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神外

「えらい偉いよぉ。剣聖を斃すなんてやるじゃあないですかぁ!」

デブが拍手しながら話しかけてくる。

「でも大事な大事なぁ皇姫殿下と皇子殿下を巻き込んじゃうところでしたよぉ?ボクが『完全無敵防壁(インビジブル・ガード)』でお守りしておきましたけどぉ?」

シャルロットとアンリは元気に励んでいる。

淫猥な音が微かに聴こえる。

「…なんで剣聖にはそれを使わなかったんだ?」

そうすれば斃されていたのはオレだ。

「前座だからですよぉ。」

「前座?」

「あなたやっぱり頭ワルイんですねぇ?『噛ませ犬』って言えば分かりますぅ?」

あのサリウス大公が噛ませ犬だと!?

怒りが改めて込み上げてくる。


「…それ、無駄ですからねぇ。」

さっきからずっと《契約》スキルを使ってる。

もちろん『魔女ノワール』を相手方にしてだ。

…《契約》できないっ。

「くそっ。」

「スキルが届かなくて当然なんですよぉ。魔女は制外の存在、神の力及ばぬ『神外』なんですからねぇ。神から授かった《スキル》など効くわけがないんですよぉ。」

「魔女ノワール!出てこい!殺してやるッ!!」

「ノワール?あんな魔女の出来損ないと我が主人を一緒にしないで貰いたいですねぇ。」

「何だと!?ノワールの他にも魔女がいるのか!?」

「おりますともおりますともぉ。例えば我が主人【始まりの魔女】ジャンヌ様がねえぇ。」

「魔女ジャンヌだと!」

「そうです、ジャンヌ様は魔女の始祖たる存在、最凶だよぉ。」

「そしてジャンヌさまの眷属であるボクにアナタは勝てないぃ!」

魔法は通じず闘気も果てた今のオレに勝ち目はない。

「さて、行きますよぉ?」

デブは詠唱を始める。禍々しい魔力が集中していく。

「刮目せよぉ!これが魔女の眷属たる魔人のチカラ、『幽子力破壊光線(アストラル・ビーム)』!!」

デタラメなエネルギーを内包した光線が向かってくる。

オレは神々の魔力を消費し防壁を構築する。

絶対防御聖壁(アブソリュートガード)!』

デブのビームが直撃する。オレの防壁は無残に砕かれ全身を破壊された。

「ムダムダムダァ!そんな貧弱な魔法で魔人であるボクの攻撃を受けられるとでも?」

回復を試みる。再生速度が遅い、間に合わない。

「それが神の魔法ぉ?貧弱だねぇ。全然回復しないじゃない?次の攻撃いっちゃうよぉ?」

やばいやばいやばい。さっきのと同じのがくれば防ぎようがない。

デブが光線を放つ、避けられない。終わった…。

しかし、デブの光線はオレに届く前に掻き消される。


「俺を呼んだか?代償は高くつくぞ?」

『魔女』ノワールがあらわれた。

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