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女騎士

カーライル王国との国境に近づくにつれ兵士の姿が目につくようになる。

ここはすでにルーデシア大公領だ。

道すがら大公の屋敷の場所を聞いていたら兵隊をぞろぞろ連れた指揮官っぽい女に絡まれた。

「おいお前っ!大公邸に行って何をするつもりだ?」

「オレはイグナシオ、大公の友人だ。もちろん旧交を暖めるために行く。」

「そんな訳あるかっ!私が女だからと侮っているな!」

指揮官の怒号に兵士たちも殺気立つ。

「私はエスト・ミカエラ・ルーデシア大尉。ルーデシア大公の長女にあたる。父にキサマのような冒険者風情の知り合いがいるはずがないッ!!」

燃えるような赤い髪を振り乱し、同じく赤く美しい瞳でオレを突き刺す。

「怒ると折角の美人が台無しだぜ?」

「愚弄するかッ!!剣を抜け!!」

エストは既に抜刀している。指揮用のためか儀礼によく使用されているレイピアだ。レイピアは突きに特化しているため対人戦では無類の強さを誇る。

「自慢の兵を使わなくていいのか?」

「キサマなど私一人で充分。兵たちには手出しさせん!」

手がつけられないほど興奮している。

これがベッドでの一戦ならばウェルカムなんだけどなあ。

と如何わしいことを考えながらオレも抜剣した。

「仕方ないから揉んでやるよ?泣くなよ?」

「ほざけぇぇーーーっ!!」

エストはレイピアの先端をオレの目に向けて突進してくる。

オレから見るとレイピアの長さ、つまり間合いが分からない。

熱くなっているわりには巧いな。

オレは地面に映る影で長さを測り最初の突きを躱す。

「コロスコロスコロスコロスッ!」

言うより疾くエストは突きを繰り出す。

その全てを余裕で躱す。

「そろそろこちらの番でいいか?」

わざとのんびりした声で聞く。

「ま、まて!」

またないよーーーん。

オレは『重力魔法:無重力(ゼロ・グラビティ)』と『風魔法:羽毛疾走(フェザースプリント)』を発動、瞬時にエストの背後を取る。

「き、消えた?」

「割りと固いな?揉まれ慣れてないのかな?」

「ぴギャーーーーーーーー!!」

大公殿下の御令嬢から変な声でた。

目の前で消えた男にイキナリおっぱい揉まれたらこうなるのか。

一人納得しているオレを兵士たちが取り囲む。

「男のおっぱいには興味はない。念のため言っておく。」

エストは腰を抜かしたようだ。ゆっくりと地面に座らせてあげた。

「今度は冗談ではすまないがどうする?」

兵士たちを威圧しながら問う。

オレの前の兵が道を開けた。

オレは剣を納め大公邸へ向かった。


歩くこと30分、大公邸の門に着いた。

門番が訝しそうにこちらを見ている。


いちいち相手をするのも面倒になってきたので剣聖とゼダンを呼ぶことにした。

闘気を全開にすることによって。





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