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コドク

蠱毒―――

毒虫などを同じ容器で飼育し共食いさせ、勝ち残ったものは最強最悪の蟲となる。

同様に多数のヒトの精を同じ胎内で競わせ闘わせ、生き残ったものが最強最悪の魔王となる禁断の秘儀がある。

最後の一つとなるまで受精しないように魔法がかけられており、二十月二十日以上の日数をかけて生まれ出でる。

精は100以上必要なためそれに耐えることの出来る胎と精神を持つ母体がないとこの秘儀は成立しない。

『魔女』と言えどおいそれとは試すことが困難だった。

場は用意できるが『器』がない。なかった。

千載一遇とはこのことか。

『魔女』のもとに『器』が転がり込んできた。

『場』を作る魔人も用意できた。

『器』はしかも忌まわしき血、高貴なる血を受け継いでいる。

『魔女』はほくそ笑んだ。

母体としてこれ以上のものがあろうか?


―――――――――――――――――――――


「おほっ?この女最高に具合が良いじゃあないかっ!?」

「早く貸せ。さっき搾り取られたのにまた疼きだして痛いんだ!」

「バカヤロウ次は俺だ!テメエは違う穴でも使ってろ!」

『塔』には罪人、衛兵が300人以上いる。

精が足りなくなることはないだろう。

しかし小娘とは言え流石は皇族か、常人ならば自我が崩壊していてもおかしくはない。

まあ逆にそれが苦痛な時間を長引かせてるとも言うがな。

俺にとっては好都合だが。


―――――――――――――――――――――


アレが神々から恩恵を受けた男か。

中々の強さだ。

狂化した剣聖を破るとは。

しかし俺の魔人には歯が立たないみたいだな。

面倒くさい事だがそれも仕方あるまい。


―――――――――――――――――――――


『蟲』を抱えた器が戻ってきた。

アレと番いになった。

アレは精も中々に強力そうだから俺にとっても都合がいい。

勝ち抜けるかどうかは分からんがな。

アレと器に修行をつけてやることにした。

アレは今後も駒として使うには力不足だし、器も目的を果たす前に壊れたら身も蓋もない。

多少は本当の『魔力』を使えるようにしてやる。

俺の魔人が束になっても敵わないくらいに。


―――――――――――――――――――――


アレと器が来てから3か月が過ぎた。

修行は真の魔力、地獄の魔力を使えるようにするものだ。

2人とも筋がいいが、特に器の方が秀でている。

すでに『等活地獄』を超え『黒縄地獄』に入った。

地獄の魔力を得るには地獄へ行き地獄の住人を倒さなければならない。多ければ多いほど、強ければ強いほど魔力を多く纏えるようになる。

地獄へ行くには生身ではいけない。

肉体から幽体(アストラルボディ)のみ切り離し転移する。

肉体の方は()()()()している。

強くなり過ぎた()が胎を食い破らないように。

大事に大事に管理している。


―――――――――――――――――――――


6か月が過ぎた。

『衆合地獄』、『叫喚地獄』、『大叫喚地獄』を超えアレたちは『焦熱地獄』にいる。

六大地獄を制覇すればひとます修行は終わりでいいだろう。

俺よりも強くなられては困る、いや困らないか。

大魔王さまはもう安定期に入っている。

こうなれば宿主がたとえ死んだとしても生まれ出ることに問題はない。

俺も魔王さまにお会いするのは数千年振り、今からたのしみだ。



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