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斬奸党参上

昨夜は不審に感じたぐらいだったけど今は確信に変わった。斬奸党には魔女が一枚噛んでいる。

スキルも魔法も神々の加護が発現したもの

それを完封するにはそれ以上の力が必要なのは明白

ーーーこの地に魔女がいる!?

イグナシオは全身の毛が逆立つのを感じた。


「ねえ、イグナシオ?」

「なんだアリス?」

「なんかいま力がブワッーと湧き出てきたんですけど?」

振り返るとアリスの全身から赤黒いオーラが迸っている。

「あっー!それは魔女の結界を出たから剣聖スキルが戻ってき…」

ん?まてよ??

今のアリスの状態って「剣聖」+「身体狂化剣聖フィジカルブースト・ナイトマスター」が重複しているんだよね。

さっきまでは魔女の結界に入って「剣聖」が封殺されてからの「身体狂化剣聖」だったから「身体狂化剣聖」の効果しかなかった訳で…

つまり、仮に基本状態を100としバフによる上昇率を25%とすると、100×1.25=125となる。

次に、剣聖状態を300とすると、300×1.25=375だ。

「剣聖」もバフとするとバフなし状態の素の身体能力での殴り合いが結界内での闘いということになる。

スキルなしバフなし魔法なしの状態だとこちらの優位性がない。


今回の闘いで不審な点は二つある。

一つ目は魔女の結界がどうやって作られたのか?

もう一つはどうしてアリミノに敵が行かなかったのか?

結界の方は術者が見当たらなかったから魔法陣やマジックアイテムなどの設置型だろうと推測している。

アリミノの方は…宝剣エバーミリオンの効果なのか?エルフという種族が影響しているのか?それともアリミノ個人に由来する何かなのか…


思案をめぐらせていると前方から砂塵が近付いてくる。

なんだか猛烈に嫌な予感がする。

オレは無詠唱で防御魔法を構築した。

絶対恒久防御アブソリュート・エターナル・シールド!!」

使える魔法の中で最も物理・魔法耐性が高い魔法盾マジック・シールドだ。隕石衝突撃メテオ・ストライクレベルの攻撃魔法じゃなければ傷一つ付かない。

剣と言うには心許ないサーベルのようなものと一体となりこちらに突進してくる。砂塵の正体だ。

そいつの持つ剣は魔法が付与エンチャントしてあるのか赤いオーラを纏っている。

オレは二重詠唱ダブルキャストで攻撃魔法を生成する。風属性第八階梯魔法「真空突撃槍エアーアサルトランス」だ。この魔法は剣聖でも防げないことはアリスで実験済みだ。

…刹那で接敵する。

相手の持つ赫い刀身、東方の国の武器、刀とか言ったな。

その男の顔は正視できないほど怒りに歪んでいた。

そして切先を上げ切り上げると絶対恒久防御アブソリュート・エターナル・シールドは紙のように簡単に切り裂かれ、その余波でオレの身体も切り刻まれた。

右下腹から逆袈裟に切り上げられ中から湯気が立つ白い内臓がまろび出してしまっている。

オレは構わず真空突撃槍エアーアサルトランスをその男に向かって放った。

紫電より早いその魔法は男にヒットしたかに見えた。

衝突の瞬間、男は剣を持っていない素手の左手で面倒くさそうに魔法を振り払い掻き消した。

右に持つ剣が上段からオレの頭部を狙っている。避けられない?

ガッキィーーーーーッン!!

耳障りな高音がつんざいた。

アリスだ。

助かった…。

顔を上げアリスを見る、美しく艶やかな黒髪が風に舞い上げられている。

整った顔は苦悶の表情を浮かべ白い肌は心なしか青ざめて見える。

「アリスーー」

返事はない、その余裕がないのか?真逆?剣聖だぞ!?

多重詠唱マルチキャストでありとあらゆるバフをアリスに掛ける。

鍔迫り合いが終わり男がアリスから距離を取る。

「逃げろッイグナシオー!」

剣聖でも敵わない相手なのか?アリスの足元に血溜まりが出来ている。

「怪我したのか!?」

「バカッ!死ぬぞ、逃げろ!」

男を見る、刀を眺めている。

「刃こぼれはない…か。流石はキヨミツ」

初めて男が言葉を発した。この機は逃さない。

「オマエは何者だ!?」

大声を出したつもりが小さく呻くような音しかでない。

腹の傷は相当深いようだ。

「俺か?俺は斬奸党党首タケチ・ライベールだ。そしてコイツらが…」

ふと視線をずらすといつの間にか二人の男たちがいた。

「リョウマ・ライベールとイゾウ・ライベールだ。」

斬奸党のトップ3がここにいるのか…

タケチより強いと言われているリョウマ、イゾウ

逃げることすら出来ない死地

「なぜオレを殺す?」

「…邪魔だからさ」


「「「殺させはしないっ!!!」」」


シャルとアリミノが駆けつけてきた。

…来るんじゃない


3人は揃ってオレの盾になろうとしている。


十分に時間が取れた。

オレの魔剣が赤く輝いている。

「どいてみんな!!」

ーーー怯むな

ーーー退くな

ーーーあきらめるなっ!!!

星王闘魔断頭剣ガイアスエクスキューション!!』

3人が散開した隙間に全身全霊を叩きこむ。

虚を衝かれたのかタケチたちは茫然とオレの剣から立ち上がる青白い剣気を眺めている。


「この技は…まさか始祖の伝説剣??」

「バカな!!その技は失伝しているはず…」

タケチとイゾウがそう言っている間にリョウマと呼ばれた男が一歩前に出て大上段に構えている。


『一刀流奥義・金獅鳳凰剣!!!』

リョウマの刀から青白い剣気が立ち上る。まるでオレの剣気と同じように


2人の剣と剣がぶつかり合う。激しい光の爆発から視界が真っ白になって対消滅した。

オレはやつらの方を見た。人影が3人分、欠損等は見当たらない。無傷だ。

ーーちくしょう。

そう呟きながら意識が遠のいていった。


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