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4-1

 インターハイに出場することが決まったとはいえ、普段の部の活動の中心はオーマだ。

 決測部のサイト自体は、高校生の日々の出来事をアップしていることもあり、最低限のアクセス数は確保されていたが、予想のページは減少傾向だった。

 衿奈が貢献するには、競馬場に直接出向く必要がある。

 五月、東京競馬場に目的地が変わり、小旅行と呼べる程度の行程を何度かこなしたが、成果を恒常的に出せるわけではないことが、回を重ねるごとに明らかになってきた。

 周囲に人の数が多いときなど、衿奈側が集中できないとき、馬の声が聞こえないのは、何度も経験していた通りだが、さらには、返事をもらえたときも、それが結果に直結しないことが少なくないのだ。

 一つには、人気の馬にやる気があるとき、当然だが、順当な結果になり、高得点は狙えない。

 逆に、気合の入った馬が、人気薄の場合も困る。

 月夜からの指示で、質問するのは人気順になることが多い。ただ、パドックに滞在する時間と、頭数の関係で、全部の馬に話しかけることができないケースが少なくない。

 中山で百万馬券を当てたときのように、飛び抜けて気力が溢れているような馬がいたのは、かなり特異な状況だったのだと、あとから判明した。

 もっとも、レースを走る当事者と直接やり取りしていることもあり、上級生たちの言葉を借りれば、情報の確度はとても初心者とは思えない水準らしく、買い目に、衿奈の意見がそのまま採用されることも珍しくなくなった。

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