7話 修学旅行
「ええ、生徒と教職員達の諸君、理事長の家司科覧です。こんな好天気の日に、この員高法台高校は、創立以来初めての学校全員の修学旅行を行います。わしも本日学校にくる時、川のそばで繁殖行為を夢中にする動物達の姿を見て、我々生物が産まれた時から持っている熱情な気持ちと期待そのものを感じしたんじゃ。ええ、今回修学旅行の組み分けのルールですが、先日、最高責任者の田中先生が、生徒の間に自由に組を作ると推薦した、わしもそれを賛成したんのじゃ。それで諸君、これからの二日一泊の旅行を、存分に楽しんでくれたまえ!そして何より、旅行の途中も、決してこの員高法台高校の校訓を忘れずに実行すること!解散!」
こうして、俺たちの修学旅行が始めたんだ。今回の目的は、熱海県でとある山にある温泉リゾート、なんか山登りと星観察の活動もあるそうだ。みやび先輩からの話によると、今年までの修学旅行はいつも京都とか北海道とか有名な観光地、今年は随分スタイルの異なる旅行先を選んだ。さらに去年は、各学年が異なる場所に行ったのだ、そしてクラスで6−8人の組を作り、同じ部屋に眠ったそうだ、もちろん同じ組の男達と女達は別室に寝る。しかし今年は、旅行の企画を定める田中先生がルールを大幅に変えた、学校全員が同じ旅行先の上、誰とでも組をつけられる、ただし人数はまだ6から8まで規定される。
とどのつまり、俺は政言部の皆さんと部外者一人で旅行の組を作ったんだ、組員は以下:コウタ(一年生、俺)、夕桐みやび(三年生、俺の準彼女)、前田昴(三年生、政言部変態部長)、志村樹(二年生、星月援護団団長)、結城小米(一年生、俺のクラスメイト)、夕桐静(一年生の部外者、俺のクラスメイトで、雅先輩の妹)。ちなみに二年生の鶴城シノ先輩は一身上の都合により今回の旅行を参加してなかった、俺の中学友達の情報によると、鶴城先輩はなんか別の高校のある事件に巻き込まれた、詳しいことは知らないが、まだ今回鶴城先輩に聞こう。
こうやって、俺たち六人は、バスに乗って熱海に向かっているのだ。
「しかし、志村先輩は俺たちと組むとは意外っスね、きっと援護団の団員達と一緒に組むと思ったが、確か星月会長と副会長も修学旅行に参加したっすね、彼女の護衛とかしませんか?修学旅行の時は、変態が多いらしいっすよ?」
俺は前の席に座っている志村先輩に聞いた。
「あ…いい質問を聞いてくれましたね、コウタくん、確かに変態達は、今の時点でいろんなスケベ行為を考えているのは間違いない、でも星月援護団はもう彼達のやることを止められないです、なぜなら、もう援護団に僕しか残っていませんから…」
志村先輩が悲しそうに言った。
「えっ?どうしてっすか?何があったんです?ちなみに前の人数は?」
「あ、それはなあ、この前デパートのこと覚えてるか?どうやらあの時、星月会長が僕たち以外の誰かに見られて、そして噂話に作らされたんだ。もちろん決定的な証拠がないが、援護団の他の団員二名がその噂を聞いて、自信を失って援護団をやめた。」
つまり合計三人しかいない援護団だっだね…しかし噂か…最近俺は、どうやってみやび先輩に二回目の告白することばかりに集中して、あまりほかのことを聞こうとしていなかった。まさかあの時、まだ誰か星月会長がだらしない店に入ったのを見られた?
