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新たな未来を求めて  作者: イーヴァルディ
第二章 学園都市
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第百六十三話 本番の始まり

ついに、お気に入り件数が三桁に到達しました。こんな誤字脱字が多い小説をお気に入りに登録していただきありがとうございます。と言っている間に二桁になっていそうですが。


文字数もそろそろなろう検索ベスト20を射程圏内に収めたはずです。第二章が終わるまで一気にいきます。第二章が終わればクールタイムです。執筆って、疲れますよね。



学園都市体育祭本番。


それは学園都市外に住む一般人や受験を控える小学校六年生か中学三年生、高校三年生が学校の見学にやってきたりする大規模な催し。基本的に、学園都市の体育祭は競技レベルが高い上に、体育祭期間中だけ様々な商店がセールをしていたりもする。


結果、来場者は本当におかしなくらいの量になる。


確か、三日間で百五十万ほど来たはずだ。もちろん、最初の一年目は。そのため、この期間中は学園都市『GF』以外の地域部隊の援軍がやってくる。まあ、大半は観光気分みたいだが。


もちろん、この時期に合わせて第一特務もやってくる。


「学園都市の体育祭には初めて来るが、かなりの賑わいだな」


エクシダ・フバルの言葉にオレは頷いた。


「そりゃな。今通っているのは体育祭でも有名校が集中するブロックが戦うからな。人の出入りも多い」


「つまり、お前は賑わっている部分を見せたいというわけか」


「そういうわけじゃないさ。このルートの方があなたを守るには有効だからな」


「花畑孝治か」


孝治はオレ達に隠れて警護している。というか、本気で孝治のいる位置がわからないくらいに隠れられている。


ギルバートさんも未だに捜しているみたいだし。


オレは肘を小突かれる感覚を無視しながら口を開く。


「そのブロックにはオレ達、第76移動隊も入っている。警護するにはちょうどというわけだ」


「なるほど。一理あるな。むしろ、納得させられた。だが私を狙うものがいるならそんな状況でも」


「近くにあのアルトがいる。いくら暗殺者がいたとしても、オレのファンタズマゴリアを破れても、アルトのレアスキルを破るのは至難の技だからな」


そのアルトが真っ先にやられたら意味はないが、ファンタズマゴリア自体、ある弱点を除いて効かないし、ある弱点も鬼の力を乗せればほぼ無くなる。


とは言っても、北村信吾のような桁違いの火力を出されたなら無理だけど。


肘が食い込む感触がするが無視だ無視。


「学園都市というのは一種の閉鎖都市だから守るにも好都合か」


「正確にはみんながシェルターに逃げる時間を稼ぐだけだ。学園都市の設計上、何らかの戦闘に巻き込まれた場合、外側の工業エリアは元から捨てている。外壁は変な侵入者を入れないためと、逃げる時間を稼ぐため。それが学園都市の外壁だ。勉強に集中出来る環境のためじゃない」


勉強に集中出来る環境といううたい文句は実は関係なかったりする。勉強に集中出来るのは基本的には静かな場所とやる気だ。集中出来ないのをマンガやゲームのせいにする人や、図書館などの静かな場所の方が家でするよりも勉強しやすいという人の話は若干間違っている。


正確には静かな場所とやる気さえあれば何でも出来る。或いは興味か。


「そもそも、学園都市に商業エリアがあるのはいいとして、格安のゲームセンターがあるのは間違っているだろ。本当に勉強に集中させるなら、学園都市に来たくなくなるくらいの教育をさせないといけないからな」


「つまり、貴様は学園都市に反対方針か?」


オレは小さく溜め息をついて首を横に振った瞬間、オレのわき腹に信じられないくらいの威力が籠もった刺突技が飛んできた。ただし、刃は向けていない。そう、刃は。


オレは飛んできた方角である右側を向く。


「何をするんだよ、音姉」


「時雨さんや慧海さんにギルバートさん達に敬語を使わないのはいいとして、フバル評議会議員に敬語を使わないのはマズいと思うけど」


「一応言っておくが、正規部隊隊長は評議会議員と同等の地位だからな。さすがに、評議会の最大のトップには勝てないけど」


今はそのトップが不在だからエクシダ・フバルがある意味トップなだけだ。


つまり、向こうが敬語ならこちらも敬語。向こうがタメ語ならこちらもタメ語という理論が成り立つ。


「そう言う問題かな?」


「そう言う問題。そもそも、評議会と言えば歴戦の勇士が集まる場所だ。オレみたいな若造が敬語で話せば確実に下に見られるだろ?」


「だから敬語を使いたくないの?」


「面倒なだけ」


光輝の鞘がオレの後頭部を殴り飛ばした。


「弟くん? 一度、社会の常識を教えた方がいいのかな?」


「敬語を使う人の大半はそうだろ。本当に敬う相手なら敬語だけど、基本的には強制的に敬語を使わされているだけだ。まあ、上司が納得しないからだと思うけどな」


「いつから弟くんはそういう風に育ったのかな?」


よよよ、と泣き真似をする音姉。音姉って本当に泣き真似が上手いからな。ここで手のひらを変えた瞬間に基本的に殺される、はず。


そのシーンは確実に記憶を失っているからな。覚えることが出来ないだけだ。まあ、それをされたのは、オレがまだ小学生の頃だったから、今されたら威力はどうなるかわからない。


