魔王の旅立ち
更新が遅くなってしまった・・・
字数を意識するとやはり時間がかかる・・・
そのせいで書こうと思う気がなかなか起こらないというマイナスのスパイラルが出来上がって言うわけですねww
次回は早く更新するように心がけます
あたしは今、妹の夜深に抱きつかれています。
理由はあたしと一緒にいたいからなので何も言えなくて困るのですが。
「お姉ちゃん・・・私のことが嫌いになったの?」
あたしはシスコンではないけど妹の容姿にコンプレックスを持っている(理夜も絶世の美少女といっても過言ではないほどの美少女で夜深も理夜の美貌に対して羨ましさを持っているのだが本人たちは気付いてない)身として涙目で見上げられるととてもじゃないが耐えきれるものでなない。
「嫌いになんてなれるはずないよ。だって夜深はあたしの唯一の家族なんだから。今回の旅だってあたしあたしたちが元の世界に帰る方法を探すために行くんだから我慢してねー。帰る方法が見つかったら夜深に会いに行くからねー。だから、危ないことに首突っ込んじゃ駄目だよー」
あたしが優しく諭すように語りかけると夜深は優しい小動物のようなつぶらな瞳を涙で潤わせて、でも懸命に涙をこらえて首肯する。
「うん・・・お姉ちゃんはいつだって私のために色々としてくれたもんね・・・今回だってきっと無事に私のもとに帰って来てくれるよね?」
夜深は心配な気持ちを抑えて控えめな笑みを浮かべてあたしに言った。
「当たり前だよー。あたしが夜深のためにならないこと今までしたことなかったでしょ?」
わたしは自称天使のような微笑みを浮かべ夜深に語りかける。
「はうっ・・・///」
すると夜深は顔を真っ赤にした後、俯いてしまいました。
「どうしたの?」
夜深が心配なので覗き込んでみました。
すると・・・夜深にぶん投げられました♪
「※γσ■◆○§¶!!」と声にならない声でそれはもう容赦なく思いっきり投げられました。あたしの体がぐちゃっと原形をとどめないくらいに全力で。
でもあたしは壁にぶつかる直前に自分の体に硬化魔法、壁に衝撃吸収効果のある魔法を付与して事なきをえたのです♪
そして夜深はあたしを投げてすぐに自分がしたことを理解して、あたしのもとへ駆け寄ってきたんだけど無傷でいるあたしが信じられないような眼差しで見つめてきたからあたしは「大丈夫だよー」といってニコッと笑みを浮かべたんです。
そしたら夜深はボンっと顔を真っ赤にして抱きついてきました。
そんな夜深を親が生まれたての可愛い子供を優しくなでるような手つきで「あたしは大丈夫だよー」と耳元で囁きながらなでてあげました。
あたしの頭をなでる手に安心したのか気付くとくうくうと可愛らしい寝息を立てていました。
「ふふ、仕方ないなぁ~」
あたしは眠っている夜深を起こさないように気をつけながらそっと横抱き(いわゆるお姫様だっこ)にしてベッドに寝かせました。
「・・・ばいばい、また会う日まで元気にね」
そういって夜深の頬にそっと口づけをしてから理夜は部屋を出て行った。
ふと外を見ると綺麗な星たちが競うように光り輝いていて綺麗な夜の帳が降りていた。
◆◆◆◆
あたしは部屋を抜け出した後、その足で陛下のいる部屋に向かった。
陛下の部屋に着くと勝手に扉が開き、陛下が出てきた。
「あっと、どうしましたー?」
「いやな、そろそろリヨ殿が来るじゃろうと思うてな」
・・・陛下にはばれてたみたいだねー
「ふふ、陛下にはかないませんね」
あたしがそう言うと陛下は理夜を部屋へと招き入れた。
「失礼します」
「それで、用件はなんじゃ?」
陛下は先ほどの友人と接するような砕けた雰囲気から仕事の面差しへと雰囲気を変えた。
「まず報告から」
「うむ、報告とな?申してみよ」
「・・・あたしがこの城を出ていく日をまだ告げておりませんでしたよね?」
「そうであったな」
「その日は・・・この話が終わり次第出ていきます」
「・・・それはまた突然じゃのう」
「すみません、そして用件なのですが」
「申してみよ」
「夜深のことについてです」
あたしが夜深について言うことは分かっていたように陛下は相槌を打った。
「侍女さんや騎士の皆さんに聞いた限りでは歴代の勇者は自らの力を高めるために旅するんですよね?」
「うむ。そのとおりじゃ」
陛下は顎から生えた威厳のある髭をいじりながら頷く。
「その時夜深に出来るだけ負担のかかるようにしてほしいのです」
あたしに言葉に陛下は怪訝な表情を浮かべた。
「ふむ、してその心は?」
「夜深の心を鍛えるためです。最悪の場合、あたしと戦わなければならないのと戦わなくてすんでもその後のことも考えると強くなることに損はないからねー。できればあたしが言ったことだって言うのを夜深に知らせないようにしてほしいかなー」
あたしは今までのぴりぴりとした空気を心の許せる友人と話すような柔らかい空気へと変えるように軽くおどけて答えた。
「くっくっく、なんともリヨ殿らしい考えじゃの」
陛下はそれまでのきりっとした真面目な目から茶目っ気溢れた子供のような目に雰囲気を変え笑った。
「それで、どうですか?」
陛下は何を当然なことを言っておるのだ?と言わんばかりに胸を張って答えた。
「当然了解するに決まっておろう?感謝してもしきれぬくらいに世話になっているのじゃ。これくらい受け入れずして一国の王が務まると思うか?」
さも当然という風に返されたから少し戸惑ったがすぐににっこりとほほ笑んで感謝の意を伝えた。
「・・・それでは、そろそろ行きますね」
「・・・うむ。達者でな」
こうして、あたしの旅が始まったのです。
やっと魔王こと理夜が旅立ちました。
な、長かった・・・
次回はこれからの旅の仲間を登場させようかと思っています。
では!感想やおススメの小説待ってマース!!??