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瞼の奥にいる。
寒い冬の昼下がりでも
人混みの中は温かい
求めたら見つかるかと
今日と違う明日を探して
歩き出しては立ち止まる
毎日にウンザリしても
明日を信じて
今は其しか出来ない
薄れてゆく記憶の中でも
無駄な時間なんか無くて
目を閉じて想い出したら
いつもいつも君が其処にいる
風も染まる薄紅色の
やわらかく甘い香り
くるりと逃げる花びら
両手広げて笑ってる
桜に舞って踊る君がいる
寒い冬の昼下がりには
温かい珈琲飲んで
探したら見つかるかと
昨日と違う本を読んで
外へ出ても立ち止まるから
嫌だなと溜め息ついても
明日を信じて
今は其もしてみるよ
薄れてゆく記憶の中でも
無駄な時間なんか無くて
目を閉じて想い出したら
いつもいつも君が其処にいる
新しい緑の葉っぱに
包まれている街路樹
今日も燦々と光りに満ちて
太陽を浴びた車の助手席に
笑ってる眩しい君がいる