「あれ、そうなれば大変じゃない?星月会長は大丈夫?」
俺のそばにいるみやび先輩も俺たちの話を聞いて、志村先輩に関心を払った。
「心配しないでください、夕桐先輩!あくまで噂ですから、星月会長が彼氏の為にエッチな服を買うなんで…僕はあの時、夕桐先輩に励んでもらった、たとえ一人でも星月会長を絶対守るという覚悟ができています!」
さすか志村先輩、大人になりましたね!もしチャンスがあれば、俺も志村先輩の夢にサポートしよう。
「それで、その噂の源は捕まりましたか?」
志村先輩の隣に座ってる前田部長が言った。
「たとえ噂でも、我が校の生徒会長に恥じをもたらした、学校としてのイメージもダンするでしょ う?」
「確かに、しかし僕は心当たりが全くありませんよ、その噂を散らした人の正体は…」
「なら今回の修学旅行で解決してみましょう、私は今夜、生徒会のメンツに会う予定がある、そこで会長本人に聞きましょう、彼女はもしかしてなんのヒントがあるかもしれません。」
「なるほど、さすが前田部長!もしよかったら、僕も参加させていただきませんか?」
「まあ、私の助手として生徒会会議に参加するなら問題がないはずです。」
「よかった!では僕は部長の助手になっていただきます、ありがとうございます!」
「どういたしまして、部員のことに手伝いをするのは私の仕事ですからね。」
図々しく綺麗なことを言ってくれたな、前田部長。
「どう思います、みやび先輩?星月さんの話。」
「確かここは部長のいう通り、たとえ私たちがそれを真実だと知っても、変な噂になったら、世の中で学校の評価も下がるよ。」
「しかしみやび先輩、あの日のことをもう一回考えでください!俺たち以外に、星月さんのことを見た人は誰です?」
「えっ、もしかして…部長と結城さん?」
そうだ、前田部長こそ、その噂を散らした張本人の可能性は最も高いのだぞ!なぜならあの日、もし部長と結城さんが最初から俺とみやび先輩を尾行したら、必ずデパートでのことも見てたのだ。しかしなぜ部長が星月会長の噂を?今年の会長選挙で彼女に勝つ、新しい生徒会長になるつもりが?まあ、しばらく冷静に観察しよう、確実な証拠を手に入れるまで何もしない方がいい。さらに結城さんはこの事件に関係があるは否か、まだ調査する必要がある。
「なになに?何の話してるの?」
静さんの声だ、彼女は結城さんと俺たちの後ろに座っている。
「いいえ、静、何もないよ。」
「チェ、姉ちゃんは最近コウタくんとばかり話するから、私に何も言わないな、さーみしい〜、姉ちゃんから一緒に組まないかって頼まれたのによ。」
なるほど、六人の組なら男女三対三なのは普通。でも今回鶴城先輩は来てないし、みやび先輩は結城さんとなんか仲良くしてないし、それで妹の静に頼んだのか。
「ねー、姉ちゃんはいつコウタくんと付き合い始めるの?こっちは良い恋愛素材が欲しいところだ が。」
「さあな、それはコウタ次第ね。」
みやび先輩がドヤ顔で俺に言った、はいはい、意味わかるっすよ。俺は頭を後ろに振って、静に少し文句を言うつもりだったが、隣の結城さんが困っている顔を見た。
「どうしたの、結城さん?体調でも悪いか?」
「あっいえ、大丈夫です、コウタくん。」
結城さんは普段よりもっと重い表情で言ってた、何か訳ありのようだ。
「そうか、何があったら、俺たちに言えね。」
バスに乗ったから二時間後、俺たちは目的の山リゾートに付いた、そしてみんなはバスを降り、山登りの入り口で集合した。そこで、俺たちの組を担任する田中先生は今日のプランを紹介した。
「では皆さん、この山のトップに今日過ごすホテルがあって、山を登る途中もいろんな観光スポットがあります。これから皆さんは山を登って、自由に行動するがいいです。でも夜六時には必ずホテルに到着してください、晩ご飯は7時まで終わりますから。それからは、温泉と星観察の活動です。では皆さん、夜6時にホテルに会いましょう。」
「コウタ、行こう、山の中段で野生動物園があるらしいよ。」
みやび先輩は俺のシャツを握って走り始めた。
「あっ、ちょっと待って、みやび先輩!」