「周様、音姫、エクシダ・フバル様が驚いていますよ」


「あなた達、相変わらずよね」


都が頬をひきつりながら見事な笑みを浮かべて言い、琴美が呆れたように溜め息をついている。仕方ない。仕方ないと思いたい。多分。


「第76移動隊とは愉快だな、ギルバート」


「そうだね。僕もそう思うよ」


ギルバートさんとエクシダ・フバルが親しそうに笑みを浮かべ合う。オレはそれを見て首を傾げた。


「二人共、知り合いなのか?」


「知り合いというより知り合いの教え子かな。時雨の親友に金城剛きんじょうつよしがいてね、その教え子がエクシダ・フバル。一時期は閃光という異名を持っていたよ」


閃光という異名は聞いたことがあるというレベルじゃない。有名も有名だ。


だって、閃光は光が閃くより速いかのように攻撃することが可能な人に送られる称号で、閃光の名を持つ人物は文字通り閃光のように速い人物と言える。


一応、ギルバートさんも閃光の異名持ちだけど、閃光の名前を持つのは世界にも少なく、たった八人しかいない。もちろん、現役のみに与えられる名前だ。


「しかし、ギルバートには勝てなかったな」


「僕に勝てる人は少ないよ。音姫以外に、本気の僕は負けるつもりはないし」


そう言いながらギルバートさんは漆黒の刀と純白の刀を微かに抜き放つ。その瞬間に第一特務を含む何人かの『GF』隊員がギルバートさんに視線を向けた。


今のに気づくとは学園都市の『GF』にもなかなかのメンバーはいるみたいだな。


「つか、ギルバートさんの本気はチートだろ。慧海もギルバートさんもチートだし」


「そうかもね」


頷くギルバートさんの顔にはどこか寂しげな雰囲気があった。それを見たオレは一瞬だけ、ほんの一瞬だけ眉をひそめてしまう。


ギルバートさんの過去に何かあったのだろうか。


「そろそろ時間じゃないかな?」


音姉の出来る限り場を明るくしようとする声。それを聞きながらオレ達は足を止めた。それと同時に放送が鳴り響く。


『学園都市にご来場の皆様。今回のご来場、誠にありがとうございます。私は学園都市体育祭実行委員長の鈴木花子です』


鳴り響いたのは委員長の声。周囲から委員長、委員長という声が響く。


委員長って有名だしな。『GF』にも、それ以外にも。


『これより、学園都市体育祭本日程を開催したいと思います。今回の本日程ではいくつか注意点があります。一つ、決して他人の妨げとなる行為を止めましょう。お互いが気持ちよく体育祭を行い、体育祭を見るために必要な行為です。一つ、何かの事件があった場合にはお近くの『GF』隊員に相談してください。必ず当事者達ではなく、『GF』を間に挟んでください。これにら第76移動隊隊長及び第一特務副隊長より許可が出ています。一つ、体育祭では不足の事態が起きる可能性があります。不足の事態が起きた場合は体育祭実行委員長に変わりまして、第76移動隊隊長海道周が指示を出します。その指示に従い、落ち着いて行動してください。一つ、係員からの注意は守ってください。これは人として当たり前のことです。当たり前のことを当たり前のように出来るようになりましょう。一つ、体育祭を楽しみ尽くしてください。競技者の皆様は楽しみながら真剣に、そして、楽しませるように、応援者の皆様は楽しみながら応援するように。ご来場者の皆様は楽しみながら、見守ってください。それが、私からの注意点です。何かご不明点があればお近くの係員にお尋ねください。では、学園都市体育祭の開催を宣言します!』


その言葉と共に、周囲でクラッカーの音が鳴り響く。ちなみに、オレとアルトは地味にファンタズマゴリアとかを展開していたりするけど何もないようだ。


「海道周。お前は学園都市をどう思っている?」


「いいところだ」


オレはエクシダ・フバルの問いに即答で答えていた。


「だから、守りきる。誰もかも、全てを。今は約束を守るために」


そう。正との約束を守るために。


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