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11.レインさんと

 レインさんが迎えに来てくれる。

「おはようございます」

カーテシー。

「フェイリーク様のカーテシーは美しいですね」

母の教えは厳しかったが、カーテシーは美しいらしいから頑張った甲斐はあったようだ。


抱っこで移動する。ウィル兄様が付いてきている。

もふもふしながら。レインさんは私がもふもふしても怒らないし、好きにさせてくれる。

「まずは魔力を調べてみましょうね」

丸い球に手をのせる。

「ふむ。魔力はかなり多いですね!魔力酔いはしないと思うので早速解術してみましょう」


喉に手を当てて何か唱えている。

「気持ち悪くなっていませんか?」

こくこく

「これは強力ですね。ほんの微々たるものしか解けませんね」

ああでもない。こうでもないとうんうん言っている。

解けなかったら解けなかったでいいよ。もう慣れたから。


「すみません。力不足で。少しずつ解いていきましょう」


こくこく。

ありがとう。

ほっぺにちゅっとしておく。


「あーーーーー!!!フィー!!なんで!私もしてもらったことないのに!!」

「おや。これはこれは。ありがとうございます姫君」

二人の反応が面白くてつい

「フィー今笑ったの!可愛い!フィーはやっぱり可愛い」

「姫は笑うとより可愛いですね」

ありがとう!


終わるとお父様の執務室だ。

「父上!フィーが笑いました!!」

「何だって?また私は見られなかった」

「しかも、レインさんのほっぺにキスを!!」

「何だとーーーーー!!!!私でもまだなのに!」

同じ反応してる。

「親子で同じ反応ですね」


私はレインさんに懐いた。なんでかな?お父様よりお父様みたいで安心する。

レインさんを見つけるたびに抱っこをせがむ。子供の特権フル活用!!

レインさんも嬉しそうに抱っこしてくれる。

見ていたお祖父様が

「フィーはレイン殿が大好きだな」

というのでこくこく頷く。

大好き!

ギュッと抱き着く。

「これは可愛すぎますね姫」

「あらあら。フィーったら」

お祖母様が笑っている。


「どうしてレイン殿だけこんなに好かれているんだ?」

とリアム殿下。

「耳かな?」

とウィル兄様。

「フィーの好みなんじゃない?」

とローガン殿下。

「めっちゃ大人じゃん!」

とヴェル兄様。


「私と姫は魔力の相性がいいんだと思います。魔力量が少なければ感じないのですが、魔力量が多いと相性も出てきます。姫は魔力量が多く、さらに私との相性が〝ばっちり″なので!」

だから、安心するんだね。

「ばっちりを強調しなくても…」

とリアム殿下。

「今までそんな話聞いたことありませんでしたね」

「確かに」

もしかして母との相性が最悪だったのでは?と首をひねっていると。

「もしかして、母上との相性は悪かったんじゃないの?」

こくりと頷きながら首をひねる。私は感じなかったけど母からはそうだったのかも。

「それは、悲しい話ですがごく稀に存在しますね。子供の方は感じないのですよ」

こくこく

「よっぽど悪いとかいいとかなら感じるのですが」

と言いながら抱きしめられるのでぎゅうっとしておく。


「ああ!!また!!フィー!私にもしてよ!」

きっとこのぎゅうは慰めも入っているのだと思うよ兄よ。


ほのぼの

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