そして俺たちの組は、山登りをはじめた。先輩はとても盛り上がってて、観光スポットに着くとすぐワクワクの様子になった。
「みやび先輩は、本当に旅行好きっすね。」
「そうよ、こう見えても、家でじっとするのはだめのタイプなんだ、いつもどこへ行って、新しい風景を見たいんだ。」
「なるほど、俺もそう思うのだ、そして未来は、世界の各地に行くのは夢の一つだね。」
「一緒に行ってもいい?」
「えっ?」
「コウタは世界一周回るつもりでしょう?私もコウタが見る風景を見たい、だから、一緒に行ってもいい?」
「もっもちろんっす、みやび先輩!先輩がそばにいてくれたら、きっと一層楽しくなる!それだけじゃなく、他のことをするときも、俺も先輩と一緒に…」
あれ?まさかここで二回目告白のチャンス…じゃなさそうだな、なぜなら、ほぼ全学校の生徒が俺たちの周りにいるんだ、どこに行っても騒がしくて、二人だけの空間をつくれない、そして言うまでもなく、前田部長がいつも俺たちの後ろに付いてくる、まるでわざと俺とみやび先輩の二人世界を邪魔している。
「いや、何でもない、次の場所へ行こう、みやび先輩!」
俺たち六人は、半日に山の中に遊びまぐった、そして6時にホテルに到着、レストランで食事をした。それにしても、このホテル大きいな、よく全学校の学生の宿を用意したとは。食事の後、俺たちは自分の部屋へ行った、そこも随分広かった、真ん中にこたつがあって、そしてもう一つの客室がある。
「では皆さん、私たち男子はここでいいとして」前田部長が言い始めた、「女子達は裏の客室を取っても構いません。これからは温泉に行っても星観察に行ってもいい、ただし10時まで帰ってください。志村くん、私は少し休憩をとります、半時間後生徒会長の所へ行く、それでいいですか?」
「わかりました部長、じゃ僕も少し休みます。」
部長と志村先輩はこたつのそばに座った。
「みやび先輩はこれからどうします?」
「私は温泉かな、ここの温泉は睡眠質量を上げるって評判が見た。」
「なるほど、じゃ俺も行くっす。」
「覗きはだめですよ、コウタくん。」
部長は突然俺に言った。
「安心してください、部長、しませんから。」
「静はどうする、私と温泉に行かない?」
「私は小米と一緒に星観察に行く!この山で星がすごく綺麗に見えそうだ。姉ちゃんも後で来てよ。」
「分かった、じゃ私、温泉の後コウタと一緒に行くね。」
「はいはい、デートの邪魔はしないからね、じゃ行くね、小米!」
なんか静さんは急に結城さんと仲良くなったんだ、よかったね。
俺は着替え服を持って男子温泉場に行った、すでに何人も入浴していた。そこでやはり、覗きにいこうって誰かが仲間に言ってた。まあ、男として、覗きしたくないっと言ったら嘘になるだが、今は俺が告白のことに集中したい。今夜はいい告白チャンスと感じする、やはり後で先輩と一緒に星を見ながら告白しようか?
こう考えて時間が経った、しかしいい告白のシチュエーションがあんまり頭に入ってこない。
俺は温泉場を離れて部屋に戻った。
「あれ、みやび先輩?」
俺は部屋に入って、こたつの傍にみやび先輩一人が座っている。どうやら部長と志村先輩は生徒会の用事で行った、つまりこれからようやく先輩との二人時間?
「コウタ…どう?温泉は。」
「気持ちよかったっすね、先輩は?」
「こっちもいっぱい堪能したよ、なんかすでに寝たくなった。」
俺はみやび先輩の隣に座った。温泉のせいで少し反応が遅くなったが、目の前で浴衣の先輩が!髪がぐちゃぐちゃの様子でも可愛い!
「コウタ、ちょっと髪拭きに手伝ってくれない?」
「はっはい!もちろんっす!」
俺は毛布を持って先輩の後ろに移った、そして先輩の髪を拭き始めた、後ろから、先輩の胸は少し見えてきた!浴衣を着ていても、その大きさは隠しきれない。先輩の丸いおっぱいが、温泉水に優しく浸され、普段よりもっとピンクでスベスベに見える!俺は我慢できず、後ろから先輩を抱きしめた。
「いいっすか?みやび先輩、俺は、もう…」
「コウタ…いいよ、触って…」
よし、全力で行くぞ!しかし、突然扉の外で声がした、俺とみやび先輩はすぐ自然の座り方に戻った。なんで前からいつも肝心なことろで邪魔が入ってきたんだよ!
