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41.お相手は?

 レインさんが来たので聞いてみる。


「レイン殿、此度このフェイリークにセリアンスロゥプから婚約の打診が来たのだがどうしてフェイリークでないといけなかったのか知っておるか?」


「いえ。聞いておりません。相手は第三王子ですか?」

そう思うよねえ。


「いや。第二王子だ」


「はい?第二王子?なんですって?姫を第二王子にだって?兄上は何を考えてるんだ!!お断りを!」

レインさんが怒り出した。


「断ったんだが、どうしてもと言われてな…やはりレイン殿も理由はわからぬか」


「ええ。知っていたら反対しています!…そういえば、令嬢を探してほしいと言われて探したら姫に行き当たったので伝えました…それか!ああ。どうして私は理由を聞かなかったのか!!」


「レインさん、私大丈夫!陛下にちゃんと条件付けてもらうから!」


「条件?」


「護衛のみんなを連れていきたいのと、ミーナを連れていきたいの。それから転移を使いたいこと。いつでもどこでも」


「ああ。それはいい!転移して帰ってきなさい」


「はい!」


「レイン殿もフェイリークの父であったか」

と陛下が笑う。


「レイン殿下とフィーはそれはもう父の私も嫉妬するぐらい仲がいいですからね」


「姫は我が子のように可愛いですよ」


「ありがとうレインさん!」

ハグする。


「これですよ陛下」


「本当だ。微笑ましいな」


「陛下、セリアンスロゥプとの顔合わせはいつです?」


「1週間後だ」


「私も行きます」


それから1週間以内に陛下は私の条件を相手に呑ませた。


そしてセリアンスロゥプへ行く日。


今日は王宮から転移を使ってセリアンスロゥプの王宮まで行くらしい。

メンバーは私、お父様、ロイ、レインさん、そして何と陛下である。


陛下は責任を感じているらしく転移で行って帰るなら付いていくと聞かなかったらしい。

一国の主がそんなホイホイ他国へ行っていいのか。


「王妃がなぁ、相手を見極めて来いというのでな」


「では、参りますよ」

とレインさんの魔法でセリアンスロゥプまで転移する。


着いた先はすでに謁見室。

両陛下、王子2名がいた。

急いで頭を下げる。


「よく参られた。頭を上げてくれ。私がこの国の王、レオナルドだ」

金色がかった茶色の髪に碧眼。同じ色のお耳が付いたイケオジだ。

髪が鬣のようになっており、すぐに分かった。ライオンの獣人だ。


「お招き感謝します。改めましてファール国の王リチャードと申す」

と陛下。


「まさか王自ら来られるとは思いもせなんだ」


「転移を使えば一瞬ですからな。もとはと言えば私の愚息のせいで、大事な臣下の娘を嫁にやらなければならんことになってしまったのでしっかり見極めさせてもらおうと思いましてな」


「すまんかった。ファール国の王よ。それからフォレスト公爵、脅したような形になってしまって。ここは謁見室だが楽にしてもらって構わない」


セリアンスロゥプの国王陛下は気さくな人なのね。


「こっちは王妃のティリア」

「王妃のティリアよ。そちらが、フェイリーク嬢?」

と王妃様。第三王子と同じく金髪にブルーの瞳の妖艶な美女だ。縞々のお耳も同じである。


「はい。お初にお目にかかります。フォレスト公爵家が長女フェイリークと申します」

カーテシーをする。


「まあ綺麗なカーテシー!さすがね!それに妖精みたいで可愛いわ!!」


「ありがとう存じます」


今日は水色のドレスで、一応清楚に見えるようにしてきたつもりだ。


「こっちは、王太子のリエーフ」

王太子殿下でしたか。陛下とそっくりのイケメンだ。


「リエーフと申します。以後お見知りおきを」


カーテシーで答える。


「こっちは知っておるな?第三王子のルイスだ」


「フェイリーク嬢久しぶり!相変わらず美しいね」


「ありがとうございます。王子殿下」



ふむ。ここに第二王子がいないのだが?


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