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あたまがおかしいポンコツ駄目エルフ

「さてここでゆっくり話を聞かせてもらおう。」

オレはアリミノと名乗ったエルフとともに宿屋の一室にいる。

アリミノは…挙動不審だ。

「どした?何か気になるのか?」

「いえ、ただわたしもう脱いだ方がいいのかなって。」

「脱ぐ?暑いのか?」

「わたしここでイグナシオとまぐわうんでしょ?初めてだからタイミングが分からなくて。」

「あほかーーーーーーっ!!」

アリミノの頭にゲンコツを投下する。

「いったーーーい!」

「なぜオレとお前が◯ックスすることになってるのか理解できない。」

「ヒューマン族は奴隷エルフを日夜問わず犯すと聞いているわ。」

「お前はオレの奴隷じゃないし出会って間もないお前と性交したいとは思わない!」

「えと?じゃあなんでこんな宿にわたしを連れ込んだの?」

「クエストの詳細を聞くためじゃないかーーーいっ!!」

まだ会って1時間だがアリミノがポンコツだと言うことは既に理解できてしまった。

「ふえ?クエストの話ね。」

「そう。まずはブラックドラゴンの数を教えてくれ。」

「確認できただけで15体いました。」

「場所は?」

「此処から西にある大森林の中、わたしたちの集落のあるところの北にある火山のあたり。」

「エルフの集落がそんなところにあるのか。」

「あ、このことは内緒にして!エルフ狩りに見つかっちゃう!」

「おーけー、内緒な。でも秘密ということはこのクエストに参加するのって他に何人いるんだ?」

「はう?あなただけが頼りです。」

「・・・」

「た、たしゅけてください、何でもしますから!」

さっきのは訂正しよう。ポンコツだけではない、頭がおかしい『あたおかポンコツエルフ』だ。

「はぁーーっ」

オレは深くため息をついた。

「聞いちまったものは仕方ないから取り敢えず行くがあまり期待するなよ?」

「イグナシオご主人さま!ありがとうございます!!」

「呼び名が長い!!」

「じゃあマスターで!!」

「好きにしろ。」

オレたちはエルフの集落へと向かった。

聖都を抜け大森林に入る。ここは人跡未踏の地だと聞いている。道らしき道も獣道さえ見当たらない。

「マスター、こっちだよ?」

アリミノはサクサクと森林の中を進む。

エルフならではの特殊な能力なのか自信満々に道なき道を進み続ける。

日が落ちてきた。

「アリミノ、あとどのくらいで集落に着く?夜になる前に着くよな?」

「わかりません。」

「は?」

「マスター、道に迷いました!」

こ、このあたおかポンコツ駄目エルフっ!!

「分かった。ここから先はオレが先頭になる。」

オレは《探索(サーチ)》を展開する。すると北東10㎞に生体反応が見つかった。

オレたちはその方向に向け歩き始めた。


2時間ほど歩くと周囲にうっすら人の気配がする。

「囲まれてるぞ。」

言うや否や矢が飛んでくる。

抜剣して叩き落とす。

「頼まれたから来てやったんだが随分と手荒な歓迎だな?帰ろうか!?」

1人のエルフが樹を降りて近づいてきた。

「真逆アリミノか!?本当に人里に助けを乞いにいくとは!」

嘆かわしいと言わんばかりだ。

「兄さん!聞いてください。マスターは本当に強いんです。」

「ええい、人に集落を知られたからには生かしておけぬ。その男を捕らえよ!」

アリミノの兄の号令で30人ほどのエルフがオレを取り囲む。

囚われてやる義理もない。

躊躇なく《威圧》しその場にいた全員が倒れた。

アリミノだけを拾い上げ先に進むと集落に着いた。

「おーい!誰かいるか!?」

大声を出すと年老いたエルフが出てきた。

「ワシがこの集落の長だ。なにをしに来たニンゲン!?」

「この子、アリミノを預かって欲しい。」

「むう、その子は確かに我が里のアリミノ。しかしどうして?」

「細かい話は後だ。その子は気絶してるだけで怪我はないからそのうち目覚める。」

オレはそのまま北へ歩を進める。

「何処へ行く?」

「野暮用だ。すぐに戻る。」

再び《探索(サーチ)》を使うと北に50㎞行ったところに大きな生体反応が30見つかった。ブラックドラゴンだろう。

飛翔(フライト)》を唱え飛行する。10分もかからずブラックドラゴンに遭遇した。

いきなり30匹のドラゴンブレス波状攻撃にあい墜落するオレ。

着地寸前にドラゴンが突進してきてモロにダメージを喰らう。

吹き飛ばされた先に違うドラゴンが待機していてドラゴンクローを繰り出してくる。

右に躱すと今度は尾が眼前にッ

ドラゴンテイルの直撃をうけて吹き飛ばされた。

「数が多いと厄介だな。新調した装備がボロボロだ。」

またもやドラゴンブレスが飛んでくる。

「二度もやられねーよ。」

オレはファイアーボール×30発でブレスを迎撃、相殺する。

続けてアイススピア×30発でドラゴンを串刺しにし、『雷神大槌(トゥール・ハンマー)』で感電死させた。

氷はほとんど電気を通さない。しかし僅かに通る電気だけでもコイツらを感電死させるには十分だ。


エルフの集落に戻るとアリミノが走り寄ってきた。

「マスターーーーーーーッ!!」

ひらりと躱すと背後にあった樹に激突した。

「マスター酷いですぅ…」

「クエストやっといたから確認しておいてくれ。金はギルド経由で貰う。」

「なんだと!?ブラックドラゴンを倒したというのか?」

「信じられん…」

「信じられないなら見に行けばいい。」

「わたしは信じます。いまこの瞬間から正式にマスターの奴隷だということも。」

「正式に遠慮させていただく。」

さらばっとばかりに《飛翔(フライト)》で飛び去ろうとしたオレにアリミノが飛びつき失速、地面に激突した。


「あんまりですぅ〜。一生付いていくんだから!!」

「このッ!駄目エルフ!!あとでお仕置きだッ!!!」

こうしてオレはあたおかポンコツ駄目エルフを仲間にした。






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