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サムライロード  作者: ITTO
6/7

オールグリーン

真っ白い部屋で目が覚めた。

首筋が痛い。首を触ると豆粒程のシコリがある。何か植え付けられているのか?

辺りを見渡すも部屋には窓や扉が無かった。どうやって入ったのだろうか?

時間の感覚がない。何事もなくただ時間だけが過ぎていく。


「室長、心拍、健康状態共にオールグリーンです。いつでも始められます。」

「では、少し負荷をかけてみましょうか。」


天井から水が出てきた。

拷問か?水攻め?いったいなんだ?とにかく逃げ道を・・・。四方に扉や窓はない。唯一開いているのは水が出てくる、あの穴だけ。

もうすぐ天井にまで水が達する。まもなく空気もすえなくなるだろう。

穴を通ればもしかしたら・・・。水が満たされ空気が無くなると穴は閉じた。

クソ!!くっ苦しい・・・。いっ息が・・・。

目が覚めるとまた同じ何もないただ白い部屋。

あれは夢か?服も濡れていない。しかしあの感覚は確かに・・・。

ピチャ・・・。頬に水滴が。見上げると天井から水が出てきた。

これは夢か?何なのだ?

これで何度目だろうか・・・。数える事すらやめてしまった。

水の中で苦しみの中死んでいく感覚だけが残る。現実なのか夢なのかすらわからなくなってしまった。

また天井から水が出てきた。抵抗すら虚しい。



「対象、思考が著しく低下しています。」

「諦めるのが早すぎですね。では、毒にはどれだけ耐えれるか検証しよう。」


水が終ったかと思えば今度はガスか。

紫色の煙が部屋に充満する。


「ウエエーウガアアアッガガガ」苦しい・・・だれか・・・。


「対象、136回目の死亡確認。」


「何度見ても不思議な光景ですね室長。まるでビデオの巻き戻しの様に全てが元の状態に戻る。」


「この能力・・・。今の科学力では説明がつかん。どうして現象自体が改変されるのだ?」

ブツブツ言いながら右往左往している。

「死なないモルモットが手に入ったんだ。出来うる限りの人体実験も同時にしていこう。」




~帝国領オオタテ~


「おねえちゃん!!これ見て!!」


佐助は一枚のチラシを持ってきた。【世界の刀匠展】と書かれている。

「こんな時に見に行きたいなんて子供ですね。」

「違うよ!!これ!ここ!」

「これは隕鉄様!!でかしました!佐助!」

「へへへ。」

「ここに流れ着いて3カ月やっと若様に繋がる情報が手に入りました。」

「どうするの?」

「そうですね・・・。先ずは隕鉄様を何とかしましょう。」


~世界の刀匠展~


所狭しと刀や武器が並べられている。

場内にはアナウンスが流れている。

(現在の帝国では刀狩りが行われて以降、テロは起こっておらず平和が続いています。)


少し離れた所にケースに隕鉄が飾られている。


「隕鉄様・・・聞こえますか?」


返事がない。


「ねえ佐助?どうやってここから助け出そう?」

「マジかよ・・・策もなくきたの?もう!!」

佐助はあきれ顔で白雪を見ている。何かを諦めたようにため息をつくと何やら忙しくし始めた。

「あの佐助?何を・・。」

「ちょっと邪魔!・・・準備が必要だな。おねえちゃん、とりあえず外に出ようか。」

「はい。佐助くん。」

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