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39.退場


ああ。終わったわ…


「王弟殿下。王子殿下。申し訳ございません。うちの国の者が不敬を働きました」

とカーテシー。


「フェイリーク嬢は何も言っていませんから」


「お、王弟殿下?王子殿下?」


ねえ!王子妃教育してて、隣国から要人来るの知ってるよね?

獣人の方をもてなす話も知ってるよね?

王族関係なくその見下した態度はいけないのが何でわからないかなー。


「ライオネル、セオ。警備の方を呼んできて。あとローガン殿下も」


「「はい」」


警備がすぐにやってきた。

「この者達を連れて行きなさい!隣国の王族の皆様に不敬を働きました」


「はっ」


「フィー!!何があった!」

とローガン殿下。


「やらかしましたわローガン殿下。獣人の方を見下しました。しかも王族の皆様を」


固まったローガン殿下。


「彼女とのお話し合いは後でお願いしますね。警備の方、連れて行って」


「ちょっと待ってよ!王族だなんて知らなかったのよ」


「知らないでは済みません。今日の夜会は獣人の方々を招いたパーティですのよ。おわかり?招いているの。王子妃教育で何を学んでいますの?王子妃教育でなくとも当たり前のことですわよ。それもわからないあなたはこの場にふさわしくありません。

ごきげんよう。ライアー伯爵令嬢」


令嬢たちは阿鼻叫喚だがそんなことは知らない。

無知って怖い。


「フェイリーク嬢カッコイイ!!」

と王子殿下がキラキラした目で見つめてくる。


「いえ。本当に不快な思いをさせてしまい申し訳ございませんでした」


「いいのいいの。馬鹿はどこにでもいるんだから。でもあれ王子の婚約者だったの?」


「ええ。なぜか」


「フェイリーク嬢のほうがよっぽど王子妃に向いてると思うんだけど」


「まさか。わたくしには荷が重うございます」


「婚約者でもいるの?」


「いいえ」


「ルイス。そこまでにしなさい。いくら姫が可愛くて美しくて素敵でもお父上が許しませんよ」


「ああー。なるほど元宰相閣下か。娘のために宰相やめたんだったか」


隣国にまで知られてるの?


「そりゃ無理だわ。その娘さんだもんねー」


微笑んでおく。


「ローガン殿下。そろそろ戻ってきてー」

と声をかける。


「はっ!王弟殿下、王子殿下、大変申し訳ございません。私の婚約者が不敬を働きまして。謝っても無駄なのはわかっておりますが…」


「いいですよ。もうフェイリーク嬢が謝ってくれましたし。ローガン殿下も大変でしたね。あんな婚約者もって」


「申し訳ありません」


「今度の婚約者はちゃんと選んだ方がいいと思いますよ」


「はい。肝に銘じます。とりあえず陛下に報告に参りますので。失礼します」


と去っていった。

ローガン殿下大変だ。ちゃんと選ばないからこうなるんだよ。


さてダンスも済ませたし。要人とも喋ったし帰ろうかな。

「レインさんとも踊れて満足しましたので、わたくしはこれで失礼いたします」


「ええ。姫また今度」


「またね。フェイリーク嬢」




ふう。疲れた。疲れすぎた。

お父様にまた報告しないとだなぁ。

お父様は別の方のお相手をされてるだろうから後で話は聞くだろうけど、詳細知りたいだろうし。



お馬鹿なご令嬢には早々にご退場願いましょう!

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