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38℃の微熱
誰もいない雨の中
一人口ずさんで…
傘も無く天を仰ぎ
しみじみ心感じる
少しだるいよ今日は
朝からずっと仕事で
気付いたらこんな時間
疲れたと言いたくないのに
君は僕を待ってくれてたの?
ぼんやり君の顔を覗き込むと
今だけは言葉に成らず
君をそっと抱きしめた…
微睡みの雨の中
君と歩いてたら
何かが空を通る
音が聴こえてきたね
見上げると雲間には
不思議な一つの光
雨の中の夜空なのに
凛々しく耀いてる
君が少しどんより見えた
僕の言葉を待ってるかの様に
其でも今だけ
此の侭今だけ
僕の我が儘を許して
クルリと咲く傘の花の中、
雫は…今溶け出す。




