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俺の部屋にある段ボールの中、異世界(旧)  作者: 風大
第0章 『1つの段ボール』
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0章 2.異世界へ

今から異世界だ~って感じです

タイトルのまんま

「そろそろ泉に戻ろうと思うんですけど……」


 アンカは目を泳がせて何か落ち着きがない。


「どうかしたか?」


「ど、どうやって泉に戻れば……」


「そ、そんなことか……驚いた……この段ボール、箱の中に入れば戻れる感じらしいよ?」


 段ボールに異世界と通じる空間を作ってしまったのか。泉の女神……神様……そんなこと考えるだけ時間の無駄か。よ~し。


「これから異世界!アニメとかRPGとかでは、武器、アイテムを手に入れ……じゃないか。モンスターといきなり戦う……でもないな。最初は冒険者になるために手続きやらなんやら……!」


「…?」


 夢中でゲームについて語っていると、アンカは何を言っているのか、と呆れている表情になっていた。それもそうだ。異世界にRPGゲームがあるはずない。知っていたら異世界にもゲームがあることになる。


「―――よし。行くか」


 気持ちを切り替え俺は準備に取り掛かる。と言っても特に準備することも物もないため、替えの服だけ持ってアンカに続いて段ボールの中―――異世界へ飛び込んだ……。


「……まさかの下が水だと気づかずに飛び込んで俺たちずぶ濡れ……」


 夢の異世界だったのがあり、興奮状態だったせいで泉ということを忘れて飛び込んだ。それを見たアンカも一緒に飛び込んでひどいスタートになってしまった。


「とりあえず宿屋に行って着替えたほうが良いし、教えてくれないか?」


「そ、その……」


 目が泳ぎ落ち着きがない。これは、嫌な予感がする。アンカが現れた時、『冒険者になりたて』と言っていることを思い出す。


「その……場所が分からないんですよ……ダーリアからこの泉までの道は遠くて、この泉に来るまで1か月かかったくらいですから……他の町も2週間はかかると思います」


 ちょっと待ってくれ……なんだこの絶望的状況は。こんなことがあっていいのか。加護があると思いきやわけわからないものだらけ、しょぼい。ん?待てよ――


「ここって『願の泉』だったよな」


「はい。じゃないと正人さんには会ってないわけですから」


 条件か何かなかった場合、俺が願えばその願いが叶う。ワープできるようにとか、願うとその願った加護を無条件で手に入れられるようにとすれば行ける。ヌルゲーだ。


「願う条件みたいなのあるのか?」


「はい、あります」


 ああ、現実は甘くないな~。神様、仏様……もう少し楽にしていただけると物凄くうれしかったのですが……あ~。い、いや、まだ諦めてはいけない。その条件はこの泉で簡単にできるかもしれない。


「願うにはここから少し離れた山を登った頂上に特別な鉱石があります。それを取って下山。その後に冒険者カードという自分の能力を見ることができるカードにその鉱石を収めます。次にここから西にある魔女の塔にいる魔女から『真実の鏡』をもらって指定された場所に置きます。で、冒険者カードを上にあげて願いを言うとその願いをかなえれます!!」


「長い!!することが多すぎる~あと冒険者カードがない!!」


 冒険者カードがないと何も始まらない。これは詰んだ。


「冒険者カードはどこでもらえるんだ?」


「町や村、都市だったらどこでももらえます。町や村、都市には必ず1つ『冒険者施設』があるのでそこに行けば」


 カードをもらいに行くまでが長い。けど仕方ない。


「よし、一番近くの町のところに行こう。2週間かけて。あ、完全に忘れてた、服、どうしよう」


 少ししか時間が経っていないのに忘れてしまう。俺の悪い部分だ。するとアンカは、はっと何か思い出したのか、満面の笑みでこちらを向く。


「魔法を使えばいいんじゃないでしょうか!!」


「それだ!!」


 ゲーム廃人の俺が頭をフル回転させ考えた結果、ドライヤー的な機能を魔法で再現すればいいということで、何かしらの消えない炎魔法を右手に出しておいて、風魔法を使って服に当てる。炎が服にそのまま当たってしまったら燃えてしまう。炎を動かさずに周りの空気だけを風魔法で服に当てることができればいいとなった。


「よーし、行くか。こういう魔法とか想像でできると信じてるし。おりゃ」


 頭の中でさっき考えたことを映像に変える。


「まずは炎」


 右手を見つめ、ガスバーナーとかでよく見るあの炎をイメージするとそこにそっくりそのまま出される。


「感動……よーし、次、風魔法。炎に当たらないように、空気だけ、空気」


 炎の前に見えない壁を作るようイメージし、風魔法を左手で撃つ。


「で、できた……乾いたぞ!!」


「すごいです!!魔法を使ったことないんですよね!!すごい!!すごいです!!」


 そんなに褒められると体中の力が抜けそうだ。


 こんなに魔法ができるなんて、俺才能ある感じ?


「服、乾かしておくから。脱いで」


 俺がそう言うとアンカは顔を真っ赤にして。


「な、なにを言ってるんですか!?」


 強烈なビンタが俺を襲った。頬は真っ赤。考えてみると俺はただただやばいことを言っている変態になってしまう。好感度爆下がりだ。


「ご、ごめん!そういうつもりじゃなかったんだ!!」


「いいですよ!?私隠れてますから乾かして……ください」


「お、おう……」


 スゲー気まずい。そう思いながら服を乾かした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] はじめまして! ダンボールから始まる異世界生活は斬新なアイデアですね。 しかし主人公の加護が多い! でも無駄な加護が多い気が…… そして唐突に始まる異世界生活。 さてどうなることやら! …
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