1.ハードモードだろうか
こちらも頭を空っぽにして深く考えずサラっと読むことを推奨いたします。
作者はお豆腐メンタルなので、合わないと思ったらブラウザバックでお願いします!
フェイリーク・フォレスト。お父様に可愛らしい名前を付けてもらった。
上に兄が2人いる。一番上の兄は10歳、二番目の兄は7歳、私は3歳だ。
3歳という年齢にして、しっかりしているのは転生しているから。生まれた時にはすでに転生したことを理解していた。前世はアラサー独身だったと思う。
だから驚きはしたけど、ラッキー!今世楽しもう!ぐらいの気持ちで生きていこうと思っていたんだけどね。それも一瞬だったわ。
生まれて初めて見た母は美しいお姉さんだった。明るい茶色い髪にサファイアのようなブルーの瞳、顔立ちは前世で見たことのないぐらい整ったお顔だった。
だけど、私を見た母の反応は
「女なの?最悪ね」
だった。
私はどうやら、望まれていなかったようだ。
しばらくすると兄だろう。
「可愛いね!女の子だ!」
ブロンドの髪にブルーの瞳の美少年だ。
「ほんと!可愛い!」
明るい茶髪にエメラルドのようなグリーンの瞳のこちらも美少年。
うん。兄たちからはまだ嫌われてないぞ。
兄たちと仲良くできたらいいんだけど。
そして、父は?父来ないな…
そして、3日後父だろうプラチナブロンドにエメラルドの瞳の美丈夫。父めっちゃイケメンじゃん!!
「オリヴィア、遅くなった!すまない!無事で何よりだ」
「おかえりなさいませ。あなた」
ふむ。夫婦仲も悪くないのね。
「どれ。今度は女の子なんだって?」
おお。抱っこされた。
「ええ。あなたとよく似てるわ」
「そうか?色はよく似てるな。可愛いなー」
ありがと!
「そうだ!名前は?男の子の名前しか考えてなかっただろう?」
「決めておりませんわ。あなたに決めてもらおうと思って」
そう。名無しだったの。
「そうか…それなら…」
うーん。と考える父。
「フェイリーク!フェイリークはどうだ?妖精のようだろう?」
ああ。親ばかが爆発していらっしゃるわ。
「良いのでは?」
母はサラッと返した。
それから、父は慌ただしくどこかへ行った。
それから私は母に一度も抱っこされることも無く、乳母に育ててもらっていた。
分かったことは、ここは公爵家で父ルーカス、母オリヴィアのもとへ生まれたこと
父は忙しくほとんど家に帰ってこないこと
10歳の兄、ウィリアム
7歳の兄、レイヴェル
がいること
母の愛情は受けられそうにないこと。
1歳ぐらいまでは、まあ割と普通の貴族?って感じの育て方(母は育てず乳母が育てる)だった。
喃語を話し始めると、兄たちは大喜びした。可愛い可愛いが止まらなくなってた。
そして、たまに帰る父ももちろん喜んでデレデレしていた。
でも、母は嫌悪を隠さなかった。いや、父と兄の前では隠していた。
そして、私は声を封じられた。
実の母によって。
この世界には魔法があるそうなのだが、ある日医者?が来て私は声を封じられたのだった。
乳母は1歳の時お役御免となった。
母の完全犯罪だ。
まあね、2歳になるまでなら話せなくても少し話し始めるのが遅いのねで済むからね。
そう家族は誰もおかしいと思わなかったのだ。
ありえないだろ!ということが度々出てくるかと思いますがそこはご都合ですのでご容赦を。