心強い味方との邂逅(かいこう)
今回は予定通りに投稿できそうです!
僕が書くとなぜか説明文の最後が「だ」や「た」で終わってしまうんです・・・
なんでだろ?
まあ、そんなことは明後日の方向にでもぶん投げておいてw
学校の授業を受けているとふとこれとは別の小説が書きたい!という衝動に駆られてしまいましたww
ということなので更新が終わり次第そっちのほうも投稿しようと思います。
あたしは陛下に【血塗られた禁書庫】への立ち入りを許可してもらったので一人で【血塗られた禁書庫】へと来ていた。夜深も一緒に行くと言っていたが陛下が夜深に用があったようなので陛下のところに残し、一人で行くことにしたのだ。
陛下が言っていた道順を思いだしながら進んでいくとそこには赤黒い扉があった。
「ここが【血塗られた禁書庫】かー。早速入ってみるかな?」
あたしは【血塗られた禁書庫】こと、魔術書院の赤黒い扉を開けて中に入った。
そこには図書館並みにたくさんの本が並べられていた。
「魔術書院というだけあって魔術書がたくさんあるねー・・・」
あたしはあまりの本の多さに驚きを隠せなかった。
『主・・・わ・・は・・・す。』
あたりを散策していると小さな女の子の声が聞こえた。
「ん?なんか声が聞こえたよーな」
あたしは立ち止まって耳を澄ます。
『主さま!やっと、やっと私の主さまが現われて下さいました!私はここに居ます!』
その声は迷子になっていた子供が親を見つけた時のような喜びの感情に満ち溢れていた。
「誰かいるのかな?」
そう思ってあたしは声のした方へ歩いて行く。
すると、そこには2振りの剣、両手に着けるガントレット、その隣の机の上には黒い本があった。
先ほど聞こえた声は黒い本からしたとなぜか分かったからまずそれを手に取る。
あたしが本に触れた瞬間、あたしの意識は暗転した。
◆◆◆◆
「ここはどこだろ?」
目を覚ますとあたりは何もなく、ただ白い床と黒い天井が果てしなく続いているようだった。
なにかあるかな、と思ってそこいらを歩いていたが何もなかった。
すると不意に14歳くらいの少女があたしの前に現れた。
「主さま!」
・・・主さま?
あたしは目の前に居る少女を珍しいものを見るような目でみる。
理由は単純だ。その少女は何も知らないあたしにも分かるほど禍々しい気を発しているのだから。
あたしは本能的な行動で少女から少し離れる。
「主さま?どうして私から逃げるんですか?」
あたしを主さまと呼ぶ少女はあたしを実の親を見る目で見てくる。
「・・・あなたは一体誰なの?」
あたしはようやく言葉を発することができた。
「あっ!これは失礼しました!私は先ほど貴女が触った魔道書に宿る魔精霊です」
「名前はないの?」
「私たち精霊に基本名前などありません。名前を持つ精霊は契約精霊だけです」
・・・どうやら精霊の世界にも色々ややこしいルールがあるみたいだ。
「貴女はあたしと契約を結びたいの?」
「はい!・・・過去にここに訪れた人たちはこの魔道書に触れた瞬間、全身の穴という穴から血を噴き出して死んでしまい、一人さみしく思っていたところ懐かしいような感じにとらわれました。この気持ちはなんだろうと部屋を見ると貴女がいました。貴女を見た途端、なぜか貴女を愛おしく思ったんです。この気持ちは運命の相手、即ち私と契約を結べる人だと思ったんです。なので、このチャンスを逃すまいと少々強引な手を使って貴女を呼んだのです」
なるほど。この魔道書院がなぜ【血塗られた禁書庫】と呼ばれているか少女のおかげで理解できた。
「あたしにはなんとも言えないけどとても寂しかったんだね・・・」
「はい・・・」
あたしはこの子は人間と対して変わらないんじゃないかと思った。人を傷つけて一人になって、一人になると寂しく感じて、そんな子がこれまでどんな思いで過ごしてきたのか考えると少し泣きそうになった。あたしだって一人ぼっちは寂しい。だから夜深のお守りをしていたのだ。
「あなたは・・・」
「ん?」
「貴女は私と契約してくださいますか?」
少女は寂しそうな声で尋ねてきた。
「その前に質問してもいいかな?」
「どうぞ」
「まず一つ目、貴女の契約したらどんなことが起きるの?」
「この魔道書に書かれている魔術をすべて扱えるようになります」
「じゃあ二つ目、あたしと契約したらあなたはどうなるの?」
「人になって契約者のそばに居ます」
「ありがとう。あたしの聞きたいことはこれだけかな?」
「そして、契約のほうは結んでいただけますか?」
「うん、いいよ~」
あたしが答えるとさっきまでは暗かったが今は太陽のような笑みを浮かべている。
「ありがとうございます!」
「そのかわり!」
「そのかわり・・なんですか?」
「あたしの前では敬語禁止ね?これからはパートナーなんだから」
「パー・・ト・ナー?」
少女はあたしの言葉がまるで幻聴なのではないかというように呆けていたが、しばらく立つと両手で口元を覆い、泣きだした。
当然あたしは泣くなんて思ってないからあわてた。
「え、ちょ・・泣かないで?パートナー、そんなに嫌だった?」
そう聞くと少女は首を振り
「いえ、あまりに・・嬉しくて・・」
「・・・そっか」
そう言いながら少女を抱きしめた。
「そろそろ契約しよっか?」
「はい!」
「では、右手を前に出してください」
あたしは言われたとおりに右手を前に出す。
少女はその手に口づけをした。
その瞬間、まばゆい光があたしを包んだ。
光がやむと
「これで契約が終わりました」
「そっか。じゃあそろそろ帰ろうか。あたしたちの居場所に」
「・・・うん!」
そこであたしの意識は暗転した。
やっぱり説明するのは難しいですね(^_^;)
引き続き感想やおススメの小説待ってます!