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31.獣人のルール

本日2話更新予定です。

 それなりに黙って社交をしつつ忙しくしているうちに15歳になった!!ちなみに学園には行っていないが試験だけ受けて一応卒業はしている。


そんな私に、レインさんから話があると呼ばれミーナとセオドアと一緒にレインさんの元へと来ている。

今日もハグでご挨拶をして


「レインさんお話って?」


「今日は姫に獣人のルールについて話そうと思いましてね。姫ももうすぐデビュタントでしょう」


「ルール?」


「ええ。姫は私たち獣人のことがお好きですね?」


「はい」


「私たちの耳や尻尾を触るのもお好きですね?」


「ええ」

ふわふわで気持ちいいものね!


「それは本来獣人の間ではタブーでして…」


「ええ?でも今まで誰も…」

言わなかった…


「初めは子供でしたしね。子供は許されるのですよ。あと同性も相手が許可している場合大丈夫です」


じゃあミーナは大丈夫なのね?

ミーナを見ると頷いている。


「問題は異性間の場合です。姫はもう大人です。本来獣人の耳や尾を触るのは恋人や夫婦といったパートナー間だけに許される行為なのですよ」


「ええ?」

嘘。だって誰も指摘しなかった…


「姫の嬉しそうな顔を見ると誰も言い出せず今になってしまいました。これから大人の道を歩みだす姫に今伝えておかないと姫の場合は無いとは思いますが、もし公の場で触ってしまった場合非難されます」


「嘘…」


「それから獣人にはごくごく稀に番と言うものが存在し、その番に出会った場合何よりも番を優先し大事にします。番は本能に刻まれており抗えないといわれています。私もセオもミーナも番には出会っていませんからわかりませんが」


番…。よくラノベで出てきてたやつだ。そういえば耳や尻尾は触ってはいけないルールだったな。


「私たちに番はいませんし結婚もしてませんから今まで耳や尾を触ることを止めませんでした」


「嫌だった?ごめんなさい」


「嫌ではありません!!嫌であればとっくに触るのを止めています。セオやミーナもそうでしょう」


セオやミーナも頷いている。


「もうやめるね」


寂しいけど仕方ないよね。


「レインさん教えてくれてありがとう」


「姫、獣人についてわからないことや知りたいことがあればいつでも聞いてください。それから私たちの耳や尾はこれからも触っていただいて構いません」


「でも、ルールなんでしょう?」


「姫は人族ですからね、獣人ではありませんから特別です」


「ほんとう?」


「ええ。ただし公の場ではいけませんよ?」


「はい!」


これから触れないのかと思った。でもあんまり依存してたらよくないよね。

考えないとな。




《レイン視点》


ミーナとセオドアから相談され我々獣人のルールを姫に伝えることになった。


姫の小さい時からもう習慣のようになっていて私も何とも思わなくなっていた。ミーナに指摘されてやっとこのままではいけないと思った。


だが、伝えた時の姫の悲しそうな顔!


言ってるこちらが辛くなってきて結局私たちの耳や尾は今まで通り触っても構わないということにした。


姫に相手ができるまではこのままで構わないだろう。


私の姫への愛情は、異性への愛ではなく所謂父性というやつだろう。他人だが可愛くて仕方がない。

私たちは結局姫には弱いし甘い。

姫にはいつでも笑っていてほしいし悲しい顔は見たくない。


そのためなら獣人のルールは無視だ。そもそもここは人族の国なのだから姫のようにルールを知らない人がほとんどだからな。

一応建前として伝えただけで、これからも今まで通り接して欲しい。

私が寂しいからね。


夜にもう1話上げる予定です

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