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2話「キューピットのタツヤとキッド」

〇登場人物紹介2〇


NO.3 タツヤ 年齢16歳くらい 性別 男性

魔法陣まほうじんから出てきた、キューピットの少年のひとり。

かなり、上から目線の高慢に見えるが…


NO.4 キッド 年齢12歳くらい 性別 男性

タツヤと一緒に魔法陣から出てきた、新米キューピットの少年。

優しくタツヤと正反対の性格。

タツヤは乱暴にソファーにドカッと座りふんぞりかえると、

「で?誰とくっつけてほしいんだよ?」と風花を軽くにらんだ。

「えっ?」

風花が、なんのことだかわからず、しどろもどろとしていると、

タツヤは、はっきり用件を言わない風花にふつふつと、怒りが込み上げてきた。



「あ~っ! イライラするぜっ! 鈍い女だな!

俺様から言わねぇと、わかんねぇのか! だから、お前は、どいつが好きなんだよ!

好きな奴がいるから、俺様を呼んだんじゃねぇのか!」

風花はタツヤの物の言い方と、怒った表情が怖くて、

震えながら瞳に涙を浮かべ涙声でタツヤに謝った。

「ごめんなさい・・・私、実は好きな人いないんです。ただ友達が欲しくて」



それを聞いたタツヤは、青筋を走らせ怒鳴った。

「なんだとぉ!恋もしてねぇのに、この俺様を呼び出すとは、

一体どういうことだ!しかも友達が欲しいだと!? 

キューピットは恋を叶える者なんだぞ!」

風花はビクッとして、震えながら力なく言った。

「でも、このキューピットの矢を売ってくれた露店のおばあさんが、

このキューピットは友達にもなってくれるって」



タツヤは面白くなさそうにチッと、舌打ちをした。

「チッ! あのババア。またしょうこりもなく、やっかいなものを押し付けやがって!」

と言うと、タツヤはソファーから立ち上がり

「帰るぞ!キッド!」と、魔法陣の上に立った、

「でっ、でも風花さんが」キッドが言うと、

タツヤはキッドをにらみつけた。

「なんだ?キッド、先輩である

俺様に逆らうのか」

キッドは悲しげに、うつむき

「はい、すみません。タツヤ様、ごめんなさい。風花さん」

風花をふりかえりながら魔法陣の上に乗った。



タツヤと、キッドが再び光に包まれ帰ろうとする二人。

その時、「待って!待ってください!」

風花は必死になってタツヤにすがりついた。

風花の瞳からとめどなく涙があふれ頬を流れる。

「私は毎日、学校中の人からいじめられていて友達も一人もいないんです!毎日辛くて、このままじゃ私、死んじゃう!!」

「何だと?死ぬ?」タツヤは驚いた。

タツヤは、風花の肌が見えている部分にいくつものアザがあるのを見つけた。

「オイ!お前、見せてみろっ!」

グイッと、タツヤは風花の袖をまくりあげた。

古いあざ、新たに付けられたであろう赤黒いアザが、所々に痛々しいまでにあった。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

3話に続きます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] タツヤとキッド、性格もそうですが、名前からして既に全然違う感じですね(笑) 風花、痛々しいですね。タツヤとキッドがこれからどうするのかが気になります。 [一言] ブックマークさせていただき…
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