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流れ星  作者: 遠藤 敦子
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 時を経て、僕は大学3回生になった。授業や教育実習、アルバイトなどで忙しくしていたころ、あるニュースが僕の目に止まる。それはしま子ちゃんが逮捕されたというニュースだ。大学生になって知り合った元彼氏へのストーカー行為ーー執拗な連絡、駅や自宅前での待ち伏せなどーーや名誉毀損ーー元彼氏についてのあることないことをインスタグラムに書き込むーー疑いだ。

 ニュースではご丁寧にもしま子ちゃんのインスタグラムでの文面が読み上げられていた。元彼氏とディズニーランドに行ったときのツーショットを載せ、

「彼氏の浮気とDVが原因で別れた。エッチしてるときに盗撮もされた。まじで最低の男だった。こんな男、別れて正解だよね?」

「彼氏、他に女が何人もいた。浮気男とか生理的に無理。死んでほしい」

など元彼氏への悪口が長文で綴られていたそう。高校時代に「良い人に生まれ変わりたい」と言っていたしま子ちゃんは、どこに行ってしまったのだろうかと僕は考える。生まれ変われていないのでは、とも思った。

 高校生になった楓からしま子ちゃんが逮捕された件でLINEが来る。「お兄ちゃん、高校卒業してからあの女に何かされなかった?」とのことだった。高校卒業してからは誰にも進学先は教えなかったし、卒業と同時にしま子ちゃんのLINEはブロックしたから何もないよ。僕がそう返信すると、楓は安心したようだった。


 大学を卒業し、僕は小学校講師として働き始めた。なぜ講師かというと、教員採用試験を落ちてしまったからだ。来年こそは教諭になると、講師を続けながら採用試験への勉強に励む日々。変わった保護者もいるし激務だけれど、子どもたちは可愛いのでここまで続けてこられた。

 1年目も採用試験に落ちたので講師として働いたけれど、2年目に受けた採用試験でようやく合格する。そこで来年から僕は教諭として働くことになった。講師として働いていた学校からは異動せざるを得なかったので僕としては辛かったけれど、新天地で頑張ろうと腹を括る。

 お別れ会の日に「坂巻先生、行かないで……」と子どもたちに泣かれたこと、色紙と花束をもらったことは今となっては良い思い出だ。3年目から僕は教諭として新しい学校で働き始めた。そのタイミングで、高校の同窓会の案内が来る。ちょうどゴールデンウィークに行われるとのことで、僕は帰省することにした。一浪して大学生になった楓も帰省するとのことで、2人で両親に再会できるのが楽しみだったのだ。

 そういえば真希は同窓会に来るのだろうかと僕は気になった。真希はクラスのLINEグループから退会しており、連絡手段がなくなったからだ。

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