部屋の扉を開けたのは結城さん…でも彼女は、静さんと一緒に星観察に行ったんじゃない…
結城さんは俺たちを見て少し迷ったが、半分後俺に言った:
「コっコウタくん!田中先生があなたに用事があって、今すぐ先生のところに行く…と伝えてきました。」
「え?田中先生が俺に?分かった、すぐ行く。」
「じゃ、私も一緒に行く、ちょうど先生に聞きたいことが…」
「ゆっ夕桐先輩は来なくていいです!田中先生もコウタくん一人で来いって言いましたから…」
「そう…なのか…」
「大丈夫っすみやび先輩!俺、そこ終わったらすぐ戻ります、そして一緒に星観察に行きましょう!」
「うん、じゃ気をつけてね、ここで待ってるから。」
そして俺は、部屋を出て結城さんに付いて田中先生の所へ行った、でも彼女が俺をホテルの外に連れ出したんだ。
「あれ、結城さん、田中先生の部屋に行くじゃなかったのか?」
「ええ、先生は結構遠いの森の散歩道でいますから、そこに行きましょう。」
「おっおお、分かった。」
俺はもう疑ってきた、でも何も言わずに結城さんに付き、森の奥に入った、どうやら彼女は俺に言いたいことがあるようだ、俺もちょうど彼女に聞きたいこともあるしな。
俺たちは森の中に15分くらい歩いた、彼女は途中何も言わなかった。
「もうこの辺でいいだろう、ここなら誰も来ないはずだ、俺に言いたいことは何だ、結城さん?」
彼女は、俺の話を聞いて、足を止まった、そして体を振って俺に面した。
「さすがコウタくんですね、もう気づきましたか?」
「当然だ。」
「じゃ…なぜ私の気持ちだけを気づいてくれなかったの?もう思い出したんでしょう?私、一年前の、あの時からずっとコウタくんのことを…」
俺は手を伸びて彼女を話を中止した。
「最初に部活で会った時から分かったよ、結城さんはその時の子ってことを。」
◇ ◇ ◇
志村と前田は、生徒会の人たちが住んでる部屋に向かっている。
「ところで前田部長、今日は星月会長と何を相談するですか?」
「そうですね、明日の予定確認とか、旅行記録の整理とか、生徒会は、いろいろ仕事があって、結構忙しいですよ。」
「実は前から部長に聞きたいですか、何で部長が常に生徒会の仕事に誘われたんですか?うちの部活は、生徒会と関係ありませんようね?」
「あ、それはな、多分私の父上に関係あるんでしょう。それに私は父の影響で団体活動の指導に慣れてますから、生徒会はたまに私の意見を聞きたいのです。」
「なるほど、部長はやはりすごいですね!」
「そう褒めないでください、志村さん、そうしても、君を星月会長に合わせるしか何の得もありませんよ、ほら、もうすぐです、2101室。」
二人は、2101室の前に立っている。
「どうしました?随分緊張してるみたいだな。」
「あ…なんか、もし星月会長が温泉に行ったら、今は浴衣を着ているんでしょう!あの星月会長が!だめです、想像だけて興奮しちゃいます…」
「興奮しますね…でも志村くん、それを言っても君のためですよ。」
「え?何のことです?」
「あの噂、本当ですからね。」
「噂って、あの彼氏持ちの噂ですか?何で部長が…」
「私が知っているからです、そして星月会長は彼氏が持ちだけではなく、恋人同士でやれることは全部やり済みですよ。」
「や、やりずみって…まさか…」
「ですから、君のために言ってるんです、星月会長のことはもう諦めてください、君はコウタくんと違いますから、私は君になんの悲しい思いをさせたくないです。」
「部長っ、何を言っているです?何でコウタくんのことも…とっとりあえず、僕は星月会長のことは絶対諦めないです!この星月援護団の団長として…」
「なら今、静かになってこの声をよく聞いてください、やはり人は、自ら悲しみを体験しないと諦めないものですからね。」
「声?何のこと…」
志村は話を止まった、彼は、2101室から、こんな声が聞いたんだ。
「やめ…ハヤト…そこは…誰か来たら…」
「誰も来ないよ、楓、お前から言い出したんだろう?後悔させないからな!ほら、どんどん行くぞ!」
「あ…あ…ハヤト…ハヤト!もう、イク…イク!」
志村は、絶望的に廊下の床に倒れた、部屋の中に何か起きているのか、彼にも存分理解してきた。しかし彼は、信じがたい真実を知らせて、悲しむ時間もなく、より恐怖な感覚を頭に走った、その恐怖の源は、今彼のそばに立っている前田部長だ。その時部長の顔と言った言葉は、何年経っても志村の心に恐れの呪いをかけた、特にその顔は、まさしく地獄に宿る悪魔は、人間世界へ狩りに行く前に、興奮と渇いがまじ合う顔だった。
「ふっ、ふふふ、ふははは!そうだ!そうでなくちゃな!流石にこの員高法台高校の生徒会長!まさか自ら我が校の校訓を実行して手本を示してくれたとは、そうだっだら、私も自分の欲を従い、愛する人と肉体の快楽を存分味わってやろうではないか!」
前田部長は、志村に全然理解できない話をして、床に倒れた彼を無視してその場から去った。志村はその場所で、これから何をすればいいか必死に考えている。