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80.ヴィット視点


やっとやっとリーと婚姻できた!

ここまで来るのにすごい大変だった!!!


ウエディングドレスを着たリーの美しさと言ったら・・・。

ドレスを作るときも口を出してしまったけど、あんなに身体のラインが出るドレスなんて許せるわけが無い。

私達獣人は人より独占欲が強い。故に番を見られること自体を嫌う。

でも着るのはリーで楽しそうにデザインを起こしていたから悩みつつハッキリ伝えてみた。


「胸からお尻までしっかりラインがわかるのは私が嫌なんだけど」


案の定リーは嫌がってたけど、リーが妥協案を出してきたので私も仕方なく我慢することにした。

わかってる。リーは女神のように美しく、妖精のように愛らしく、スタイルも良いのだから似合うに決まっている。

これは私が狭量であるからの我儘だと。

リーは色は私の色にすると自分から提案してきてくれてすごく嬉しかった。リーに出会うまで嫌いだったこの色が特別なもののように感じた。

婚約式でも私の色を纏ってもらって嬉しかったが、それは私から贈ったものだから今回リー自ら私の色を選んでくれるのとは全然違う。リーには勝てないと思ったのだった。


そしてブーケは私が用意することにした。

使いたい花があったから。

青い薔薇と白い薔薇だ。


青い薔薇の花言葉は〝奇跡〟〝神の祝福〟

私とリーが出会ったのも奇跡だと思っているし、幻級の存在である番と言う奇跡で、神に祝福を受けている。

私達のためにあるような花言葉である。


それから白い薔薇。白い薔薇は本数によって意味が変わる。

それを11本。花言葉は〝最愛〟


用意したブーケの意味にリーが気付いたかどうかわからないけど、私の気持ちだ。


結婚式では揃いのピアスを着けた。

これは獣人では定番で、これを着けてると既婚者だとわかるようになっている。

お互いの色で、お互いの魔力を込める。着けている者の魔力と違う魔力が込められたピアスを着けていることにより既婚者だと一発でわかるようになっている。

リーには言っていないが、魔力を込めたことにより相手がどこにいるかもわかるようになっている。

リーが転移でどこかへ行ったとしても、転移を覚えたての私でも追えるようになっているのである!


神へ誓うと、神が祝福してくださった。

皆に声が聞こえるように、祝福が見えるように。

これでリーは特別だということが皆もわかったと思う。リーに手を出してくる奴が出ないといいが。


そして迎えた初夜。

一度知ったリーを初夜まで我慢するのは何の苦行かと思ったが、義父上の手前よく我慢した。

義父上の心象がこれ以上悪くなってしまうわけにはいかない。その義父上のおかげで一月我慢するだけで済んだのだから余計に頭が上がらない。


獣人の蜜月は長く、私も一月ぐらい籠っていたかった・・・。

獣人の体力に付き合わされてしまった人族のリーは、心底疲れてしまったようだった。

「むかむかする」

これを聞いた時は、本当に焦った。私が朝も昼も夜も無く求めるものだから、嫌気がさし腹が立ったのかと思ってしまった。

結果腹が立って思っていたわけでは無く、体調が優れないということだった。

泣く泣く蜜月を終了し、割と忙しく日常を過ごしていた。


ところが、なんだかリーの様子がおかしい。

何となく顔色が悪い気がする。本人は気にならないみたいだけど、私には本調子ではなく見える。


・・・そういえば、月のものが来ていない気がする。

リーは気付いていないみたいだから、無理をしないように伝えないといけない!


もし、そうだったら嬉しすぎるな。

私がパパか。

男女どちらも可愛いに違いないが、リーに似た可愛い女の子がいいな。



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