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アネモネの心

うーん、寝られないなぁ。何でだろうと思ってみるとやっぱり明日の事なのかなと思います。明日はバレンタインデー。そして、戦争の日です。私もチョコ作ったけど…受け取ってくれるか心配です。

私のチョコなんていらない…なんて言われたら悲しくて泣いちゃいます。

でも、何となく考えちゃいます。

聖くんが嬉しそうに笑いながら受け取ってくれる姿を妄想してしまいます…私の理想です。私の妄想の中では、チョコ渡したら凄い喜んでくれてそのまま告白してくれます…エヘヘ。


はあ、何考えてんだろ。私らしくないな。

妄想にふけていた私だけど冷静になってしまいました…何となくさっきまでが虚しいです。

なんか眠くなってきたな。

聖くんがチョコをちゃんと受け取ってくれますように。


「ちょっとおねーちゃん、遅刻しちゃうよ!

早く起きて!」

パッと起きて時計を見ると7時30分を指している。

ちょっとやばいじゃない、早く行かないと!


「行ってきまーす!」


ふう、何とか間に合った…いつ渡そうかなぁ。

昼休み渡せたらいいけどそんな時間あるかな…

とりあえず手元のチョコを確認しながら…チョコがない。どうしよう、遅刻だって急いでたから置いてきちゃった。うー、家帰って渡そうかなぁ。流石に受け取ってもらいたいし。私が作ったのに私が食べるなんてことにはしたくない!



取り敢えずチョコは家にあった…よかった。

それにてもうちの家が聖くんの上にあって本当によかったかもしれない。チョコ忘れちゃったけど何とかなったもん。本当は学校で渡すつもりだったけど。

ふう、下まで降りてきたけど緊張するなぁ。

ピンポン押す手が固まってる。拒否されたらどうしようってそんなことばかり考えちゃうなぁ。


ふう、覚悟は決めた。渡そう。もう半分自棄になってるような気がするけど。

♪ピンポーン

「どちら様ですか…お、おお。高坂か。どうかしたか?」


「あの…さ、チョコ作ってきたんだ、牧本くんに。

だから…その、渡したいなって、これ。」


「本当!?ありがと高坂さん!しっかし貰えるとは思ってなかったなぁ。」

そうなの?結構アピールしてると思ったのになぁ。私が悪いのか、それとも聖くんが鈍感なのか…大変そうだ。


「どういたしまして…かな。喜んでくれて嬉しいよ!私はこれで。」

これ以上この顔見たらにやけちゃうもん…私服もかっこいいし。めっちゃ好き…


「そっか。本当にありがとな!」

一瞬、私がこれでって言った時悲しそうな顔してたな…可愛い…。


ちなみに夜はベッドの上で悶えてたら妹に見られて恥ずかしかった…。

花言葉

向日葵→

アネモネ→


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