休憩
~少年サイド~
「おっじさ~~~~~~~~ん~~~~~~~~~~~~~」
少年は森を駆けていた。そう駆けていた。駆けていたのだが…
「おっちょっまってよ!!早やいって」
少女を連れて?いや置いて少年は駆けていた。もう少年の声しか聞こえないほど距離がついている。
少年の通った後にできた獣道を辿っているようだ。
少年早えー
変わりに少女普通ー
「ごぶぇぇっ」
あ、転んだ
「ま……まって……」
ポク、ポク、ポク、チン~
少女南~無。
「………待てごら~!!」
あ、復活だ
「おじさあぁぁぁぁぁぁん?何このデカいの!!…あっおじさんめっけ!」
少年はどうやらおじさん?の下に着いたようだ。
そこには月光に照らされ、体に大きな裂き傷が付いた大蛇が倒れているのが見える
しかも大蛇の周りに血の池ができている
どうやらあの爆音は大蛇が倒れた音だったらしい。
…どんだけ激しく倒れたんだよ…
そして肝心のおじさんは…
「おーきたか。…よっ」
木の上に器用に寝転んで少年に手を振っている。
……何故かパンツいっちょで。
「おじさ~ん、なあ~んでそんな所に居るの?なあ~んで夜になっているのに裸なの?寒くない?」
「あ"~?聞こえねーぞ~ガキ~」
それなりに距離が離れているので声が届いていないようだ。
とゆうか服着ないで寒くないのか?
さてはてそんな馬鹿なやりとりをしているともうボロボロな姿をした少女が追いついてきた
頭はもう葉と枝の塊になってしまっている。まるで少年に拾われて来た時の五歩手前ほどひどい。
「ハァ、ハァ、ハァやっ…ハァ、ン、おい…ハァ、着いた……」
どうやら走り疲れて喋る事すらままならないようだ。
お疲れ
「な~に~?きこえな~~い~」
「ぐー、グー…」
「ハァ、ハァ、ハァ、ン……」
馬鹿二体発見&死んでるやつ一匹発見
………何この惨状
~その後~
「で、お前がここに住むと」
「ハイッ!掃除洗濯何でもやります!どうかお願いします!」
少女が必死に頭を下げておじさんに頼んでいる。
こんな上半身裸のおっさんに
ただの馬鹿に、頭など下げている。
…もったいない。こんなおっさんなどに頭を下げなくてもいいのに…
「あ?ああそんなこと言われてもそいつ次第だしな~…」
そう言って頭を掻いて困ったように少年を見つけるおじさん
「………」
「………」
…何見つめて合ってるんだ馬鹿共
「おい“餓鬼"お前に聞いているんだよ!」
ん?僕は一緒の方がいいよ?」
そう少年が言った。
つまり
「だそうだ。お前の好きにしろ」
ポカーン
「うぇ、あッありがとうございます。やったよ!キミ!ありがとう!!」
飛び跳ねるほどよろこんでいる少女を無視しておじさんは何やら考え事をしているようです。
そして少年はそんなこと気にせず大蛇の残骸を突っついて遊んでます。
…祝ってやれよ…
『"アイツ"が動き出したか…何故?"アイツ"はまだ…』
「ちょっと何で誰も祝ってくれないの?とゆうか無視!?」
「わ~、お肉沢山だ~」ニッコリ
『…ま、今のところは大丈夫だろ。』
こうして新しい"住人"が増えた日
…全ての悲劇の始まりの日でもあった。
「ちょっと~」
「へへへ肉♪」
「あ゛あ~ダルい゛」
…今はまだそのことは誰も知らない…
そんなある日の出来事
「そういやお前の名はなんだ」
「え、あっ私の名前は‥…」