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聖女襲来!

そこは昼でも夜でも気だるげな雰囲気に包まれていた。

嬌声があたりから響いいてくる中、少女は凛とした面持ちで立っていた

金色の髪に意志の強そうな青い瞳

その後ろには騎士団長の息子やこの国の第二王子、宰相の息子と

この国の重鎮の子ども達が顔をそろえていた。

「ここを通してください」

「それは出来かねます。主人の命なくば通すことができないのです」

「私は聖女です。ここを通してください。」

「俺はこの国の第二王子王子だ。御託はいい。さっさと通せ」

「で、ですが」


「なんの騒ぎ?」

その時奥から気だるげに薄汚いローブを纏った人物が出てくる。

男かも女かも分からない、ただわかるのはこの薄汚いローブの主は下っ端だろうと

誰もが思った


「ここは奴隷の男の人だけを働かしていやらしいことをするお店ですよね」

聖女は下っ端を睨み付けると言葉を続けた

「私は奴隷だからってこんな酷いことさせられてるの許せないんです。

主人の人と話させてください。私の考えを聞いてくだされば考えを改めてくれるはずなんです」

「その通りだ恵の言葉に間違いはない。さっさとここを開けろ」

子ども達は聖女の言う通りだと口々にはやしたてた

聖女の名前は恵というらしい


「おかえりいただいて…、はぁ、聖女と王子と要職のご子息だから丁寧にね」

「なっ?」

恵や王子が何を言おうと聞く耳もたないとローブの主はさっさと奥に戻っていった。


「疲れた」

「おかえりなさいませご主人様」

ローブの主を出迎えたあのは黒い燕尾服に身を包んだ小綺麗な少年だった。

「今日の門番クビね。あの程度で押し切られてたら意味ない」

「かしこまりました」


「ふぁ、疲れた」

「湯殿の準備ができておりますがいかがいたしましょう?」

「うん、まだいいや。それよりキキルはいまどこ?」

「キキル様でしたら執務室におられます」

「ん、そっか。ありがとう」


「キキル、いるー?」

「はぁい、主人殿なにかなぁ?また金儲けの話だと嬉しいねぇ」


キキルと呼ばれた青年は黒い髪をなびかせ涼しげな瞳でローブの主に話しかける


「さっき聖女さんとぼんくら王子ズが来てたよ。

ほら見なよ。商売を大きくするからあんなのに目をつけられる」

「おやおや、これは心外だねぇ。この事業展開も全てが主人殿の為だよ。

ぼくら奴隷が働くのはもちろん自分のためそして何より主人の為だよ。

わかっているのだろうサクラ殿?」


ローブの主…サクラは椅子に座ると今までのことを思い出していた。

(そもそも何がどうなってこうなったんだっけ?

私は自分の奴隷が欲しかっただけだったのに…)





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