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3話「俺様キューピット学校に行く」

〇今回の登場人物〇

桜井法子

風花の母親でパートで働いている。

夫とは数年前に離婚している。

タツヤは思わずチッと舌打ちをする。

「ひでぇな…」と一言つぶやくと、

全てを感じ取ったタツヤは、ため息を吐き

「わかった・・・いじめがなくなるまで、俺様がお前の友達になってやる」

キッドもタツヤの様子にホッと胸をなでおろし、にこっと微笑んだ。

「僕も、ぜひお友達にさせてください!」

「ありがとうございますっ! タツヤさん、キッドくん」

安堵のため息をもらし風花は、微笑んだ。


次の朝、風花が二階から下りてくると、めずらしく母親の法子が食事を作っていた。

ふと、風花が食卓を見ると、何とテーブルの席には、昨日会ったばかりの

タツヤとキッドが座っていた。キッドが微笑み

「あっ、おはようございます!風花さん」と言うと、

タツヤもパンをかじりながら

「よぉ、おはよう、風花」と言った。

二人ともまるで、これまで暮らしていたかのように、当たり前のようにそこにいて

二人共、翼がなく風花の学校、春乃学園(はるのがくえん)の制服を着ている。


風花は驚き口をパクパクさせながら

「おおおっ、お母さんっ! この二人どうして、家にいるのっ!?」と言うと、

法子は笑いながら「何言ってるのよ?風花、うちの親戚のタツヤ君とキッド君じゃない。

この前から、住み始めたのに顔を忘れちゃったの?変な子ねえ」

法子は急に心配そうな表情になり

「それより、風花、毎日いじめられているって、タツヤ君に聞いたけど大丈夫なの?

そんなに辛いなら、学校変えようか?」


「おばさん、大丈夫ですよ。そのために俺がいるんですから」

にっこりと微笑む、法子がにこっと微笑み

「そうね、風花のこと。よろしくお願いするわね。タツヤ君」

「はいっ!任せてください」と、さわやかな笑顔を見せた。

タツヤは昨日の高慢ちきぶりはどこへいったのやら、すっかり真面目そうな少年になっている。

風花はタツヤのそばにより小声で

「あの~?どうして家のお母さんがタツヤさんとキッド君のことを知っているんですか?

それに親戚って、それとなんでウチの学園の制服着ているんですか?」


タツヤはニヤリと笑い

「全て俺様の魔法だよ。この設定の方がお前を守りやすいんだ、

これから俺様がとことん守ってやる!感謝しろよ」

どうやらタツヤの魔法でタツヤは高等部に

キッドは初等部に、ずっと前から通っている事になっているらしく、学校の生徒達も親しげでタツヤなんかは女子にモテモテでこれも、魔法なのかと聞くとこれは自然に集まってきたもので魔法ではないらしい。

授業が終わり昼休み、風花が屋上で一人でお弁当を食べていると。


「よぉ隣、良いか?」

見上げると、タツヤが微笑んでいた。

「どうぞ…」

タツヤはドカッと、あぐらをかいて座り弁当を食べ始めた。

風花は、タツヤに聞きたかった事を聞いてみた。


「あの・・・タツヤさんは、私のことを守ってくれるといいましたが。

他の人のように私がいじめられている事に関して、私にも原因があるとか、

いじめに立ち向かえとか、頑張れとか言わないんですね。どうしてですか?」


タツヤは呪文を唱えながら校内に流れるように魔法をかける。

「・・・いじめはな理屈じゃねぇんだよ。いじめられるほうが

悪いということは絶対ねえと、俺様は思う。いじめられている奴は、我慢しすぎるほど

我慢してグレたり、心の病になったりする。しまいには、自殺しちまう時もあるんだよ。

それを、いじめている奴らも、今の大人達も全くわかっちゃいねぇんだ!

いじめは卑怯者がすることだ! いじめられてる奴は、守ってやる奴が必要なんだ!

良いか、桜井風花をいじめる奴は俺様が許さねえ! 風花は俺様が守る。

そこんとこよ~く覚えておきやがれ!」


風花は驚愕した。

「あっ、あのタツヤさん?これ校内に流れているんですけれどまた、魔法使ったんですね!?」

自然と身体が震え、青ざめる風花。


「どうしよう! 私、もっと酷いいじめを受けちゃう!

なんてことをしてくれたんですか!」

とタツヤに文句を言うと、タツヤはニヤッと笑い、

「もうお前は我慢しなくて良いんだよ!これからは俺様が守ってやるんだからよ!」

とポンと、風花の頭を軽く叩いた。

風花を守ると宣言した。タツヤ。これからどうなって行くのでしょうか?

この物語は、昭和の時代が舞台なので、風花達に屋上でお弁当食べさせました。

今なら考えられないですよね。

4話に続きます。

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