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二章 3話 決闘

(ど、どうしたらいいの?

  このままじゃエルフの神童が大変な事になる。

 下手をしたら事故を装って殺されかねない)


 教師セルテアはおろおろしながら事の成り行きを見守っていた。

 目の前では学園の問題児二人が対戦フィールドで勝負をするべく対峙している。

 一人は伯爵家の権力を振りかざし、横暴の限りを尽くしているグドル。

 もう一人は素行が悪いと入学前から問題視されていたハーフエルフの神童の双子の兄リアン。


 学園内に設置された召喚者同士が戦う、決闘場バトルフィールド内にて、グドルはS級狂戦士クラスの英霊、豪傑のガガルを。対する神童リアンは、神クラスでありながらなぜかCクラス判定というイレギュラーな属性持ちの下級神メルを従えている。

 バトルフィールドは学園内で許された決闘の場で、英霊達を戦わせる場所だ。

 英霊は術者が消滅しないかぎり、死ぬことはない。

 その為訓練のためにバトルフィールドで戦わせることはよくある。


 本来このバトルフィールドの設定は術者には攻撃していけない設定にしてある。

 だが、グドルが「術者同士も攻撃していいルールにしよう」といいだし、なぜかそれにリアンも賛同してしまったのである。


 グドルの英霊はS級で、100階を制覇した召喚士の血を引いているだけあってグドル自身も魔力が飛びぬけて高い。魔力の高さはそのまま英霊の強さに直結する。

 いくら神童と呼ばれて魔力が高くても、英霊の戦い方もよく知らず、そもそも英霊に攻撃手段がないリアンが一方的にやられるのは誰が見てもあきらかだった。


 事の重大さに気づいたのかグドルの取り巻きをしている学生の一人がこっそり、バトルフィールドから出ていったので、おそらく他の教師を呼びにいったのだろう。

 あの子は横暴なグドルを監視するために、学園がこっそりつけた生徒なので、他の先生を呼んできてくれるはず。自分の出来る事といえば、リアンが大けがを負う前に、試合にストップをかけることだけ。 


(お願いだからはやく止められる権限のある理事長を連れてきて!!!)


 心の中で祈る教師。


 その場にいたリアン以外の誰もがリドルが勝つと思っていた。


 そう。勝負がはじまるその瞬間までは。


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