表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
意味が分かると○○な話  作者: 破月
10/18

『差別』解説

『差別』の解説です。


 差別とはなんなのか。それは言葉の定義によって変わると思います。私が個人的に多く使う差別は『物事に無意識に点数付を行い、好き嫌い、もしくは利害を判断すること』みたいな感じで使っています。しかし一般的には『とある個人、もしくは集団に対して蔑み虐げること』みたいなことでしょう。もう少し適切な表現がある気もしますが、パッと思いつく限りではこのような定義になるでしょう。


 そして今回は一般的な後者の方だったことは確かです。


 そこで今回の差別について考えると、この村では主人公からすると明らかに女性の方が差別されてこき使われているようにも見えます。しかも衣服も十分に与えられず、清潔さも与えられていないようにも見えてしまいます。しかしそれは主人公と読者の皆様、そして過去の私が固定概念という名の固まった価値観を持ってしまっているからです。では、私達の固定概念ではなく、この村のヒトビトの価値観で考えてみましょう。


 ヒントとなるのはこの村で最も大切にされているとされる地母神の存在です。この神は一般的に天上の男性神と対比して女性神と扱われる大地の神です。そう考えた時、この村ではとある価値観が生まれました。


 私達に生きるための食べ物を与えてくださる大地の神こそ絶対なのであると。そしてそれは女性であるのだからそれに最も近い女性は男性よりも偉い存在なのであると。そして女性は神聖なる神に近い存在なのだから、男性は汚らわしい存在であると。そう考えれば男女の扱いの差がどうしてああなるのか想像できてしまいます。


 男が椅子に座り、女が地面に座る。それは大地に座ることは女性には許されるが、そんなことは汚らわしい男には許されない。歩く時も女性は大地に触れることが許されるが、男性には神聖な大地には絶対に触れさせない。母なる大地に触れて良いのは女性だけ、ということになります。

そして農作業も大地に触れて良いのは女性だけなので必然的に女性の仕事となり、身体を洗ってしまえば大地の神の寵愛たる泥や土を洗い流してしまう行為だから絶対に洗いません。その代わり男性にはそんなことは許されないから毎日のように洗わされる(高温多湿でなければ臭わない)。大地の恵みを山から取ってこられるのも神聖な女性だけ。男は地面に触れさせないように床のある家に押し込められる。主人公が渡した土産を最初に男性が食べたのはそれが得体の知れないものであったため、毒味の意味も込めて男性の反応を見ていたから。


 つまり私達は思考の基準を苦楽や仕事量、清潔さの観点で考えてしまいます。しかし彼らにとっての基準は地母神であるわけです。だから私達には汚れにも思える大地はこれ以上ない神聖なものであるわけです。世の中何も考えずに差別と言われることもよくある現代ですが、価値観が違えば差別されて苦しむ方も変わってしまう。そんな思考実験でした。


 けど、この話でちょっと怖いのは、差別をなくそうと呼びかけた主人公が村の男性に無視されていることですね。彼らにとって女性は自分たちを差別してくる対象であるわけで、主人公もその一人です。そして実際に現地の言葉で呼びかけたのが通訳の男性だったのですから、村の男性にはその通訳の男がまるで救世主のごとく見えてしまったのかもしれません。本当は主人公が言ったことなのに、女性がそんなことを言うはずがないと思っている彼らには通訳の男性の言葉のほうが信じられたのでしょう。それに主人公が気づけたのかどうかは、わかりません。


 という話でした。この話については既に書いた通り、昔学校で先生に出された思考実験でした。なんでもその先生曰く、どこかの大学の文系のナンタラ学部で国際について学んだ際に出された思考実験なんだとか。だから本当に存在する村なのかも、しないのかも私にはわかりません。ネットで調べても物凄く深い所にあるようでなかなか見つけられませんでした。だって、一般的な話しか出てこない。調べ方が悪いのかな?つまり伝言ゲームのごとく知ったお話であるので、もしかすると元ネタから大分乖離している可能性があります。


 そして実際に女性の方が優遇される社会があるのかということを考えてみました。すると古代の日本に於いて巫女という存在が思い浮かびます。巫女は女性が行うことが多いもので、神を自らに降臨させその神託を伝える役職です。確かに男性の巫もいるのですが、神は男性に降臨はしなかったように思われます。魏の国から見てヒミコがわ国の女王に見えてしまい、当時の統治者よりも偉い存在に見えてしまったのも女性が尊い存在に思われていたからであり、日本神話では天照大神という中心的神を女性に位置づけているのもそういう観点があったからではないでしょうか?。さらに三韓征伐の際に神功皇后に神がやどり、神託を伝えて朝鮮半島を平定した――唯一外国を平定したのは長い日本の歴史では神功皇后だけらしく、しかもその際彼女は妊娠していた――というお話もあるほどです。そんなこともあるわけで、神に近いのは女性であるというのは昔の日本ではよくあったように思われます。だからこういう話もありえなくはないということです。それに女性差別の概念が強まったのは明治維新以降だった気もしています。実際どうだったかはその時代にいなかった私としてはわかりませんが、何を以って差別と呼ぶのかは個人個人で違うことを考慮して生きましょう。


 この話を知って以来、私は周りに流されないように気をつけています。絶対に流されていないかと言われると自信はありませんが、気をつけています。


 う〜ん。また消されそうな内容を語ってしまった。反応が悪かったら削除するかもです。世の中反射反応のようにタイトルだけで決めつけるヒトがいるので、それが怖いのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