の嫌味ある謙遜かもしれないし、糠喜びさせているだけかもしれないのに、結杏はいつだってそれを受け入れる。

そんな結杏を見て安心する私も少しおかしいのかも。

 明日からまた始まるいつもの日々が少しだけ待ち遠しい。

結杏と一緒に遊びに行けるんだもん。

...私の人生、結杏ばっかり。だけどまぁ悪くない。

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